2019年12月9日月曜日

『まんがタイムきらら』2020年1月号

 『まんがタイムきらら』2020年1月号、発売されました。表紙は『ゆゆ式』。なんか珍しい組み合わせ? ゆずこと岡ちーか。ふたり、スノーボードをやってるんですね。ちょっと派手なウェア、それがねぱっと目をひく華やかさと快活な雰囲気与えまして、これ、いいですよ。背景の深い青も、晴れ渡ったゲレンデにいると感じさせて、これまた魅力的です。とにかく明るくほがらかゆずこと、ちょっとおすまし? クールな岡ちー、ふたりのコントラストがそれぞれを鮮やかに彩るようにも感じます。

今月は新規ゲストが7本です。

『クラフトガール』。手芸が好きだけど作れなくなってしまった漆本ひつじ。怪我がもとで恐怖心が芽生えてしまって針が持てない。そんな子が出会った雑貨店。店長は一学年上の先輩、麻倉リネ。初対面ながら互いに魅かれあって、それぞれの不安や怖れをともに乗り越えていこうというのですね。見どころは、ふたりのふれあいでしょうか。距離の近さ、つながれた手と手。あの、思わず手を握りしめて、指摘されて頬染めて。そうしたやりとり。ふたりの関係のゆくえに注目ですね。

『フェアリーテイルの月曜日』。まずは導入。意味深な扉に描かれた情景。物語の王子様に憧れてきた女の子、花音が出会ったカフェでのできごと。魔法でもって店をとりしきるメロディに、使い魔のモモ、そしてピヨザベス。花音、メロディから魔法の力をわけてもらったり、この夢が夢でなくなっていく展開、なかなかいい感じです。しかしメロディには秘密があるらしい。なにか。それは扉の情景に関係するのか。物語の王子様に憧れていたという花音、まさかメロディの王子様になるというのでしょうか。すべては次回以降ですよね。楽しみに待ちましょう。

『絶滅危惧種桜子ちゃん』。おお、転生ものかと思いました。今の日本は居心地が悪いという桜子。目覚めれば別の世界だったらいいのに。そういって目覚めた桜子の前には、猫耳つけた女の子がいるっていうんですから、あれ? っと思うのもしかたない。しかもその子、大きな猫の姿に化けたりして、なんとまあ。この異世界っぽい日本が、桜子にとって居心地の悪いという現状だというのですか。少子化対策で異世界からの移民を受け入れて100年。人はすっかり異世界人との混交が進んで、ミラは妖狐と猫またの血を引いていて、佐久間委員長は魔族の血族。そんな中、桜子は純粋な人間で、ということはこの状況が彼女の居心地悪さの理由? いや、それも違うのか。家の都合で生き方も決められている桜子。婚約者まで決められていて。と、そんな今から脱したい? この状況変化のきっかけになろうというのが、純粋な日本人が絶滅するおそれとの報道。すなわち桜子こそが絶滅危惧種。純血の人種というちょっと危うさはらむ概念は扱い注意とも思うのですが、ここはうまいこと展開していってほしいと思います。

『こころお悩み相談部』。悩み相談受け付ける部を勝手にやってるというこころ。相談にきたひかりの悩みを聞こうと話をするくだり、魅力的に描かれていてよかったと思います。友達を作りたい、そんなひかりの望みや状況をいろいろ聞いていく、そのやりとりが丁寧で、ちゃんと言葉が生きてゆきかっている、そんな感触があったのですね。話下手というひかりも、こころの前ではちゃんと話せている。ということは、こころが聞き上手ってことなのかな? と思っていたら、こころがひかりのことを聞き上手っていうでしょう。相談相手のよいところ見出して、はげましてというのもまたよかったと思ったのですね。そしてラストのあのくだり。勝手にやってる! そうか、まだ部じゃないんだ。このいきなりのひっくりかえし、くすりと笑わされましたよ。

『サイキックジェネレーション』。自称・視える人、すみれ。心霊写真の相談受けて、これはオーブだって、この赤いのは災いの忠告だ云々。なんかあやしい流れじゃないかね? そう思ったら、埃にフラッシュの光があたったもので霊とか関係ないっていうんですね。ということは、これはこういう謎をあばく系展開をしていくことになるのかな? そう思ったら、後半には迷っている女の子にゆくべき場所を示してあげる。なんと、ここで亡くなった子供がゆくべき場所を見失ってしまっていた。その子との対話。残されたのは本物の心霊写真。ああ、こうした霊と人のかかわり描いていこうというのですね。

『プリンセスヒーロー』。あやしい漫画だ! 人助けしたら、プリンセス☆ヒーローとやらに勧誘されたっていうんですね。あやしいマスクにマント。けれど制服着てるからさ、同じ学校に通ってるんだなってことはわかる。このあやしい人物が、美人と評判の生徒会長神崎レイナ。ヒーローが落としていったハンカチを見せるとあきらかにおかしな反応してみせて、隠すに隠せていない……。ぼっちのヒーローは仲間がほしかったんですね。主人公赤林ひろかはヒーローの仲間として見出されちゃったわけだ。思わず知ってしまったレイナの秘密だけど、これ、学内でわりと知られてるんだ。あんまりな状況ですよね。で、押し切られてヒーロー2号になること引き受けてしまったひろか。これ、つまりひろかもあのあやしいマスクを着用するってことなのかな? いやもう、あやしい漫画です。

『シマイレンサ』。互いに相手のこと大好きな姉妹。姉ひなのと妹しいねの日常描いて、妹大好きをいかなる時でも全開にしているひなのと、クールをよそおいながらそんな姉のことやっぱり大好きなしいね。しいねがクラスの子たちと話していたこと、これが結構大きかったですよね。男女問わず好かれるひなのだけど、かつて好きな子いじめたい系男子何人もからいじめられる毎日を送っていたことがあって……。酷いな、それでどうしたの!? と思ったら、しいねが半殺しにしてくれたのか。好きの度合い、表面的には姉の方が強く見えるけど、より深くつのらせているのは妹の方ですよね。ただ仲がいい、好きというだけではなさそうな重さ乗っけてきたところ、これがよかったと思います。

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