2015年12月23日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2016年2月号

『まんがタイムスペシャル』2016年2月号、昨日の続きです。

『うぶコメ!』、女ふたりのかけひき、これが面白くて、力斗を奪いあおうという、かなで、つばさのやりとりがいかすんですよ。自分の悩みはいずれあなたの悩みにもなるよ。それでつばさを相談に引き込んじゃうとかね、かなで、さすがのやり手ですね。ライバルなんだけど、ただただライバルってわけじゃないって感じがね、なんだかんだで仲がよいってのも好感持てるところだと思います。喫茶店から追い出されるくだりとか最高でした。そして壊れないといっていたかなで。見事に壊れる。あのダンボールの不審者も、もう、インパクト強烈でした。

『課長と私のおかず道』、前回登場の新キャラ。どういうかかわり方をしてくるのかな? 楽しみにしていたら、なんと課長と痴話喧嘩!? 順調に巻き込まれる保志。いい感じじゃないですか。言い争いしていた、その理由がおかしい。パン派、ごはん派。ふたりは名前で呼びあう仲、きっと恋人なのだろう、そう思っていたら、ああ、いとこなんですね。橘由依、南条環が保志のこと気にいってるぽいからと興味を持っていた。なんだか、南条課長と橘由衣の、保志争奪みたいな感じになっちゃうんでしょうか。

『BONSAIガール!』、おかしかったなあ。竹林マネージャーのことが気になるももこ。なんとかしてアプローチしたい、そう思っていたところに姉からの電話。泥酔。けど、うまいこと恋人がいるかどうか聞き出す方法教えてくれて、って、なんか適当だな。ほんとに有効なのかな? ともあれ、今回のももこの百面相、その表情の揺れ動き、見るだに面白くてよかったです。そしてももこ、まさかのタイミングでえらいこと聞いて、でもまあ目的は達成しましたね。あの時の花を咲かせている涙目、なんかねおかしくて可愛くて、とてもよかったと思います。

『アテナの初恋』、おお、アテナ、父に思うところを告げたんですね。といっても、好きな人がいるとかじゃない。跡継ぎ、今後を考えて、適当にこの男なんていいんじゃないか、ヘルメスあたりがいいんじゃないか、そういう父に、好きな人は自分で決めさせてください。ああ、アテナ、なにかがはじまったわけでも進展したわけでもないけれど、恋は自分のものとして、自分で決定していきたいという意思表示。それだけでもとてもよかった、そう思ったんですね。しかし、鳥に変身して逃げていった父上。これ、娘の結婚、後押ししたいと思いつつも、やっぱり娘が誰かを好きになるというの、抵抗あったんでしょうね。

『同姓同盟』、おかしかったな。貴ちゃんを男にとられたーっ! えらいこといって取り乱す優希ですよ。冷静につっこむ三国黒絵に恨みがましい目を投げかける優希がとても素敵。黒優希とかいわれてますけど、このなんだか屈折したみたいなところ、その表情やら感情やらの揺れ動き。これ、この人の可愛げでありますなあ。本当にそう思った。春江一位がその道のプロ、彼氏の途切れない美山さんを紹介てくれました。って、優希さん、これから相談しようという相手に、えらい攻撃加えるものです。もうおかしくておかしくて、でもこの人、マスター、惚れっぽくてあかんたれ、本当は未練もあるっていうのに素直になれない、そんな人みたいですよね。ほんと、この人もなんだか可愛い。そういう可愛げ、いろんな可愛げが見られて面白い回でした。

メェ〜探偵フワロ』、悩むミスレモンですよ。賞をとって、いわばプロ作家への道が開けた今、メイドを続ける意味があるのか? というか、ひいおばあちゃん、エリザベス・グリーンが、今や私が大黒柱だから! 印税がたんまり入ってるのか。そうだったな、何冊も出して、どれも売れてるって話だったものなあ。というか、書きためたストックがすごい! これ、没後にもどんどん新刊が出るタイプの作家だー! ミスレモンとフワロ氏、ラウールの創作論争、めちゃくちゃ面白く、そうかあ、論争は面白いけど創作はつらいのかあ。あんなラウールも、ほんと、珍しいな。でもってコバーン少年の見立て、ミスレモンの感性はフワロ氏寄り、イロ物、キワ物っていうのね、ほんと、おかしいなあ。編集のローラさんのいった、書き上げてナンボ、売れてナンボ。ああー、そうだよなあ。でもってそして、ミスレモンを応援するアーサー。ファン1号ですよ、って、もう、なにいっちゃってんの! ヒューヒュー! って、コバーン少年、泣くほど悔しがるか! ほんと、楽しい連中です。

  • 『まんがタイムスペシャル』第25巻第2号(2016年2月号)

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