『まんがタイムオリジナル』2018年12月号、先日の続きです。
『コスプレ先生の絵画教室』。今回、面白い趣向なんだけど、いろいろ危険ですよななみさん。いつでもなんでもスケッチしたりクロッキーしたり、絵を描くことが生活に浸透しているななみです。で、その被害にあいやすいのが同居してるまなちゃんで、でもって今回、ななみがユポ紙のスケッチ帳見つけちゃって、水に濡れても描けるってねいっちゃって、風呂の中で描こうとする。あー、ナチュラル裸婦デッサンだ。でも同意とらないと駄目よ!? しかも温泉でスケッチ!? 盗撮よりもマシだけど結構な問題行動じゃない!? と思ったら家族風呂か。よかった。ふたり、のびのびしながらスケッチしたりされたりしてる姿、すごくいい。で、のぼせてるのも面白い。ななみのクロッキーに、まなちゃんがせりふやコメントつけていくの、あれも楽しいなあ。今回のふたりの時間、ふたりの楽しみ、それがとてもよくってね、ほのぼのと嬉しく読んでたら、おー、次回最終回!? まなちゃん、追い出される!? みたいな話になってますけど、いや、違うよね。借りる部屋、両親の部屋よね!? 違うの!?
『カントリー少女は都会をめざす!?』。八重ちゃん、オフですって。マヨネーズ使いきったまま放っとくなよって弟から文句いわれて、買ってきてって。でもお姉ちゃんはオフだからって、髪形がオフだからっていって、つまりは外に出たくない。あのドリル、あれがオンなのか。髪、ふたつに分けて結わえてるだけも可愛いやん。椎奈ちゃんに都会のお姉さんといって憧れられてる。その夢を潰したくないっていうんだけど、ほんと、この子、面白い。しかも、外出に際し、自分とバレないよう、ダサい格好で、地味ジャージでいくっていうのがね、基本的に間違っててすごくいい。おさげ、眼鏡、ジャージ、最高じゃん。でもって、速攻千秋に正体バレしてるのも最高で、いやもう、八重ちゃん、すごくいい。肝心の椎奈もね、八重、防衛には成功したものの、実質負けみたいなもんやで。千秋に八重への厚い信頼を語る椎奈のまっすぐさがつらい。ほんと、この会話を知らずにすんだ八重、ほんとよかった。もし聞いてたらダメージでかすぎて立ち直れなかったかも知れません。
『大奥より愛をこめて』。面白い。ワイド四コマってページ数のわりに薄味になる傾向があると思ってるんですが、この人くらい一コマに情報盛り込んでくれると、全然薄味とか思わない。むしろこれくらい余裕のあるコマの方が密度あがって面白くなるんじゃないかって思えてくるんですね。さて、急遽開かれた御台様を探せ!かくれんぼ大会。上様への説明がめちゃくちゃ面白い。資料まとめて数値、グラフで説得すべくプレゼンしたかと思えば、古典をひもといて今日こそかくれんぼをすべき時と説き伏せる。いや、この日本書紀のくだり、本当なの? 上様の春画やら神がかった女好きとか、わりとがっかりキャラにしておいて、御台様、寧姫のもとにやってきた時の、うわなんかいい男! っていうギャップ。見事でしたよ。蒔乃が御台様のいい理解者になってるの、また御台様からしても蒔乃には本音をいえるというか、自然体でのつきあいができている感出してるのもすごくよくってね、だからラストの上様のあのせりふ。うわー、怖い。これどうなるの!? 基本、愉快を全面に出してる漫画だけど、その奥にあるシリアス、人の気持ちの揺れ動き、結構深々とつっこんできますよね。
- 『まんがタイムオリジナル』第37巻第12号(2018年12月号)
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