『まんがタウン』2020年1月号、昨日の続きです。
『平日休みの堀出さん』。基本、この人たちの行動って強行軍ですよね。妻、金土休み。夫は金曜のみ休み。それでキャンプに行こうっていう。それもわりと適当なこといっていいふくめられて、その気になってるっていうのね。この一見軽はずみな行動力こそがこのふたりの力よなあ。夜にキャンプ場入りして、昼は寝る。そのつもりできたのに、夜中遊んで、昼は昼でいらんことしてちゃんと寝ないっていうのね。この相手をおどろかしてやろうっていういたずら心、こういうところも持ち味なんだろうなあ。でもこうやって調子にのって泥沼に突き進んでいくの。キャンプ場からの出勤は避けたいっていってたのに、反発心とやらで急遽強行しちゃうのね。ほんと、この無謀さ。おいそれと真似できるものではないからこそ、こうした漫画に描かれること、それが面白いとなるんでしょうね。
『部長と2LDK』。こちらもわりと無謀なふたり? 一緒に暮らすと決めた東部長と西菜々。新居に入ったのはいいのだけれど、大切なものがない。食卓! そして食器! そうか。部長も菜々も実家暮らしだった。だからそもそも持ち出す食器もその発想もなかったのか。新居での活動、荷ほどきをのぞけば、食器の買い物がはじめての共同作業になるのかな? 一緒に散歩する様子、なんだかのびのびとしてね、部長の感情もほぐれていってるっぽいですよね。そして百円均一ですよ。すごい、部長、見事にカルチャーショックだ。母の好みと違った自分の好み。可愛い食器とかなかった。それをようやく手にできたのか。あの表情、すごくよかったな。部長、思いもしなかった菜々との同居だったけれど、この思いもしなかったことが、部長のいろいろを変えていくだろうと思った。その変化、もうはじまっていますよね。ずっと得られなかったこと、それを手にする喜び、伝わってきますから。
『あいたま』。同担の解釈違い! これ、同担だからこそより根深い対立を生み出す、みたいに思っていいのかい? 今回はリサとバニラ。ひよこに似合う色はなにかで対立しちゃってまあ大変。不毛な言い争いがはじまっちゃって、しかもそこから飛んだ火種が蓮、はみちゃんの目玉焼き論争を生む! いや、目玉焼きに飛び火したのが意外だよ。蓮が目玉焼きにたとえなかったらなんともなかったし、なんなら好き嫌いは否めないってまとめられる話なんじゃないのかい? ひよこに似合う色論争。この漫画の面白いのは、当のひよこが介入可能ってところですよね。登校してきて、好きな色はと聞かれて、茶色かな。いかす! ここからのひよこの話すこと、いいねえって思って聞いてたら、そうかあいさんもそう思いましたか。解釈違いやギャップ萌え。許せるところ、許容できないこと。これをむしろ過激派あいちゃんが語っているのが面白いエピソードでした。
- 『まんがタウン』第21巻第1号(2020年1月号)
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