2017年1月22日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年3月号

『まんがタイムきららMAX』2017年3月号、先日の続きです。

『夢見るプリマ・ガール!』は文化祭二日目。初日のステージが呼び水になったみたいで、クラスの出し物もずいぶん盛況なようですよ。男装喫茶、ゆきな大人気。あいも凛々しくていいですよね。サフィのクラスはカレー屋なんだけど、なるほど、サフィの格好、ベリーダンスがインドっぽいと。チガウのニ……、といってるサフィがおかしかったです。クラスの友達を誘えなかったみゆ。前回今回はこの子の転換期でしたね。この子たちが演じたステージ。それが確実になにかを変えていっていることがわかっていく今回。あかね先生の気持ちを溶かした。そしてクラスでは、バレエすごかったって皆から声かけてもらえて、ほんと、頑張ったかいがありました。漫画だからね、面白くしないといけないからね、おばけ屋敷のおばけの輪の中で助け求めてる人になっちゃってるみゆだけど、それがまたおかしいんだけど、それがおかしければおかしいほど、胸に感動のこみあげるのでした。

『JKすぷらっしゅ!』、バイトの話! 潔がバイトをしているというんですね。それで皆で押し掛ける。うん、押し掛けるよね。なんでなんだろうねえ。私も高校生のころ、やったわ。ともあれ、いさみん、今回やたら分が悪い。皆に尾行するなというものの、かつてケイのこと尾行したせいで、ほんと墓穴。潔のバイトを特定するためにケイのとった手段がすごいの。自分のスマートフォンを潔のカバンにまぎれこませる。ああ、ほんと、これいけるわ。追跡機能で、どこにいるか、どこに向かってるか、なんぼでも追跡できるわ。でも、これ、友達だからこそできる手だなあ。いやあ、このケイという子のしたたかさ? あっけらかんとして思いきりのいい、そういう性格が際立ちましたよ。バイト先のパン屋、制服が特徴的、それを恥ずかしがっていた。潔、眼鏡も髪飾りもはずしてるからバレてない、そう思ってるの自分だけというの、おかしかった。こういう常識的なところに落とすの、なんか面白いですよね。今回は、バイトをしていた理由、それがポイント、潔という人をよくよく魅力的に押し出して、そして見た目の変化も印象的。これは澪花もそうですね。ちょっとしたことなんだけど、がらりとその雰囲気を変えて、ああ、ふたりともこれは素敵ですよ。見事に可愛さにやられました。

『ことりステーション』、千鶴、放送部に入りました。新入部員が、自分がなんとかしないとダメな気がするとか、どんな部なの!? けど、そんな新入生に心配されてしまうような部でも、部長さえ目覚めれば大丈夫。前回はろくに活動してなかった、それこそ声だけだった部長。鴨宮琴先輩。放送するとなると全然違って、おお、頼りになる! と思ったら、かける曲、4月なのにホワイトクリスマスか! この漫画、やっぱり方言がいいですよ。千鶴のつっこみ、今4月なんじゃけど!? この方言の響きが心地いい。またシティガールをちらつかされると、ほいほいなんでもいうこと聞いてしまうちょろさ。いいわ。すごくいいキャラクターだわ。部室案内、電子レンジに冷蔵庫の説明、あれ、おかしかったなあ。たまらん。笑わずにはおられない。登場人物、そのやりとりが気持ちいいですね。ぽんぽん言葉が出て、そのゆきかう様子がいい。テンポのよさ。リズム。そこに方言の響きも一味加えてますよね。

『みゅ〜こん!』、部の存続が危ぶまれているコーラス愛好会。その挽回かなった今回。ほんと、まったくそれを意図していなかった活動なのに、ただただオープンスクールのコンサートに参加する、それも、最後の舞台になるかもしれないなんて悲愴な決意をもって出演を決めたというのに、まさか、これが挽回のチャンスだっただなんて、ほんと意外で、それだけに鮮烈な印象を残しました。産休に入る合唱部の顧問の四谷先生は、突然ステージに現れたコーラス愛好会に終始批判的な目を向けていたものの、オープンキャンパスにやってきた中学生たちの心を掴んで、そして合唱部も巻き込んで、それは楽しそうに歌いきって、それがまさかこうしたことに! 四谷先生にとってはまったくの想定外だったのでしょう。いや、誰にとってもおんなじか。けれど真珠先生の嬉しそうな様子。部員たちの喜ぶ姿。これが、ステージを通じて聴衆の心をつかんだ結果なのだっていうのですから、本当、素敵な解決としかいいようがない。しかも、これ、アンケートに答えた子らが新入生としてやってくるのが楽しみになる! 今を守り、未来に期待の開かれる、素晴しい展開見せてくれました。

はんどすたんど!』、うおお、いちごがすごい点数。さすがのななみもガールのこといじれそうにありません。というか、ななみが成績悪かろうというのは予測できたけど、ゆかちーもなの!? 意外。これは意外でした。今回描かれたこと、とてもよかったと思います。体操部に入って、それからずっと基礎やってる彼女ら。まだまだ技も演技もいたらないし、初心者にしても初心者すぎる。そんな印象だった彼女らだけど、それでもちゃんと成長しているんだよって、少しずつだけれど、これまでできなかったことができるようになってきているんだよって、実感させてくれるんですね。ななみがお母さんから教えてもらったバランス感覚をみるテスト。試してみたら、ゆかちーこそは断トツでハイレベルなんだけど、他の子らも結構できるようになっていて、ああ、よかったではないですか。そしてあまね先生の教えてくれた50歩足踏みするテスト。ひなたは前に進んでしまってた。いちごはまっすぐドアに向かってしまってた。そんなふたりが、今試したら、ああ、円から出ない! いちごも! 事前にドアの位置確認してたいちごも! サークルの内にとどまって、ああ、あの喜びよう! この成長の、進歩の実感、手応え。彼女らを見守る我々読者にとってもいいものでしょうが、なにより体操に取り組んでいる彼女らにとってのご褒美で、どんなにか嬉しかったろう。これからのモチベーションにもつながるだろうと思われて、ほんと、我がことのように嬉しい。これ、習い事でもなんでも、この喜びが醍醐味でありますよね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第3号(2017年3月号)

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