『まんがタイムきららミラク』2017年3月号、一昨日の続きです。
『ななつ神オンリー!』、ああ、やっぱりそうですよね。残りふたりも出ますよね。七福神が女の子になってアイドルグループを結成、というんですが、これまでまったく出てこなかった大黒天と恵比寿。なるほど、あえてアイドル活動に誘わなかった、その理由があるのか。ふたりは抜群の知名度を誇るから、ちょっと卑屈になってた。負い目みたいのがあるんだなあ。そこにいたるまでの七福神めぐりの様子、これがなかなかに楽しく読めて、そうか、弁天様はカップルがくると別れさせるんだ……。私、芸能関係の勉強してたから、弁財天のお守り持ち歩いてましたよ。今も楽器に入ってる。ええ、心を強く、カップルにも寛容にあってください。そして最後に皆で、大黒、恵比寿の住む家に向かうというのですが、おお、警備会社のシールとか貼ってありそうな家って、的確なのかなんなのかわからん説明ですが、なんとなくわかる! ほんと、これ、ちゃんと敷居を跨げますでしょうか。
『はねいろafter-school!』、いいですよ。アトリエで出会った鈴芽のこと、すっかり忘れてしまってる風乃がいい感じ。いや、あかんやん! とは思うんだけど、自分も人の顔と名前、覚えられないもので、あの当惑、ちょっとわかる。同時に鈴芽の当惑もわかるんですけどね。というか、そろそろ覚えてってことは、前回からそこそこ時間たってるのか。アトリエに向かう途中で、なかばさんを拾う。道端で座り込んでたこの人、体力がないっていうんだけど、それが絵となると振り絞るようにして没頭するんだ! ああ、これもわからんでもない。あとでぐったりってのもわかるの、ちと辛いんですけどね。好きなことだからってこともあるんだろうけど、無理しちゃうよねえ。無理とも思ってないんでしょうけどね。美術で使う道具の話、鉛筆の芯は長く削ります。そうした話、なかなかうまいこと削れない風乃が切ない……。デッサンで立方体に挑戦する風乃のことを、皆でよってたかってアドバイスする様子とかね、ただ黙々と対象に向かうだけじゃない、わいわいとにぎやかに描くというのは、見ていてとても楽しそうで、こうした美術もの、しかも受験を目標にしてるんでしょう? そこに一味添えて、よかったと思うのですね。
『ラストピア』はお客さん到来ですよ。フーカ、ゴトウ、サリエ。若い女の子たち。リッタの島の魅力をアピールする作戦、さっそく効果あり!? と思ったら、アンナ先生の紹介なのか。アンナ先生のその後も聞くことができて、うん、元気なのかどうなのか、ため息とかね、ちょいと微妙っぽいのかい? 今回、まさか、ユーにスポットライトが当たるとは予想もしませんでした。ゴトウさん、霊感があるんだ。って、アホ毛が幽霊レーダーになってる! それでユーのこと祓いそうになっちゃって、しかし、これ、どういう展開!? そう思っていたら、ああ、そうだよ、なんでユーのこと見えるのリッタだけなんだ。ユーのあの反応も、なにか秘密を隠しているのか、あるいは本当になにもないのか。もしやリッタのなくした記憶にユーとの思い出もあったりするのだろうか。わからないこといっぱいだけど、そこにしんみりと切なさのつのる今回のラスト。これはいつかリッタに返ってくることなのか。どうなのか。なんか、忘れらない引きであります。
『小学生もゆるくない。』、人生ゲーム! めちゃくちゃ面白いな、これ。あこが作ってきたっていうんですが、さすが、小学生が作っただけあって、イベントが雑! のっけから6億ゲットって! ああ、私もそんな人生を歩みたかった……。双六の作りこそは雑だけれど、盛り上がっているその様子。結婚相手を選ぶやよいがいろいろ気を使って、それでローリエ選んだら嬉しそうな様子がもじもじ返ってくるとかね、ただただほのぼのと面白く、しみじみとニヤニヤしてしまう、そんなよさありました。さて、最後ですよ、ゴールにはなにが待っているのか? 期待させて期待させて期待させて、おおう、1位のくま子、10億のボーナスもらってもあかんか! このバランスの悪さに振り回される様子、最高でしたね。
『広がる地図とホウキ星』、これ、素晴しいわ。カラー、扉絵、美しく、そしてリンの下宿に招かれた友達ふたりとの会話、それがただ楽しいだけじゃなく、スフィンクスのミミ、って、待って? スフィンクス? ああ、あやうく信じてしまうところでした。猫のミミね、この子を使い魔にするとかね、そうした話が、やっぱり彼女らの、魔法のある世界のいろいろを語るんです。後半はリンのお手伝い。牛乳配達をすることになりまして、おお、なるほど、運河の街。港湾区には車が入れない。ヴェネツィアみたいだ! リンはホウキで飛べるから、車がなくてもノープロブレム。しかも、この空飛ぶ牛乳配達屋さん、さっそく人気になってて、あの小さな子とのやりとり、素晴しかったわ。しかもこれで終わりじゃない。ドロシーと出会います。この人は魔法は使わないのか。鳥使い、バードマスターを目指していて、鳥を、ダイオウハチドリを馴らして、運送の仕事をしたいと思ってる。略してドロ運。ドローン!!! いいわあ。ほんと、いい。動物魔法でハチドリを整列させて歌わせて、そんなリンに魔法を教えてくれ、食い下がるドロシーもいい。困ってるリンもいい。そして学校で居眠りして怒られる、そのもろもろもとてもいい。ええ、キャラクターが魅力的、描かれる世界がチャーミング。豊かに豊かのかけあわされたようなリッチさ、見事ですよ。
- 『まんがタイムきららミラク』第6巻第3号(2017年3月号)
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