『まんがタイムきららキャラット』2023年4月号、先日の続きです。
『ニチアサ以外はやってます!』
最終話、扉にて握手をするふたり。この構図は、つまりあれだ、ヒーローからヒーローへのバトンタッチ! 一年を通じ描かれてきた物語が終わり、きたる新シリーズの主役へと次の一年が託される、まさしくヒーロータイムの定番シーン。
託すのはあかね。そして託されるのは、新入生桜井栄朱。おおおお、タヌキとキツネの融合だ! はいいとして、このお嬢さん、昨年の文化祭で見た映像、『オン・ユア・ゲイズ』に魅せられて、特撮研への入部をしようか迷っているというんですね。
ただ、特撮に詳しいわけでもない自分が、なにかできるのだろうか。
そう悩む栄朱にあかねの伝えたメッセージ。まずは踏み出そうというその言葉が実によかったのですよ。
特撮研にはまだ新入部員が入っておらず、部員がこなかったら部の存続がかなわない。ちょっとしたピンチなのですけれど、たまたま出会ってたまたま助けた栄朱から聞かされた思いを知るあかねには、きっと彼女はきてくれるという確信がある。気持ちと気持ちが共鳴した、そんな感触与えてくれたこのラストシーン。次なる彼女たちの冒険、栄朱を新たな主人公としてはじまるこれからを予感させてくれて、とても魅力的でした。
残念ながらこの誌面で語られることはないのだけれど、続いていく栄朱の物語、それはどんなものになるのだろう。想像がふくらむように感じるのです。
『mono』
やべえ、桜子さん、やべえ。なんという無茶をなさるのか。
お婆ちゃんが旅行にいっているというので、休業中のしろねこ屋。春乃はといえば、世話をしてくれる祖母がいないせいで自堕落を極めてしまっていて、なんかぷくぷくになってますね? 食生活の問題? と思ったら、まさしくそのとおりで、ピザばっか食べてるんだ。反対に痩せてるのがたいしょう。春乃さん、ちゃんとお世話できてるの? エサとかあげてる? いや、病院で検査してもらったりしてるから、飼い主としての責任は果たしてるっぽいですね。
でも、このたいしょうのやつれよう。お婆ちゃんがいないと駄目なのか? これ、なにかの伏線だったりしないよね? する? いやもう、予想もしない展開とかここに秘められてたりするんですかね。油断ならないですね。
さて、春乃が太った理由。ピザが主食になってるからだけじゃないな。そうか、本出してお金が入ったから、ちょっと奮発して全種類制覇しようとか思ってしまったんだ。というか、Lサイズピザにサイドメニューって、さつきたちが訪ねてこなかったら全部ひとりで食べる予定だったの!? いや、そりゃ太るわ。いやもう絶対太るわ。
でも、こうして興味があるものにはがっつり取り組む。ピザにハマったとなれば全メニュー制覇してとことん食べ比べする、そういうメンタリティこそが春乃をして漫画家たらしめる素因であるのかも知れませんね。実際、この経験をもとにして漫画のネタが作れるのなら、それは取材に他ならないわけで、自然なんでも生活そのものが取材となってしまう、そういうタイプの人なのかも知れませんね。
で、冒頭の桜子ですよ。無駄にお金つかっちゃう春乃を戒めるため、タイマーロックボックスとやらに春乃のお金とカードを封じてしまった。まずは3日間。って、この日数決めたの春乃本人だ! ごめん、桜子さんはなんも悪くなかった! 明後日の予定を忘れて3日に決めた春乃の失敗でした!
まあ、とりあえずお金とカードなら、誰かから借りてしのぐということも可能でしょうから、ピンチ自体は乗り越えられそうですね。たださつきたちからは借りられないんじゃないかな。どうやってこのピンチ乗り切ったか、ちょっと見てみたくなりますね。
- 『まんがタイムきららキャラット』第19巻第4号(2023年4月号)
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