2015年12月17日木曜日

『まんがタイムファミリー』2016年2月号

『まんがタイムファミリー』2016年2月号、発売されました。表紙は『大家さんは思春期!』、チエちゃんが初詣、であります。これからテレビアニメ、ということで、力強く押し出されておりますね。コートにイヤーマフ、うさぎのマフラー、トナカイの手袋。特別じゃない普段着なんだけど、それがとてもいいと思います。そして『毎日が新選組!』、斎藤に晴着の春さん。『寺島さんは悟っている』の寺島さんは巫女の装束ですが、いいのか? 商売敵じゃないのん?

『軍神ちゃんとよばないで』、のっけから驚きの展開。虎千代、姉の綾とともに兄のもとを訪れたらば、ご臨終です。おおう、兄様、死んじゃってるよ。虎がいったこと、綾とも仲がいいってこと、その裏側で起こっていることを、ちゃんと兄は知ってたんですね。けれど、兄、妹のこと信頼して、ああ、この兄さん、すっかりやつれちまって、なあ、死んじゃったかあ。まあ、死ぬってのはわかってたことなんだけども。これ、はたして虎千代、兄を失って、なにか変わっていくのか。あるいは、この一時期の落ち込みを脱して、ふたたびもとのように戻るのか。と、ここで、また濃いキャラクター登場。村上義清。次回には、虎千代のところに到着ってところでしょうか。

『きみちゃんの味じまん』、おお、きみちゃんの名前、判明しましたね。きみのりくん。いや、違うから。お店がいよいよ再開して、かつての常連さんがいらっしゃる。長老、大おじいちゃん。ちょっとボンヤリしちゃってるんだ……。なんか切ないのう。きみちゃんは長老好みのお茶をいれ、そして香介は酒盗風のつきだしを。それで、おじいちゃんの意識がはっきりしてくる。いよいよお店はじまるんだなあ。昔のお客さんとの交流、そうしたものも悪くない。また最後に迎えたお客さん、こちらはご新規さん? 店の繁盛するように、そう思わせてくれる、ちょっとコミカル、そしてきみちゃんも香介も元気で気持ちいい出だしです。

『先生と星が教えてくれたこと』、おおう、受験二次試験が終わり、そしていよいよ卒業式かあ。受験を待つ教え子たちと、とにかく緊張してしまう天川先生。そんな先生と杏のふたりが話をする、その場面での爪の伸びる速さと月が地球から離れていく速さの話。これがしみじみきましてね、まずは普通に天文の話かと思うじゃないですが。それをまさか杏が受けて、高校の三年間みたいだという。そのたとえ、切なさ、先生にも、そして自分にもしっかりと突き刺さって、けどそれでも杏は明るく前向きなんだなあ。さあ、皆卒業式を迎えます。皆の受験の結果はどうであるのか、それはこれから。まずは卒業式。ほんと、皆の卒業。一段落といっていいものか。ハレの席でありますね。

ダ・ヴィンチ系女子高生』、クロナカみどりの秘密! 汚れ物出さない、シーツも汚れなければトイレにもいかない。何者!? って怖れられてますけど、天使とかそういう方向に向かうんじゃなくて、アイドルなのか。なんという昭和のアイドル観! ここでまさかのサンドロ、ボッティチェリと再会でありますよ。あれまあ、太っちゃって! 見事に小樽、ボッティチェリなるあだ名そのものじゃん! と思ったら、いやもう、なんだ、その振る舞いの理由がフィリッピーノ・リッピから語られる。ああ、なんだよ、おちゃらけたお調子者みたいなのかと思ってたら、むしろ逆で、自分のまわりの者たちを守るための戦略なんだ。すごいな、リッピの説明を受けてクロナカの気付くあの場面。ほんと、おおう、そうなのか、評価がね、ぐるんって転倒しちゃって、ほんと、やられました。見事な見せ方であったと思います。

ああ、そうそう、こないだ博物館いったんですよ、「レオナルド・ダ・ヴィンチと「アンギアーリの戦い」展」。これね、この漫画で見て読んで知ったこと、それがすごく役にたった。ああ、あの時の話、この絵のことか、そんな感じで、具体的にその背景を想像できて、ほんと、その効果、想像以上! 全然意識してなかったけど、あんなに役立つ日がこようとは、まったくの予想外。感謝感謝ですよ。

  • 『まんがタイムファミリー』第34巻第2号(2016年2月号)

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