『まんがタイムきらら』2017年2月号、発売されました。表紙は『あっちこっち』、猫パーカー着たつみきが、クッションに座って、こちらを威嚇? 周囲のクッションには猫が沈んでいて、ああ、これは本編の!? ともあれ、眼鏡つみき、そばには包帯ぐるぐるうさぎのぬいぐるみ。ふたりともに吊り目でクール。その眼差しが素敵です。
『三者三葉』、扉の葉子様、素晴しい。こういう三つ編みで左右に分けるとか、葉子様にしてはなんか珍しい。山にキャンプなんだそうですよ。前回の海の家は仕事でしたもんね。かくして今回はキャンプ、遊び、葉子様、いきいきして、本当に素敵でいらっしゃいます。けど、釣った魚食べるという話、ものすごい食いつきかたなさるのね。ええ、苦労なさってますものねえ。葉子様、すごい芸を見せてくださいます。グルメまんがみたいな食べ方! なにそれ、すごい! だって、この漫画の食事風景って、バケツ杏仁豆腐をストローで吸うとかだったのに! 新たな扉を開かれました、葉子様。山Gにジビエを、狩りを要求する双葉。普通に答える山Gもさすがです。そして最後に皆で天体観測。素敵なご提案! しかし現世利益バリバリなお嬢さんたち。でも、これでこそって感じもするんですね。ええ、彼女たちらしさ、これが素敵です。
『スロウスタート』、面白い組み合わせです。家族旅行で避暑地にいった花名が偶然にも冠と出会うんですね。仲良いふたり。いつも冠のそばには栄依子がいたりするから、こうして本当にこのふたりだけっていうの、なんか珍しく感じられて、栄依子がいうには小動物感倍増。ああ、実際可愛いものなあ。とりわけふたりともに避暑地スタイル、Aラインのワンピース? それほんと絵になっていて素敵です。栄依子、たまてふたりの様子も面白かった。たまえの本当にいいお嬢さんってエピソードあり、そしてつられて抜群の笑顔、愛想を見せてしまう栄依子もよかった。けど、今回、なにがいいといっても冠。人見知りするこの子が、知らない人が苦手なこの子が、花名の両親にばったり、勢いで紹介されたその時の様子。あっけにとられて、焦って、ドギマギして、逃げながらも、ちゃんと挨拶する。その様子、なにこの可愛さ、すさまじい! そして花名が両親に告げる冠のこと。ええ、花名も成長してる。どれほどに冠のことが大切かもわかる。ご両親の花名を見守ってる、その様子もとてもよかった。しみじみと嬉しくなる、そんな話でした。
『おとめサキュバス』、キュリアとルナの出会いが語られましたよ。出会いについて聞かれた瞬間に赤面するキュリア。それで恥ずかしい出会い方したってバレて、しかし恥ずかしい出会い方ってどんなの!? ああー、罠にかかったのか。網の中で顔をかくして、あまり見ないで下さい! そういってるキュリアがおかしくて、ほんと、よほど恥ずかしかったと見えます。しかもその上、迷子。ぐるぐる目がおかしくて、そしてルナはというと、哀れなキュリアを水辺まで案内してくれたんですね。キュリアとルナ、種族が違うというのが判明。キュリアは水辺に住む、ルナは森に住む。そんなふたりが出会って、ちょっとずつ違う価値観。水に引き込むケルピーの手段、キュリアにとっては水底に連れていってくれる友達扱いなんだ。そうか、キュリアは溺れないから平気なんだな。人懐こいキュリアに仲良くなれそうといわれたルナの反応。そのルナの機嫌が損われた理由。いや、ルナはそれで素敵なんですよ! キュリアの好きという楽器、ルナはハープとか想像してたのに実際はヴィブラスラップとか、ね、ほんと、すごいインパクト。このたまたまの出会いがきっかけで仲良くなったふたり。それから過ごしてきた時間感じさせるルナの言葉、そして照れ隠し。ええ、ルナも変わったところと変わってないところ、あるってわけですね。
『みゃーこせんせぇ』、ゲストです。中学校の保健室には、保健医ならぬヒーラーがいた!? その名もみゃーこ。これ、本当にファンタジーな人なのか、それともただのコスプレなのか。ああー、後者でした。ただちょっと優秀らしい。海外で飛び級で医大を卒業。しかも主席。万能薬なんてもの試作して、生徒に処方して、それいいのか? いいのんか!? でも、ばっちり効果はあるみたい。本名、鹿島美夜子。ゲームでヒーラーに憧れて医者を志すも、外科的処置になじめず医療からはドロップアウト。そうか、それで薬か。内科的処置が得意でいらっしゃるか。このみゃーこ先生の、就任式で見せたきっちりした姿、このギャップ! これはちょっと面白いな。やりたいことはそうそう堂々とできるわけじゃない。こっそりそれをできるのは保健室の中ってことみたいですね。いや、しかし、私、フォーマルな格好の鹿島美夜子先生の方が好みでしたよ! 校長先生、頑張って!
『宇宙郵便のノア』、ゲストです。星から星へと郵便、手紙を届ける郵便配達人の話。主人公ノアはしゃべる帽子ドゥッセンとともに、誰もひきうけたがらない手紙を持って出掛けていくんですね。ノアは後先考えない性格らしい。遭難寸前といった体でようやく目的地に到着。そこでの会話。昔の思い出を語った墓守の老人に手渡された手紙は、まさにその思い出の子からのもので、しかしその子はすでにこの世にはなく、そしてその老人も……。これは星から星へというけれど、よほどファンタジー色の強い漫画で、今回の目的地は墓星。すでに亡くなっている受取人に、この星に出るという幽霊の噂に賭けて手紙を引き受けた。そうしたノアの性格、人となりが、この漫画に一味添えていた、そう思います。
- 『まんがタイムきらら』第15巻第2号(2017年2月号)
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