最近はこれを見ています。スペインはマドリードにある空港、アドルフォ・スアレス・マドリード・バラハス空港にて繰り広げられる警察の犯罪取り締まりを追うドキュメンタリー。日本でいえば警察密着24時みたいな番組になるのかな? 空港で発生する犯罪、麻薬の密輸が主なものなのですが、それを見抜き、摘発するその手腕。被疑者との駆け引きや驚きの隠し場所、そうしたところも見どころ。まさかこんな人が! と思うような人が犯罪に手を染めていたり、また犯罪が発覚、逮捕されてからもひとドラマあるという。この驚きと若干のものがなしさ感じさせるドキュメンタリー。かなり気にいっています。
基本的にはワンパターンなんですよ。あやしい人物に気づくところからはじまって、事務所に移動してからは聞き取りしながらの荷物の検査。スーツケースを調べたり、X線に通したり、あるいは被疑者本人をX線に通したりと、いろいろバリエーションはあるものの、結局は証拠が出て逮捕か疑いが晴れて解放かのどちらかになる。けれどこの経緯にこそ見どころがあるから、ついつい引き込まれてしまうんですね。
みなりのよい男性。車イスに乗った人やあるいは年老いた女性など。さまざまなバックグラウンドを持つだろう人々が麻薬の運び屋なんかやってしまったために逮捕されるにいたる。なんとか言い逃れようとする人あり。すっかり観念する人もあり。そして悲嘆に暮れる人もあり。スペインの法律では、逮捕時、誰かひとりにだけ電話することができるのだそうでして、親に、子供に、配偶者に、あるいは兄弟に連絡するその様子が本当にいたましい。どうしても逮捕されたこと、犯罪に関わったことを切り出せず連絡を断念する人がいます。配偶者や兄弟に、残した子供のことを頼む様子など見せられた時は、もうたまらないですね。プレゼントはクローゼットにあるから渡してくれと頼むとかね、ああ、この人は家では普通のお父さんだったのに、出来心なのかあるいは貧困ゆえなのか密輸に関わって、大事な家族と会えなくなってしまった……。気の毒だけど罪を犯した以上、裁きは受けなければならない。刑にも服さなければならない。様々な思いが去来する瞬間です。
犯罪の種類は、基本が密輸、それから身分証の偽造、不法入国ですね。ほぼこれらで占められていて、たまに空港専門の置き引きとか窃盗がある感じ。やっぱり国の玄関となる国際空港ともなると、望ましくないモノやヒトの侵入、これが一番の懸念事項となるんでしょうね。
スペインの国家警察は、基本穏やかで紳士的というか、居丈高な態度に出たり、大声で恫喝したりみたいなことないっぽいのも見やすさに貢献していると感じています。事務所においても説得口調。ときにユーモアなどにじませて、そして逮捕となっても基本丁寧なんですね。権利の読み上げと署名。さっきもいいました電話。そして弁護士をつけるかどうか聞くなどね、ええ、この弁護士のくだり、国選も選べますなど、こういうところきちんとしてるのはやっぱりすごいよね。ちゃんとしてるわー。ほんと、こればかりは感心させられます。
このシリーズ、もう少しで見終わります。次はなににしようかな。ナショジオからいいのが追加されたらいいな。年明けのラインナップに期待したいと思います。
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