『まんがタイムきららキャラット』2023年4月号、先日の続きです。
『RPG不動産』
過去の世界にやってきた琴音たち。そこで見たものは、子供時代のラスティーレとサトナ。仲よく遊びに出かけるふたりを見て、なぜこのふたりが相争うことになるのか、皆目見当のつかない琴音一行。さらに状況を知るべく調べを進めてみれば、屋敷の使用人たちの不穏な会話を耳にしてしまう。
ラスティーレは16歳になれば生贄として捧げられてしまう。
あまりのことに声を出してしまったアリスにファー。なんとか場を切り抜けるためアリスを新人メイドに仕立てて差し出すんですが、ということはアリスは内偵役だな! 今後アリスがもたらす情報に期待されますね。
そしてファーの心配。生贄にされること、ラスティーレは知っているのか。これ、見ている感じだと知っているようですね。なのにサトナのずっと一緒にいようという言葉に勿論と答えて、ああ、かなわないと知りながらそれでも願ったのかラスティーレは! けれどおそらくはこの約束を違えたことをもって、サトナはラスティーレの裏切りと感じてしまうのだろう。だとしたら、あまりにも悲しいすれ違いと感じます。
『ひよ&びびっと!』
カフェ店員を装うあやもりん動画。これを見てその気になったひよが、あやもりんのコラボしていたカフェでのバイトを夢見てしまう。けれどそこに問題が。募集に添えて、笑顔がステキな方との文言が! これを真に受けたひよ、なんとか対策したい! 咲に相談を持ち掛けるんですね。
かくして咲とあやもりんを巻き込んではじまるひよの笑顔レッスン。ここで咲があやもりん前にするとちょっと緊張してるとか判明して、そうかやっぱり憧れの芸能人枠なんだ! 手をにぎられてドギマギからの振り払い。ほんと、好きになってしまいそうなんですね。あやもりん、すごいパワーだ。
さて肝心のひよの笑顔トレーニング。な、泣きそうな顔になっとるよ!? あやもりんに教えてもらった表情トレーニング実践してみるも、なんか魂抜けた人みたいになっちゃってるよ!? ほんと前途多難で、テーピングで笑顔を作るところまでいっちゃうの。
しかしこの特訓、バイト禁止の校則判明で無駄になっちゃった! あの、ズコーっていうの、令和にも引き継がれるずっこけ落ちですよ! 見事な完結見せてくれました。
『ごきげんよう、一局いかが?』
乃々花大好き純礼さんが、冴の前に立ちはだかります。小学生の頃からずっと一緒にお昼を食べてきたのに、乃々花が高校にあがったら別々になってしまった。冴と千星にとられたんだ! 許せないから悪い噂を流しました! ってのはよくないことだけど、これ、乃々花の親心の結果だったのか。自分べったりで友達つくれてなかったりしたらどうしよう。純礼のためを思ってあえて距離を置いたんですね。
こっそり3人でお昼を食べてる理由、麻雀してるのを隠したいからだってちゃんと話したんですね。かくしてはじまる麻雀勝負。グルメ漫画では起こるトラブルはすべて食べ物で解決されるように、麻雀漫画ではすべてのトラブルは麻雀で解決されるわけね!
1位になったら、乃々花とお昼を食べる。乃々花をかけた勝負。麻雀仲間をとられちゃう! とか、そういうシリアスな流れには全然ならないのがすごい。冴は4人対戦できることにうかれてるし、千星はいつもどおりというか浮世離れしてるしで、全然まったくヒリヒリした感じなんてない麻雀勝負。むしろほのぼの初心者麻雀。協力しあえばいいのでは!? と思いながらも、なにをどうしたらサポートになるのかがわからない!
おかげで正々堂々勝負になるのはいいんだけど、ほんと、あまりのたどたどしさに純礼が戸惑ってるじゃないですか。このあたり、まったくもって予想外の展開だったんでしょうね。
後に明かされた純礼の秘密。なんと、麻雀経験者! アプリで対戦するのははじめてだけど、家族麻雀はやっていたから役もわかれば点数計算だってできちゃうよ! って、すごい、私、純礼さんに負けました。しかも1位を狙うため、最下位の乃々花が切ったアガリ牌をあえて見逃し、1位の冴が振り込むのを待つとかね、ああ、これは自分を超えてますわ、純礼さん。自分なら絶対乃々花からアガってしまう。次に待ち牌が出てくる保証なんてないんですもん。でもそれじゃ1位にはなれない。ラス親の1位を引っくり返すには、なんとしてもここで逆転する必要がある。純礼は自分の手では冴に届かないからと、冴が振り込む可能性に賭けたんですね。
自分ならリーチして裏ドラのるのを期待してしまうところ。でも平和、三色同順、ドラ1の4翻から点差9500を上回るには、リーチで1翻増やしても満貫で8000点。ツモアガりするか裏ドラがのらないと逆転できない。
運ではあっても、より確実性のある1位の振り込みに可能性を見たんですね。
こうした駆け引きのできる純礼を皆が賞賛するところ、これ一気に純礼の皆への心証よくしましたよね。というか、3人の麻雀観が素朴すぎてすごい。純礼があきれてますわよ!? でもって、果たされる乃々花との約束。ああ、確かに条件は満たしてるけど、ふたりでお昼じゃなくみんなでなのか! このあたりの駆け引き、さすがの乃々花さんでした。いやもう、今回は純礼、乃々花の駆け引き勝負。ふたりそれぞれに策をめぐらせて、見事でした。
- 『まんがタイムきららキャラット』第19巻第4号(2023年4月号)
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