2023年3月27日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2023年5月号

 『まんがタイムオリジナル』2023年5月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』。先輩後輩がテーマ? いや、仲間とかチームとかなのかも。メインには、白衣すなわち仕事姿の山下ナースと大ちゃんがアイコンタクトにて互いの意思を確認しています。『らいか・デイズ』は、らいかを先頭に、クラスメイトから年少の子までがずらりと並んでおそろいのポーズでばっちり決めて、そして『小森さんは断れない!』しゅりはというと、いつになく百合な雰囲気をかもしだしておりますよ。

『おしかけツインテール』

いよいよ花梨たち母娘の引っ越し準備も佳境にはいり、どんどん進む荷造り。お母さんはちょこちょこサボったり、俊郎は俊郎で、なにかと花梨に現金持たせようとしてみたり、こうしてあちこちにコミカルな要素ちりばめられるのは、普通に真面目に描いたら、別れのつらさ、寂しさが強くなりすぎてしまうからかも知れません。

かたくなに現金を断る花梨。いや、現金はやりすぎだろうとは思うんですが、その花梨の気持ち、これまでの三年間、多くのものを貰ってきた。それ以上は求められないという心情にあやうくホロリとさせられそうになったかと思ったら、俊郎が花梨の置き手紙を読んで思ったこと、ふたりが去ろうとしている今、荷物もあらかた片づいて、けれどモノがなくなって寂しくなったかと思いきや、それ以上のものをこれまでにたくさん貰っていた。

ふたりともに、互いが与えてきたものに思いを馳せているというんですね。

次回、いよいよ最終回だそうです。この別れの先にあるもの。確認せねばなりませんね。

『おだまき君の道草ごはん』

小麦を自宅に招く苧環。今日は誰もいないから、なんて意味深なこといっちゃって、いやもうそりゃ小麦も意識してしまいますよね。なにか恋愛的なイベントが!? と思いきや、苧環はいつもどおりといいますか、うっかり大量に解凍してしまったタラの芽を消費するのを手伝ってほしい。

まったくもって、恋愛的な機微にはうとい、ないしそういう方面への発展性を持たない男ですよ!

と思ってた。思っていたんです。それがまさかですよ。棘のあるオダラから小麦を守りながらふたり一緒の台所仕事。まさかそこで、夫婦みたいだねって! って! いや、それ、メダラ、オダラのことなのかい! でもこれ、ほんとに苧環、意識しないでやってるの? 小麦の反応を楽しんでるとかじゃないのん!?

えらい疑惑抱きながら見ていたらですよ、棘のささった苧環の介抱をすべく手をとった小麦に赤面苧環くん! マ、マジかーっ! 苧環くん、君にそういう恋愛回路があるとは今の今まで思ってなかった。しかもこの表情を、小麦のみならず、妹に、父に目撃されてしまって、よっしゃーっ! って、なにがよっしゃーかわからんけれど、いやもう、これはよっしゃーでしょう。

ここから小麦、あんたのターンだよ!

『となりのフィギュア原型師』

造形イベントに着ぐるみ装備で参加するえにぐまちゃん。いや、いやいや、その格好で現場までいくのん!? ああ、案の定警察に呼び止められてるやん! しかたないので変身前の姿で会場に向かえば、えにぐまちゃんが! におが! もう限界だ!

もう、ほんと、今回はのっけからハラハラさせられる展開でした。

イベントがはじまりました。お客さんの反応に直に触れられて、えにぐまちゃんも嬉しいんだ! ものすごいテンション上げてきて、よかったなあ、えにぐまちゃん。半藤とも遭遇。そして会場をぐるり巡ってみたりもして、よかったなあ、えにぐまちゃん、イベントを満喫してる!

と思っていたのに、ああ、そうか、そうだよな、着ぐるみは暑いよな。それで熱中症になっちゃって、座り込んじゃって、おこめ代表が見つけてくれたものの、着ぐるみから出るの断固拒否!?

どうにもできない代表! 半藤に助けを求めるも、半藤はどこにいるのか。ああ、ヒーローの出番ですよ。日頃、鍛えている身体は今日のこの日のためだったんだ!

次回、半藤は間にあうのか。刮目であります。

『おひとり好きの富士宮さん』

鷹祭プロデュースのお花見。まさかの富士宮の参加もとりつけたというのですが、裏で糸を引いていたのが胡桃。やり手だよな。自分の望みを叶えつつ、鷹祭に費用を全部持たせる。素晴しい。したたかどころか、暗躍、狡猾、最高に魅力的ってやつですよ。

しかし、鷹祭の、というか胡桃の好み、全然富士宮向けじゃないのね。ホテル最上階を貸し切り。豪華そのものではあるのだけど、富士宮はこういうのよりも、もっと庶民的、素朴だったり当たり前だったりすることに価値を見出していくタイプ。実際、今回も眼下に望む屋台への思いに焦がれて、しかもそこに本日限定タコ2倍たこ焼きの情報がもたらされたものだから、もうたまらない。

こっそり会場を抜け出してしまうっていうんですね。

富士宮がいないと騒ぎになりかけてしまったその時、駆け出していった内山。オフの富士宮を知っているのは自分ひとり。降り出した雨の中、オフスタイル富士宮の前に現れた内山、富士宮さんと名を呼ぶも、富士宮は内山を認識していない!? どうなの!?

ともあれ、ずっと一方通行だった内山の感情が、ここにきて双方向に!? これはまさしくクライマックス。これまでの関係、状況が一気に変わる、そんな山場に差し掛かって、いやもうこれは先が気掛かり。面白くなってきましたよ。

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