『まんがタイムきららキャラット』2018年12月号、昨日の続きです。
『mono』。このところお出かけ話が多かった『mono』ですが、当初のテーマ、カメラに戻ってきましたね。アクションカムで定点観測をしますよ。その対象は仕事中のハルさん。漫画描いてるところを一ヶ月撮影しますと諒解とっていたのが、これまずいな、被写体、撮られてること忘れちゃってるよ。やばいもの写ったりしたらどうするの!? と思ったら、写ったよ、写っちゃったよやばいもの! いや、ハル本人は、ぐーたらぐーたらしてるところばっかり撮られてて、まあいつもどおり? 特に問題はないのだけど、なんと部屋のすみに髪の長いワンピースの女が! ハルに聞いてもわからないという。これは幽霊なのか!? 霊に詳しいホラー漫画家玄熊虎代にアドバイスを仰いだら御祓いしてくれるという。でもその虎代さんがまたおかしい。ほんと、この漫画、いろいろ駄目な人ばっかりで、いやもう最高ですよ。
『ゆず35歳@中学生やってます』。またまたなんだかおかしなことになってます。創作に打ち込むうめこ。あまりの鬼気迫るその様、なにごとかと思ったら、ライブペインティングイベントで勝ちたいという。優勝商品、穴ビッチおじさんの幻の同人誌が目当て、というんですが、それどういういきさつ!? 穴ビッチおじさん、いわばゆずの人生の汚点であるわけですが、かつて自分の描いた同人誌、それが人手に渡ることを阻止したいと、自身も参加を決めたゆず。その会場での様子、選手入場からもう雰囲気がおかしくって、いや、これ、どういう方面に向かおうとしているの!? その上、勝負の課題、百合に対する反応もおかしくて、ゆずの絵、本当にあかん。とか思ってたら、決勝戦でのうめこの絵、これも大概あかんやつだった。今回、バトルもの風味が効いてて面白く読めたんですが、これでまさか最後にゆずのことを知る人物登場? さらにはずみつけてきそうですね。
『花降り宿のやどかり乙女』。柚がくじ引きで温泉の無料券を当てました。それで皆で温泉にいくっていうんだけど、目的地が玖瀬温泉の桜の湯、徒歩10分ときました。あまりに近所でイベント感薄めかと思いきや、結構な盛り上がりありましたね。九条屋と違うシステム。それでちょっと失敗したり、またお客としてきてるのに普段の仕事の感覚が抜けなかったりね、こういうのは働く人のあるあるなのかも知れません。桜の湯の名前の由来は、桜色のお湯? 鉄分によるものだっていう説明があったりするのも面白い。のぼせた六花の運び方とか、バリエーションつけながら展開していくのもよかったですよ。温泉は日常の延長という彼女らだけど、皆でこうして温泉につかって、ちょっとはしゃいだりなんかして、やっぱり特別なイベント感出ましたね。仕事してる時とは違った、そんなノリ、これがまたよかったです。
- 『まんがタイムきららキャラット』第14巻第12号(2018年12月号)
今は亡き『まんがタイムラブリー』でこの人の漫画に出会った時は、そりゃあもう驚いたもんでしたよ。『スーパーOLバカ女の祭典』。舞台はオフィスで主役のふたり組はOL。だからといって、これをオフィスものとかOLものとかいっていいのだろうか。内容はドタバタというかハチャメチャというかシッチャカメッチャカというか、暴走するギャグ超特急とでもいうべきか。もう、びっくりした。いやもう、なにに一番びっくりしたかって、ラブリー掲載なのに全然ラブリーじゃないじゃん! ってことですよ。
もう、すっかり過去の人になってしまったのかなあ。思い出し語りとはいいますが、一応は軽くWikipediaなど参照して既作の掲載誌、連載期間などをチェック、また刊行された単行本についてなど調べるんですが、なんと個別ページがなかったんですね。これは佐藤ゆうこの人気や知名度の問題ではなく、この人の活動期間とWikipediaに四コマ漫画家の記事が盛んに書かれるようになる時期がずれているためでしょう。ということは、2000年代前半までの四コマ漫画についての情報、webにはほとんどまとまってないってことじゃないか。誰のどの漫画がどんな風に人気だったか、振り返ることも難しい。これはちょっと想像以上に悪い状況です。