2022年12月28日水曜日

『まんがタイムオリジナル』2023年2月号

 『まんがタイムオリジナル』2023年2月号、一昨日の続きです。

『敷金礼金ヤンキー付き』

唐突に壁に大穴の開くアパート! 以前にもこんなことあったな。ほら、大家の物置部屋みたいなとこからぶち抜かれたことがありました。ただ今回はちょっと状況が違って、被害にあっているのがたえちゃん! しかも天井にも穴! なにごと!? 天井のは餅つきしてたとかなんかなの!?

と思ったら、大家か。いや、大家で納得したらあかんのだけど、このアパートについてはちょっと事情が事情だからなあ。以前に壁ぶち抜いたのも大家だし。

壁と天井に穴が開いて、これ、困るだろうなあ、と思ったら予想以上に困っていました。声が気になる。そりゃ、壁ごしどころか、穴から素通しで聞こえるんだもんな。でも多恵が気にしてるの、音だけじゃなくて、七恵の大嘘の方が割りあい大きそう! つっこむにつっこめない、そういう状況はなかなかにもやもやしますよね。

そして天井からはこぼれたジュースが落ちてくる! ああ、さすがに真夜は即座に謝ってくれて、こういうところ真夜はわりと常識派だと感じます。

これ、穴がふさがるまでに、たえ、消耗しきっちゃうのでは? と思ったら、お隣から穴ごしに元気づけてくれたりね、さらには天井から密閉型ヘッドホンの差し入れがあったりと、この助けあってる感! これ、ちょっとあわないと思うところがあっても、なんだかんだで面倒見がよかったり親身になってくれたりする、アパート住人の仲のよさ、それが光ったエピソードだったと思います。文化の違いや温度感の違いも、フレンドシップで乗り越えられる、そんな感じがよかったです。

『通勤通学クエスト』

あらすじがすごいな! 釣りに来た。うん、確かに間違ってない。

桜井がすごいですよね。ひがむ、落ち込む、さらにはどんくさい。悪い人じゃないんだけど、いろいろ困ったお姉さんで、そんな桜井をうまくあしらう菊池。でもあんまりにも速攻で立ち直る桜井に、なんでそんなにチョロいのかとつっこまずにはおられなかった模様です。

今回の釣りエピソードは、菊池が本当に頼りになって、面倒見がいい、いろいろアドバイスしてくれる。それでもって料理も上手! あの、ほとんどひとりで何品も作ってみせて、けれど決してえらぶったりしない。みんなで作ったといってくれるその気持ちのよさ! ほんと、いい先輩だなと思います。

そんな彼らの川遊び。竹重に写真送ろうとかいってますけど、こんな楽しそうなの送ったら、彼、うらやましがったりしそうですよね。そんな描かれてないとこにも興味が出てきてしまうの、これまで積み重ねられてきたキャラクターの魅力あってのことだと思います。

『オネェの恋のはじめかた』

時宗の妹がやってきた! 胡桃沢まりん。かわいい系というより、美少女系だなこの子。その上といっていいものか、時宗の妹だけあってかなりキャラが強い。興味があることには容赦なく飛び込んでいくタイプ? 兄の恋愛相手を知りたいばかりに学校までやってきた。きっとイケメンに違いないって、兄の性向、しっかり把握してる妹ってのもなかなかに怖いな! 状況次第では奪いにかかったりするんですか!?

とか思ったら、猿渡も同じ発想にいたっていました。いや、どうもそっち方面は問題なさそうで安心です。

しかしいいキャラクターが揃ってきましたね。男子にせよ女子にせよ、はじめのうちはモブのように思っていたのが、だんだんにひとりひとりの個性として立ってきて、水面とか出てくるだけでもう面白い。で、ハイテンション水面と対照的なしょんぼり桜子。

この落ち込んでた桜子が、まりんを見て表情変えるところ、あれ、いいですよね。からの、まりん、見事に桜子に撃ち抜かれとる! そうか、兄妹揃って好みは同じなのか!

最後、時宗と桜子、桜子はいまいちわかってないっぽいですが、いい雰囲気になってるの、ふたりの距離感、ちょっと通じる気持ちみたいなものが感じられてよかったですよ。でもことこの恋愛に関してはフルスロットルで突撃しかねないまりんの存在、これがちょっとした波乱の種になりそうな気もしましたよ。

とかいいながら、桜子×まりんもいいじゃないかとか思いはじめていたりするから読者というのは勝手なものなのです。

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