『まんがタイム』2018年2月号、発売されました。表紙は、今年の干支、犬がテーマでありますね。『おとぼけ部長代理』は老いたシロの手をとって、今年もヨロシクな! って、これ、ちょっと泣けるいい情景じゃないですか。シロ、長生きしてほしいなあ。『見上げればいつも妹が。』遥はハスキーの小犬を抱いて、あのガオーってやってる表情と手もまた可愛いですね。『まりあ17』まりあと、『さわらせてっ!あみかさん』あみか、ふたりそれぞれ違ったやり方で犬のコスプレ? そのどちらもいい感じ。いい対照、いいコンビネーションでありますね。
『瀬戸際女優!白石さん』。白石さん、今度はドラマですね。その宣伝で朝の番組に出てるんですが、朝の6時、いつもはどうしてますかって聞かれて、起きてますよ。おお、早起き! かと思ったらそうじゃなくて、2件目で酔っぱらってるんだ! って、せいちゃんの店だよ! 共演者の渋谷順との仕事。この渋谷さんがおかしくって、娘の反抗期、これが悩みなんですって。白石さんも反抗期ありましたかって聞くんですが、白石さん、かつての姿、レディースだものなあ。この時の冷汗かいてる白石さんがおかしかったんですよ。ここからの白石さんのモノローグ、父のいなかった子供時代や大人になってわかった親のありがたみ、そうした心情を見せるところ、ささやかなんだけど、とてもよかったです。でもってこの渋谷さんがまた面白い。娘さん、反抗期っていうけど、パパのこと好きすぎるよ! ほんと、この親子関係に地味にダメージ受けてる白石さんがまた面白い。これ、ほんと、いいキャラクターが揃ってますよ。
『ウレ漫とガケ漫』。これ、また面白いなあ。少女漫画家、神木茜の女子高生としての生活がちょっと見られて、これが面白い。学校にはめったにこないっていうこの子、ちょっと孤立気味なんだけど、漫画はみんな読んでくれてるんだ。でもって、最新巻がよかったっていってるの聞いてね、この嬉しそうなこと。ええ、いいですよ。また、持久走で倒れちゃって、それが王道展開だっていって喜んでる。これも面白い。意外と感情豊かなんだなあ。意外性が好感度高めますよ。そして白井サイド。連載が終わっちゃう。アシスタントさんにどう切り出そう、そう思ってたら、ああ、アシスタントさん、デビューしちゃった! よかったじゃん。そう思ったんだけど、そりゃ複雑ですよね。ラストのね、新刊がよかったっていった白井に感情解放しちゃう神木もまたよかったですよ。ハグしていいすか! おお、自制する白井氏、立派です! うん、このふたりの関係も面白くなりそうです。
『秘書の仕事じゃありません』。中田さんの転職話が進んでいきますね。途中、途中、転職すべきかを思い悩むんですけど、家族にまでスリット好きと誤解されてるとか、また周辺が勝手にどんどん話を進めていくとかで、断われなくなる。でも、これ、よかったんじゃないでしょうか。中田さんの転職を怖れる理由、これがね、すごく共感できるんですよ。親会社でも秘書の仕事をすることになる。それはそうなんだけど、これまでやってきたの、どう考えても秘書の業務ではなかったでしょう。大会社ならきっと要求が高いだろう。自分に務まるのだろうか……。この煩悶ね、すごくよくわかる。自分も転職考えるのだけど、まさに中田さんの直面しているこの悩みで立ち止まってしまう、足踏みしてしまう。ほんと、これ、すごくよくわかるんですよ。しかし、結果オーライ、というか、あの社長、お父さん似だったんですね。仕事のスタイルも、また秘書への要求もまた似ていて、よかった、ちゃんと務まったじゃん! そう思ったら、おお、そういう意図でありましたか。結局はもとの鞘に収まる、そんな感じではあったんですけど、スリットはなくなったし、また仕事も充実してきたし、回り道だったけど本来の仕事に立ち返った、そんなラスト、中田さんにはよかったんじゃないかって思いましたよ。
『さわらせてっ!あみかさん』。かがりの運動会、応援にいきますよって話なんですが、あみかさん、ほんとおかしくって、あのお弁当の量。大量のお弁当、ほとんど自分の分なのか。かがりに8割割り当てられて、当惑してるあみかさんに当惑です。当日の沙織のガチ撮影スタイル、これがあみかの肉のためっていう思い切り方にも当惑だったんですが、あみかの応援の準備も、また折りたたみレフ板のデカさも、ほんとおかしくってしかたない。でも一番笑ったのは、手ぶれの理由、あれですよ。いや、もう、お姉ちゃん、落ち着いて! 借り物競争での活躍と、あみか、沙織が目立った理由、これがまたおかしかった。がんばりすぎて並ぶ屍。ビジュアル的にも面白い。でもって駄目押しのバス子! 心当たりって! ほんと、持てるリソース全部面白さにつぎ込んだみたいなよさがありました。
- 『まんがタイム』第38巻第2号(2018年2月号)
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