2018年1月24日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2018年3月号

 『まんがタイムきららフォワード』2018年3月号、発売されました。表紙は『ゆるキャン△』。表紙にドーンとなでしこですよ。TVアニメ絶賛放送中!! の惹句がですよ、全然嘘でもなんでもないというのがいい。ええ、アニメ『ゆるキャン△』、話題ですよね。これが一番好きといってる人も、何人も確認してて、ええ、これは嬉しいことでありますよ。さてさて、表紙のなでしこ、キャンプ道具一杯に抱えて背負ってね、すごく嬉しそう。ほんと、これ、わくわくしてる気持ちがわかる。わくわくが伝わる。いい表情でありますよ。

ゆるキャン△』。冬キャンプ初心者3人のチャレンジ。さっそく買ったアウトドアチェアを組み立ててね、冬キャンプをエンジョイですよ。あきがですよ、コンパクトローチェアをふたつ使ってハンモックっぽいの実現してますよ。前回の買い物でのいわば目玉でしたよね、これ。ハンモックっというよりデッキチェアっぽいんだそうですが、それにしてもあの得意気な表情! よっぽど嬉しいんだってわかりますね。そしてキャンプ場をひとめぐり。岬へと向かうんですが、その途上で出会うもの、目にするもの、なんということのない情景のはずが、そこに確かに存在する実感がすごくてですね、これはもう物語を見るというよりも、体験型の漫画といった方がいい感じ。ほんと、独特ですよね。そしてルーキー組、大ピンチ! キャンプ場、どんどん気温が下がって、なんと氷点下! マグカップの中身が凍るんだ。すげえ。というか、死ぬ! リンから多めに薪を買うようアドバイスもらってましたけど、はたしてこの子たちの未来は!? いや、ほんと、これ、ハラハラするな。この漫画、あるいはアニメで冬キャンに興味持った人には、いい注意喚起エピソードになったんじゃないかなって思いましたよ。ああ、そうそう、リンさん、自宅だとなんかシックでエレガントなのねえ!

『はるかなレシーブ』。ああああ、決着しましたね。遥のスパイクがクレアのブロックを突破した! それを受けるエミリ。クレアが繋ぎエミリが打ち込んだボールが遥のブロックを抜け、あああー、と思ったらかなたが身を投げ出して受ける! 浮いたボールをクレアが渾身のスパイク。はたして遥のブロックはこのボールを受け止めることができるのか。冒頭から続くこの攻防。いや、もう、ハラハラさせられましたよ。全国で待つ成美とのことを思えば、はるかなが勝ち抜けるのだろう。そう思いはするのだけど、いや、ここでエクレアが勝っても全然おかしくない。もう、ほんと、息もつかせぬ戦いとその行方。もうね、これはたまらないですよ。そして戦い終えてからの彼女たちの描かれよう。勝負の行方ももちろん大きなトピックだけれど、今回はこちらの方が主眼といった赴きで、友人同士の対戦です。勝っても素直に喜んでいいのかどうか、揺れる気持ちあらば、負けてつらくて悔しくて、それでも悔やんではいないというあの泣き笑い。ああ、しみじみと胸に迫りますね。切なさ、つのりますね。

『球詠』。これもまた面白い。焦る影森ピッチャー、中山。続くファールにはやく前へ飛ばせとイライラしてるんですが、これ、息吹の物真似ピッチングが効いてるんだね。でも、こうして感情を表に出す中山、魅力的だと思いましたよ。こうして敵方、相手方の選手にも感情移入させる要素があり、だからこそでしょうね、我らが新越谷が点を重ねて圧倒した今回。勝った! という喜びとともに、負けてしまった、影森側の心情もともに得てしまうというのでしょうね。しかし、これが心理戦というものか。試合の序盤は冷静そのもの、機械のように試合を運んでいた中山が、真似されたことを発端にペースを崩していく。感情が強く出過ぎた結果が息吹へのデッドボール。そこから繋がる打撃に、どんどん追い込まれていくというそのプロセスは、あたかも中山こそがエピソードの主人公であるかのようで、かと思えばヨミの決勝打の影にあった努力。ドラマですよね。どちらのチームにも心情が乗る。だからこそ面白いのだと思います。届かなかった捕球に、立ち止まった息吹の告げるコールド勝ち。本当に魅せてくれる勝負でした。

『かな子スマイル』、ゲストです。これは、感触としては一本の読み切りというよりも、これからはじまるふたりの物語、その導入といった感じでありますね。勉強が好き、辞書で言葉を調べるのが好きという女の子、高田かな子が進学の準備、買い物にでかけたショッピングモールでスマートフォンなくしてしまってさあ大変。どこでなくしたのだろう、考えていたところに突然お困りですかと現れたのがやたら陽気な女の子、佐藤ひな。かな子と同い年ですね。かな子同様、高校で必要になるもの買いにきてるのか。なくしたスマートフォン、一緒に探しましょう、そういってくれるのはいいのだけど、あまりに自由というかマイペースというか、かな子の事情そっちのけ、かな子のきた道とか関係なしに、自分の興味の向くままに、楽しいところにいったりきたり。これね、この回り道がかな子にとっても楽しい時間となったのか。あるいは、ひなのペースに巻き込まれてるだけじゃだめと、率先して歩きだす。そこにきっと山があったのでしょうね。しかし、今回はふたりが出会って知り合って、そして記念のプリントシールが手元に残った。ではこれからのふたりは? きっと高校で再会するのでは? そんな風に思われるものだから、導入のエピソードみたいだなって思ってしまうんですね。

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