『まんがタイムきららキャラット』2020年1月号、昨日の続きです。
『センパイがお呼びです!』。なにかしらドラマチックな展開なぞあるのかな? なんて思っていたら、お、わりかし普通の会話だぞ。もうすぐクリスマス、というので一緒にケーキをと誘われたマヨちゃん。でも、特別な誰かじゃなくていいのか? って思っちゃって、けどそこからの会話の行く先。ああ、きなこ先輩は本当にマヨのこと好きなんだね。特別な日でもそうじゃない日でも一緒にいると嬉しい相手だって、マヨのこと。感情がなかなか表情に出ないきなこ先輩と、わかりやすすぎるくらいに出てしまうマヨと、そのふたりのやりとりの果てに、ついにきなこ先輩、ちょっと漏洩しちゃいましたね。その時の表情、気づいたマヨの表情。もう素晴しかった。ほんと、ふたりのこの関係。ちょっとちぐはぐに見せて全然そんなことないよって。互いに相手のこと大切に思っている、その告白合戦だったじゃないですか。もう、素晴しかったです。
『紡ぐ乙女と大正の月』。万里小路さん、思いきりましたね。唯月をランデブーに誘います。行く先は資生堂ソーダファウンテン。当然、唯月とふたりきりのつもりだったのに、空気読めない紡はついてくる気満々だし、さらには初野まで誘っちゃってと、この四人での放課後寄り道。初野がやたら堕落堕落と切羽つまってたり、紡の常識と随分違っているこの時代の女学生、そのギャップ面白かったです。ソーダファウンテンでもね、万里小路の見栄がバレたり、唯月、めちゃくちゃいい笑顔しちゃってたりね、いい会になったじゃないですか。それに、万里小路、まさかの鼻血! いやいや、あなたもヒロインのひとりなんですよ! ともあれ、学生さんに声かけられるというハプニング。それをきっぱり断る紡に、さらに脅して追い返す万里小路と、ピンチ切り抜けて深まる友情。ほんと、よかったですよ。それと、万里小路だけが姓で呼ばれてるのかわいそうだなって思ってたんです。それがこの件をもって旭、唯月と呼びあう仲になれた。それがね、嬉しいじゃありませんか。旭と紡、初野の間もずっと縮まって、彼女らの学園生活、もっと楽しくなりそうです。
『かぐらまいまい!』。カラーがすごくきれい! しかも扉のお姉さん、美夜にこふくが呼びとめられたからか姿を消してしまって、この不思議。こふくはそこまで深刻には感じていないけれど、美夜はなにか過去のことが引っ掛かってるみたいですね。それこそ、こふくがつれていかれるんじゃないかって、ずっとずっと心のどこかにこのこと残してしまっていて、練習や話しあいにも身がはいらない? ちょっと気もそぞろって感じになっちゃってましたね。けれど、合同公演が決まって、部の活動としてはとんとん拍子。装束を工夫してみたり、採り物も準備したり、さらには自分たちの舞に足りないものがなにか、皆で考えて解決してと、こうしただんだんにできあがっていくという感じが、皆の結束も一緒に深まっていくようにも思わせてくれ、とてもよかったです。それだけに、美夜の懸念、これが気になりますよね。ずっと、こふくの出会っていた謎のお姉さんは味方だと思ってた。だからこそ、この突然の陰り、ネガティブな印象、とても気にさせられます。
- 『まんがタイムきららキャラット』第16巻第1号(2020年1月号)
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