2017年1月31日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2017年3月号

『まんがタイムきららキャラット』2017年3月号、昨日の続きです。

『疾風ういんどみる!』、こいつはいい展開です。レースに向けて練習を繰り返す日々。ずっと勝ち続けていたふうこ、颯天組を、ついに蘭、つむじ組が抜いたというんですね。蘭が的確に風を見た。そしてつむじが蘭からもたらされた情報を活かした。颯天先輩の講評を受けて、ひそかに喜ぶつむじ。そしてふうこはというと焦っているんですね。この焦りがよかったんですよ。上達している友人を前に、はたして自分はどうであるのか。自問して、どうしたらうまくなるのだろう。ええ、この自分に対するもどかしさ。そして焦りも。それ、すごくよくわかる。ええ、それだけに、天候の変化に翻弄されながらも、自分の能力を活かす道を見つけたふうこ、それがすごくまぶしくて、ああ、悩みが晴れたんだ。ふうこと颯天。ふたりのそれぞれ違った持ち味、能力が組み合わされることで、より強靭になる。そうしたバディものとしての魅力も見えた今回。ふうこの能力を認めた颯天、そしてあの晴れやかなふうこの表情! これが素晴しく魅力的。ひきつけられるものありました。

まちカドまぞく』は、ご先祖大活躍ですよ。シャミ子の父含め、リリスから情報を引き出そうとした桃。しかし、リリスの想像以上の苦境を知って、桃もさすがに気の毒に思ってるみたいってのがおかしくて、しかもシャミ子にいたっては泣いちゃってね、ええ、ふたりとも本当いい子ですよ。シャミ子、この子がリリスに自分の体を貸すと決めた理由。それがまた平和的で素晴しいのですけど、桃とリリス、ふたりがね、なんだかんだいいあいながらもその距離縮めていったりね、それぞれ抱えてるもの、弱点というか秘密というか、知られたくないこと? そうしたこと分かちあってね、気の毒に思ってみたりしたリリスは、桃に共感ないし同情ないしを覚えたのかもなあ。ほんと、この人が魔族だなんだっていうのが信じられない。シャミ子も相当だけど、ご先祖も相当にお人好しで純粋、いいやつなんですね。というか、桃が、桃が、酷い……。とりわけリリスの純情を見た後だけに、そのしたたかさ、際立ちましたよ。でも、こうであってこその桃かも知れない。魔族と魔法少女が並びたって、魔法少女の方がむしろ悪辣。この転倒感、実にいいですよ。

『黒髪巫女とマリアウウィッチ』、バレンタインのイベントですよ。もう頼子がはりきっちゃってはりきっちゃって、そうか、マリア、クロエにその愛をかたちにして届けたいってわけだ! それで若干の暴走を見せるところが頼子らしくて、というか、降臨しなさい! って、まるで魔法使いですよ、頼子。でもって、さすがに自分でもやりすぎたかって思ってるところを妹に目撃されるとかね、いい感じに振り回されてます。いや、頼子を振り回してるのも頼子なんですけどね。そして特筆すべきはクロエです。純情クロエのかわいさ見事に炸裂して、マリアも、そして頼子もすっかりやられてしまうところ。クロエ自身はわかってないところがいい。また、甘酒効果で甘えん坊になったクロエのダイレクトアタック。妹に負けてられないと攻勢に出るマリア。このパワー。頼子のみならず読者も撃ち抜く勢いでした。

『プリフリ番長!』、こいつは面白いよ。ネコミミはやべぇよ。どないなことになっとるのか。リナ、ついにネコミミ装備。衝撃でくずおれる舎弟の白玉。もう、白玉がおかしくておかしくて、まさかのガチ泣き。そしてリナにウサミミを押し付けられそうになったりと、いやあ、白玉が常識的というか、可愛さに目覚め可愛さを追求する番長3人に戸惑いつつも慕い、慕いながらもプリフリだけは受け入れがたいというジレンマに揺れるところね、最高だと思います。しかしこの子ら、不良だ番長だっていうけど、悪いことしてないのがまたおかしい。衣装代、どうやって捻出するのかっていったら内職。うわあ、健気だ。むしろ真面目だ。なんて真っ当な人たちだろう。そしてリナ、単位がヤバいからとちゃんと授業に出てる。そうか、出席日数とかちゃんと勘定してるんだ。わりと真面目、想像以上にちゃんとしてる。このギャップもよいのかも知れませんね。と、ここで事態は急展開。3人の格好を面白く思わない先輩、元副番長花火があやをつけてきた。と、リナ見事に花火を返り討ち! はいいんだけど、その前にかわいいっていわれてめちゃくちゃ喜んだりね、でもってクリーニング代のこと心配したりね、可愛いのは見た目だけじゃないんだって、こういうところがまた魅力になっているのだと思います。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第3号(2017年3月号)

0 件のコメント: