2023年3月6日月曜日

『まんがタウン』2023年4月号

 『まんがタウン』2023年4月号、先日の続きです。

『あの世で猫になる』

朝倉さんとタマが暮らす訳アリアパート。入居者が増えないからと、訳アリ入居者を入れようとする大島。さすが、人としてどこか間違ってる大家です。

けれど、これ、厳密にいうと入居者本人が訳アリではないっぽいですね。むしろ入居者に訳アリがくっついてきてる。具体的にいうと、かつて大島が悪霊を封じ込めたハムスター。なんの因果か、そいつを拾って飼ってるっていうんですね。

ということは、多かれ少なかれ朝倉さんや吉井と同じような事情であるわけですね。霊を飼うことになったのがアパートに入居してからかその前からかという違いはあるけれど、同じく霊飼い仲間と考えていいのでしょうか。ただ問題は、人と仲良くする気のない悪霊ってところ。とはいえ、ハムスターという脆弱な生物に入れられちゃってるもんだから、おちおちしていられない。油断すると死が隣りに迫ってくる。そんな状況に、さすがの悪霊も音をあげて八木さんにおとなしく飼われる気になったみたいです。

最初はタマからはじまったのが、霊入りネズミにシロさんに、そして悪霊ハムスターと、どんどんにぎやかになってきました。というか、霊がゴロゴロいるアパートてのもやっぱヤバいよね。これ、いずれ頃を見てまた霊を増やしそうです、大島が。

『もくもくもくのキャン』

ひとりキャンプを楽しむ木野。下の沢には、テントと格闘している原田の姿が。ただ、この時点ではまだ原田とは気づいていないんですね。ただ遠くから微笑ましく見守っているだけだったのですが、これ、もしや次回あたりで木野、原田が対面することになるんでしょうか!?

と、先のことは置いておいて、今回の趣向は初心者ならではといいましょうか、便利に使えるものはなんでも活用していくスタイル、車で寝泊まり、火はカセットコンロ、調理もワイルドに焼いただけというシンプル原田と、テント張って火おこしして、炭火でじっくりひと手間かけた料理を楽しむベテラン感ある木野がよくよく対比させられて、けどこれどちらかがいいとか悪いとかじゃないんですよね。

それぞれに楽しみがある。どちらのスタイルでもいいんだよというのが伝わる、そんな描かれ方してたの、とてもよかったですよ。

そしてこのふたりが出会えば、そこにはどんなドラマが生じるのでしょう。少なくとも、キャンプの先輩気分でいた原田の自信は一気に崩壊しそうです。

『ルナナナ』

月に迫る巨大隕石。こいつが落ちた日にはコロニーが数個吹っ飛んでしまいかねない。というので、どうにか対策しないといけないわけですが、まさかレーザーで軌道をそらすというその対応策がですよ、ゲーム感覚で月の住人に委ねられるというんですか! しかも命中させたら賞金一千万。一攫千金を夢見て、1発3万円だというのに押すな押すなの大盛況ぶりを博しています。

さながら命懸けのパチンコですよね。案の定というか、第7寮の切り込み隊長リコがのめり込んでしまって、一攫千金の夢はあるわ、ビーム砲撃つ楽しさあるわで、じゃんじゃんお金をつぎ込む始末。もし全財産スってもコロニーが吹き飛んだらチャラだ! って、そんな刹那的すぎる発言! いや、まあ、実際そうよね。ビーム当てて軌道そらすのに失敗したら、借金も財産もなんもあったもんじゃない。

新住人のキク、やっぱいいキャラクターですよ。当たらない距離だというのに射幸心を煽って集金してると、冷静に状況判断してちゃんと見抜くんです。しかしこれ、誰も当てられない前提でやってるな。隕石対策は完全に他国頼り、自国の成果には期待していないという酷い策略。けど、たとえそうとわかっていても、はるかと協力して隕石にビームぶち込むリコはちょっとかっこよかった。いや、でも、一千万は得られなかったんだけど。10万じゃ投入したお金、全然回収できないよね……。

今回の大損は投資を回収できなかったリコだけかと思ったら、まさかのブックメーカーに大金投じていたナオもでした! どうやら大穴狙いだったのか、いずれにしても刹那的な生き方してるやつがメインの過半を占めてるの、あらためてヤバい漫画です。

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