『まんがタイムきらら』2023年1月号、発売されました。表紙は『しあわせ鳥見んぐ』。翼とすずふたりがひとつのロングマフラー巻きまして、暖かくしながら冬の鳥見をしています。見ているのはウソだそうですよ。口笛みたいな鳴き声する鳥だそうですね。昔、学研のひみつシリーズで読んだ覚えがあるのですが、こんな感じの見た目の鳥なんですね。鳥を見る時のふたりの表情の違い、それが面白い。すずは本当に興味や面白いと思った気持ちがそのまんま表情に出ていますよね。
今月は新規ゲストが2本です。
『ヒミツ結社りとる・ばたふらい』
秘密結社に秘密基地。すわなにか悪事の気配!? というわけでもないのですね。小さな子たち3人組の、放課後こっそり集まってなにか楽しいことをやっている。悪の組織みたいなこといってますけど、ちょっといたずらが過ぎるくらいで、特に悪辣なことやったりはない模様。
とはいえ、拾ったカギを届け出ず、あまつさえそれが先生の車のカギとわかってからも、勝手に乗り込んで動かそうとするなど、もうちょっとでいたずらではすまないことになってたかも知れない子たち。でも、そんなノリでちょっと悪っぽいことやってしまうというのはギャングエイジの子らならではなのかも知れませんね。
とはいえ、車に乗り込んでるの先生に見つかったら、しっかりばっちりしかられる。でもまあこれはしかたないですよね。
『あんでっど・アパート』
向かない仕事をやめたみことが次についた仕事が幽霊アパートの管理人。ナゾの陰陽少女からこの仕事を任されたというのですが、とりあえず住居確保! からの、幽霊ひとり成仏させるごとに一千万のボーナス獲得! けど幽霊とかヤバいのでは? と思いきや、コギャル幽霊のレーコなど見るに、人懐こくて、かつ話のわかるいい子たち? でも成仏はしないそうですよ。みこと、一千万はなかなか遠そうです。
このアパートに住んでる幽霊も、コギャル幽霊にはじまりキョンシー、落ち武者、ドッペルゲンガーと多岐にわたって、バラエティ豊か。その全員がレーコみたく話が通じる相手だったらよさそうですが、キョンシーは日本語わかるのかな? 言葉の壁とかあったらなんか面白いですよね。言葉以前に死者と生者の決してまじわることのないはずの壁は越えちゃってますけどね。
『しあわせ鳥見んぐ』
渡りをする理由。翼が自分の過去を振り返り、そして今新たに未来に目を向けたその先にあるもの。その結果が出つつありますね。かつて翼が経験したオオルリの死。しかし今は、島を立つ直前に撮影したオオルリが翼のこれからを開くきっかけを作ってくれているかのようです。
翼だけでなく、すずが、ひなが、みさきが一緒に力あわせて作り上げた動画が、多くの人の目にとまっていく。さらには飛島を訪れる人、祖父母の旅館に泊まったという人がコメントを残していってくれて、ああ、翼のやってきたことが実を結んでいるではありませんか。そして今また投稿されたコメントは、翼の祖父からのお礼。
そのコメントの最後にあった、旅館を続けていこうという言葉、それはどれほどに翼にとって意味あることであったろう。島の最後の子供だった翼が島に感じていた負い目。それを気持ちの面だけでなく乗り越えることのかなった瞬間であったと思います。
- 『まんがタイムきらら』第21巻第1号(2022年1月号)
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