『まんがタウン』2018年2月号、発売されました。表紙は映画『クレヨンしんちゃん爆盛!カンフーボーイズ』をメインに、おお、皆、カンフー映画でよく見る服を着て、見事に構えを披露してくれてますよ。他にもいろいろカットがいっぱい。とりわけ今回は新連載が2本スタートですよね。『小春さん、ずれてない?』、微妙に半目の小春さんと、『喪女が勇者と暮らしたら』、純子さんと勇者アクセルの凸凹コンビ、表紙に登場であります。
『小春さん、ずれてない?』、新連載です。これは、ほら、あれですね。小春さん、彼氏が欲しいってんなら、その目の前にいる男、冬樹でいいじゃないかって、やきもきしながら見るやつじゃあありませんか? 小春、女子大生。友達が彼氏できてずいぶん変わったからって、自分も欲しいと、まるで彼氏を開運グッズか生活改善のきっかけか、なんかそういうのと勘違いしてる節があって、いろいろ危なっかしいなあ。小春さん、タイトルにもあるように、いろいろずれてる。対話はどこかしらとんちんかんだし、その服装もなんかちぐはぐで、服が変な柄なのもそうですけど、洗濯バサミで髪とめてるのはアウトのような気がします。あ、ノーメイクはむしろポイント加算です。友達に紹介してもらった男の子とデートするっていうんですが、おしゃれもするっていうんですが、よりによってインナーのおしゃれからか! 見せる機会があるならともかく、まずは外からだろう。というので見事玉砕なんですが、いや、そのありのままを見せられて、そのありのまま、素材を評価してくれる、目の前の男でいいじゃないか。小春がその選択肢に気づくまで、そうとうやきもきさせられそうですよ。
『喪女が勇者と暮らしたら』、新連載です。イラストレーター、34歳、いわゆる喪女ってのに突入してるっぽい角野純子が同居してるのは13歳の勇者アクセルだっていうんですね。自称勇者とかじゃなくて、異世界からやってきた本物の勇者なのだそう。魔法なんかも使えちゃう。けどまだまだ発展途上? そんでもって常識に欠けていて、うん、これはまあ異世界育ちだから仕方ないのかな。親が純子に結婚だなんだって迫るのか。大ダメージなんだそうですが、うん、こういうのうまくあしらえないの、つらいよなあ。しかしこれは、喪女となった純子が喪女を脱する話? あるいはアクセルといい感じに? といいたいけれど、年齢が離れすぎてるよなあ。いろいろ自信のない純子のことを、ちょっと的外れながらはげましてくれる勇者という組み合わせは、案外悪くなさそうですね。なかなかいいパーティになったりするのでしょうか。
『中年マンガ家ですが介護ヘルパー続けてます』。ああー、仕事ってのはつらいんだねえ。とりわけ人間関係ってやつが厄介で、今回勤める先である特別擁護老人ホーム。ここではリーダーが険のある人で、感情的な当たり方に無理なこといってくるという、ああ、この職場、しんどそう……。そう思わされちゃってさあ、つらいですね。これ、介護とか福祉の現場、人不足で多くの仕事が少ない人員にのしかかって、身体的にも精神的にも消耗させられてしまって、だから人にも優しくできない。それは入居者相手にも、もちろん同僚にも、同じなのだろうなあ。あまりにあまりといっていいのか、人間的な扱いをされないと、人はその人間性を磨り減らしてしまうのかも知れませんね。しかし、今回も結構なピンチで、ひとりで8人の認知症のある入居者を世話しないといけなくて、こちらにかかると、あちらに手がまわらない。ほんと、大変ですよ。しかも夕暮れ症候群。帰りたい、出掛けたい、徘徊の傾向が伝染して、入居者それぞれが自由に動きまわっちゃうと、そりゃもう追い付かないよなあ。これ、今までの経験も活かせない、その現場のノウハウが必要になってくるってやつだ。ええ、見ていて本当に心配になるんですよ。
『恋するヤンキーガール』。おお、ナギとアヤメちゃん、お別れとな! うん、そんなことだろうと思ってた。冬休みで毎日会えなくなるんですってよ! しかもナギは親戚の家にいってしまって……、って、親戚の家、隣町なの? 近所じゃん! ともあれ、ナギと引き裂かれてしまって傷心のアヤメちゃんを慰めようと、いつもの女子の面々がお泊り会をやりますよ。アヤメちゃん、パジャマパーティに憧れてるんだ! 皆の私服、いいですよね。アヤメちゃんのソーメンTシャツ、そんなん、どこで買ってるの? ナデシコがいいわ、めちゃくちゃ可愛いよ。今回は、そんなナデシコの気持ち揺れ揺れの回でしたね。一緒に風呂に入るというので、アヤメちゃんと一緒に入って無事ではすまないって騒いだりね、しかも夜、天蓋がわりに蚊帳を吊った、その下での打ち明け話ね。全然色っぽい話にはならない? と思ったら、そうでもないなあ。ぼたんにはユズキの告白のこと聞いちゃうし、でもってそこでね、アヤメちゃんが告白には勇気がいるんだって、ほんと、この子、いろいろ成長しましたなあ。ナデシコですよ。告白なんて自分には一生無理って。でも、眠ってると思ってアヤメちゃんに好きだよって、ああ、精一杯の頑張りじゃないですか。これね、アヤメちゃん起きてて大騒ぎなんですけど、いやもうほんと、今回はナデシコの純情がとりわけ魅力的でした。この子もしあわせになってほしいけど、やっぱむつかしいんかなあ。
- 『まんがタウン』第19巻第2号(2018年2月号)
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