『まんがタイムきららMAX』2018年3月号、昨日の続きです。
『はんどすたんど!』。今回、異色だけど面白いなあ。あまねの部屋に姉ことねが押し掛けてきました。いったいなにしにきたの? 私、忙しいんだけど。そんな感じのそっけなさ。人懐こいというか、ちょっと甘えちゃってることねがなんだか可愛くて、けどなんだかんだいって受け入れてるあまねもまたいいんですよね。今回のこのひととおりのやりとりでですね、ゆかちーはじめ、新体操部の皆がどんな感じに頑張ってるのか、それがすらりと整理されて、わかりやすく伝わるのがよかったです。自分の力不足を実感して練習に余念のないゆかちーとかね、でもってあまね先生、そんなゆかちーのこと、よくよく信頼している。それからもちろん面白3人組の成長についてもふれられていて、ほんと、今回は生徒たちにそそがれている先生の視線の暖かさ感じ入るところあるかと思えば、姉妹の距離感なんかもまたよくって、ほのぼのとした心地よさ。こんなに静かなのに、すごく面白く、豊かな話でしたよ。でもって、あまね先生、ことねのこともよく見てるのね。すごい。と思ったら、最後に防寒ダンス突っ込んできた! いや、ほんと、これ、楽しそう。ゆかちーもあやもすごく楽しそうで、めちゃくちゃ可愛いなあ。いいもの見たって思いましたよ。ことねコーチもやろう!
『TCGirls』、めちゃくちゃ面白い。現地派と通販派のしのぎを削る議論白熱! なんですが、なるほど、私はTCG、TCAGもですね、このあたりのことはよくわからないけど、本に置き換えてみたらよくわかる。昔は店舗、何店もはしごして、目当てのもの探したりしてましたっけ。新刊だけでなく古書店なんかも視野にいれて、でもってコンディションとか現物見てみないとわからんじゃないですか。今でこそ時間、手間を惜しんでネットショップ使うようになってしまってますけど、そうなるとはたしてコンディションはどうなのか、店舗の説明もわかりませんもんね。評価をチェックしたりとかいろいろ、ほんと、今回の話、違うジャンルのことながらも、わかるー、わかるーの連続でした。今回、通販派のニイナのなぜ通販を推すかの理由、それは私のそれとはちょっと違ったわけですけど、アンの方のもろもろね、ああ、これは若さだ。これ、ある程度したらね、ちょっとくらいコストかかっても手間かからない方がいいっていう風にシフトしちゃうんですよ。でもTCGだと吐血しかけるほどに価格差あるのか。そうなると、やっぱり実店舗に出向いた方がよさそうだなあ。今回のエピソードはほぼ情報系、店舗の利点、通販の利点を、ちょっと無理めのものも含めて次々戦わせていくって具合でしたが、これ参考になるだけじゃなくて、しっかり面白いのがすごい。ああ、そうそう、通販だと届くのが待ち遠しい。車の音がすると、届いた? 届いた? って思っちゃうって話ね、これもわかるー。一日千秋の思いで通販の荷物がつくの待ったりしてたものなあ! でもきっとこれも若さだと思う。最近、こんなに待ち焦がれるみたいなことなくなったなあ……。アン、君がまぶしいよ……。でもって、今回の決着、めちゃくちゃ面白かったです。メイ! ものすごい! ほんと、こんなん真似できない! 自引きできない弱運者である自分は、きっと通販を使ってしまうことにしました……。
『夢見るプリマ・ガール!』。最終回を迎えましたね。大会は惜しくも優秀賞に届かず、けれど特別賞を得て、ああ、この実績と、そして先生が呼び掛けてくれた卒業生の協力でダンス部、存続することが決まったんですね。今回、最終回は部員の皆のそれぞれの今が語られて、ええ、本当にこれで終わりなんだなって実感させられるものありましたよ。思えば、この漫画、不思議な感触ありましてね、なんだかふわふわしていて、現実感よりも夢みたいな感じがどこかしら漂っていましてね、かと思ったら、ここぞという時にぐいっと一気に踏み込んで気持ちを掴んで持っていってしまうみたいな強さがありましてね、思いがけない瞬間に、思いもしなかった世界につれていってくれる、そんな魅力にずっと心とらわれていたのです。美しい漫画でした。登場人物も愛らしく、はっとさせられるような瞬間、輝きがありました。ええ、今回、最終回にもその輝きは健在でしたね。最後の、踊りましょう、みゆのあの表情、さしのべられた手の伸びやかにして確かな存在感。最後の最後まで素敵を感じさせてくれました。
『いちごの入ったソーダ水』。こちらも最終回です。ほんと、これもすごく印象変わったなあ。最初はね、ヤンキーっぽい少女、月がお嬢様学校にて戸惑いながらも過ごしていくそのちぐはぐが面白いみたいな感じだったのに、こひめと出会って、一緒に生活を送るうちに、ふたり一緒に変わっていった。月はもともと面倒見よかったわけですけど、それでもすごく落ち着いて、優しげな雰囲気を全面に押し出すようになっていった。中学時代の後輩たちも、月への憧れ、あるいは月をとりまく環境への思慕? からその雰囲気変えていって、これね、序盤と今と並べてみても同じキャラって気づかないかも! それくらい変わって、でも、その変化さえ愛おしい。こひめがね、成長したなって、しっかりしたなって、なんか見てると泣きそうになってくる。ああ、杏奈に、咲太郎に入学祝い贈って、いいお姉さんになった。最初は、着替えさえも満足にできなかった子がね、頼りなくって、あぶなかしくって、いろいろ心配させられたあの子がね、もう月と同じ視線の高さで、対等の友達になってるんですよ。近況をふたり語りあうあの姿、「そうだね」 — 、こひめの言葉に、その表情に、もうたまらないもの感じた。過ぎた1年を振り返り、きたる1年を思うこひめの様子など、言葉にならない……。自分のこともままならなかったこの子が、友人を、後輩たちを思って言葉をつむぐ。ああ、こひめの世界は広がったんだ。もうこひめはひとりで歩いていけるんだ。そんなこと思わされたのですね。そして新学期。これはもう、これまでこの漫画を読んできた読者へのご褒美だと思う。ともに学んできた、過ごしてきた皆がどうしているか、その決意や変化や、もう、いろいろね。風紀委員長いいよね。おはようございます同志!! って、同志にその気持ち通じてないよ! この子も変わりました。そして関口さん、この子もずいぶんやわらかくなった。変化したもの、変わろうと思う気持ち、そして変わらないもの。変わらないものに安心を覚えながらも、それでも変わりゆくこの子たちの姿に、静かに熱く胸にこみあげるもの感じるのでした。
- 『まんがタイムきららMAX』第15巻第3号(2018年3月号)
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