『まんがタイム』2016年1月号、昨日の続きです。
『はこいり良品』、単身赴任中の母から届いた荷物。いらない本がはいってるっていうんですが、開けてみるとどう見ても関係ないものばかりだっていうんですね。しかし、これが面白かった。本にまつわる小物が、関連品がセットになってて、好きな人にはたまらんセットかも知れません。ほら、好きなキャラクターが使ってるのと同じもの、買っちゃう人とかいるじゃないですか。そういう感じ。しかし、これが売れないっていうのがおかしくて、まあ、そうだろうなあ。本だけじゃなく、いろいろものがどばっと増えちゃうわけだから。と、そこに届いた単身赴任中の父からの荷物。おお、この中身見るだけで、ふたりの性格、その違いなどうかがえますね。文学賞受賞作家全作品セット。別ペンネームはともかく、単行本未収録作品掲載誌はでかいな! 一瞬で売れた。うん、そうだろうと思う。こんなん揃えようと思ったら大変やもん。
『ボンジュール!仲居さん』、いいですね。今日はサラの誕生日。っていうんですが、当日になって気がついて、康弘、朋香のふたり、なんとか祝いたいって思うんだけど、仕事が忙しくて、なんともできない。今回の見どころは、嬉しさ隠そうと一生懸命気合いいれてるサラと、それから宮原さんとサラの内緒に内心穏かでない康弘、でありましょうか。フランスでは、誕生日のパーティは本人が準備する。って、へー、そうなんだ。なんか、そんなの聞いたことあるような気がするけど、全然知らんかった。それで、サラ、ケーキや料理、準備して、皆を招く、それが嬉しくて、楽しみでしかたなかったんですね。しかし、この旅館、アットホームでいいですよね。サラと朋香、ふたりの関係がすごくいいって思いますよ。
『女神さまと呼ばないで!』、神奈の休日、なにをしてるのかと聞いてみれば、ものすごく忙しく過ごしていて、ああ、これが普通になってるんだな。もう、ほんと、完璧超人といわれる所以でありますね。涼がですね、自分の家に呼びまして、だらだらした休日の過ごし方をレクチャーします。なにもしないことに我慢できない神奈が、お手伝いしようかと立とうとするところを、涼がとめる。そんな涼を怒るお母さん。面白いなあ。しかし、神奈と涼のふたりの違い、ああ、これが育ちの差なのかい? 自分もこういうの、なんか絶望的に実感させられたことあったよ! そしてなにもしないことのよさを知った神奈。自宅でもさっそく実践してみて、ああ、お父さん、お母さんも賛成してくれて、いつも忙しそうな娘のこと心配していたんですね。でも、テレビばっか見てないで宿題しなさい! っていうの、宿題はもうやったわっていうのね、やっぱり神奈さん、しっかりしてますね。
『マコトの愛の見つけかた!』、これいいですね。大戸くんが忘年会幹事に選ばれました。仕事に幹事にと、頑張ってはいるんですが、いっぱいいっぱいで全然うまくいかないっていうの、ああ、大変そうだなあ。中桐さん、いいですよね。優しくアドバイスしてるつもりが、プレッシャーと勘違いされてる。ほかにもいろいろ裏目に出ていて、素直にその言動の向こうにある本心が伝えられたらなあ、とは思うのだけれど、それができないから中桐さんなのだと思います。けど、ちゃんと仕事の負荷、軽減しようとしてくれたり、いい上司ですよね。丸投げとかじゃないんですよ! 小石川さんの観察眼、そして偏見、とても面白くて、この人、結果的に中桐さんのファンみたいになってますよね。今回よかったと思ったのは、忘年会幹事としての仕事に、これまで仕事で学んできたことを応用して乗り切っていく、そうした描写のあったところですよね。そして幹事、うまくいったようで、中桐さん、よかったよかったと思うんですが、その後ろで胸焼けおこしてる小石川さんが最高でした。
『ちょっと舞って!ふわこさん』、終わっちゃうのかあ。読んでいましてね、ああ、いい話だなって思ったんです。ずっとふわこのことを心配しているあゆむ。そんなあゆむの胸のうち、ふわこがどこかいっちゃうんじゃないかって、そんな不安があって、ずっと一緒にいたいんだなあ。そんな彼女の不安やら、ふわふわといい加減に見せて、意外やしっかりもので、あゆむのこともすごくよく理解しているふわこの大人びた表情に、ああ、このふたりの関係の、互いに相手を思いやり、大切にして、そして必要としている。どっちかがどっちかを助けてばかりいるんじゃないってことを、ちゃんとお互いでわかっていて、重荷にするでなく、気後れするでもなく、一緒に、それぞれのペースをちょっとずつ相手にあわせながら、おんなじ歩調で進んでいるんだ。そんなエピソード、とても美しくて、ああ、いい話だなあ、そう思って読んでいたら、これで最終回なのか。残念。好きな漫画でした。ほんと、ふわこもあゆむも、今回は出なかったけど鬼塚くんも、みなやさしくて、いい人たちでした。
- 『まんがタイム』第36巻第1号(2016年1月号)
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