『まんがタウン』2017年2月号、発売されました。表紙は『恋するヤンキーガール』がメイン。おお、アヤメちゃんを中心に、あんず、ナデシコ、ぼたんと勢揃い。ああ、ナデシコがマスクじゃない! あるいはマフラーでマスクを隠してるの? ああー、美少女度、あがってるやん! アヤメちゃんの笑顔、まさに破顔といった勢いで、これもたいそう魅力的でありますよ。他に『新クレヨンしんちゃん』雪投げしてるしんのすけに、『悪のボスと猫。』、『ひなたの総務メイト』、『野原ひろし昼メシの流儀』のカットもございます。
『恋するヤンキーガール』はアヤメちゃんとナギの腕相撲からはじまって、ああ、アヤメちゃん、ナギと手を繋げない。照れてしまう、ドキドキしてしまう。というんですが、それで机ごと瞬殺しちゃうのね。そこからの男子会議が駄目すぎて最高でした。ユズキがぼたんのことを好きになった理由。肩に担がれたのがきっかけなの!? 窓から捨てられそうになったのが!? と、そこに介入してくる斉木。うおう、この子、やばいわ。その違いに触れてみたいという欲求!? なんてこといってるの、恥ずかしいわ、この子! 女子側の会議もおかしくて、ナギとの間接手つなぎ案。さらに首輪になって、あー、ヘンタイ度、上がりましたか。ほんと、めちゃくちゃ面白くって、しかもそれが続く2本目で実現する。ああ、ほんと、1本目終盤の腕相撲ぼたん戦も面白かったんだけど、2本目の威力に見事やられて、単発で面白いネタがある。続けて重ねて面白みが増す、そんなネタもある。この布陣、素晴しいわ。構成の妙ってやつか。2本目後半の大型犬暴走を体を呈してとめるナギの活躍も素晴しい。わふわふ! わふわふ! 見た目に面白いのがいい。ほんと、コメディとしての楽しさ、それを展開、情緒、台詞に見た目にと多面的に伝えてくれる。こいつは見事な2本でしたよ。
『ようこそ!スマイリーバーガーへ』、新人たまこが落ち込んでます。あ、課題やってきてない? と思ったら、違った。あー、オーナーに会った時の話。たまこと常連さんで成り立ってる店だっていわれて、プレッシャーが増しちゃったんだ。しかし、お友達りんかが頼もしい。新しいバイト探そう! 正解! 沈む船に乗る義務がバイト始めて一ヶ月のたまこにあるとは思えない! 正解! いや、これに関しては長期勤務してる社員であっても義務なんてないっすよ! ともあれ、りんかに対する評価、うなぎ登り! こういう子、大好きです。さて、不調のこの店を畳まない理由。たまたまきていたオーナーに聞いてみれば、なるほど、ここが最初の店だから。思い出の店。大切な店。そしてオーナー、たまこに、たまこと常連だけで成り立ってるわけじゃないから、たまこの重荷を下ろさせてくれて、これはよかったですね。しかし、店長、あんな風にオーナーにしゃべれるんなら、舌打ちなんてしてないでちゃんとしたらいいのに。ねえ、思い出の店っていうの、店長にとっても同じなんでしょう? 頼んますよ、ほんと。
『新婚のいろはさん』は洗濯物をたたむ話。あー、自分もうまくたためないのよー。でも、いろはさんは四角い、四角すぎる。って、そんなにか。あの、シャツを着替えるのためらわれるとかいってる始のこと怒ってるいろは、あれは実によかった。ええ、いろはさんはちゃんと怒る人であります。洗濯物がまっ白になって喜ぶいろはさん。原稿がまっ白で苦しむ始さん。この対比、ナイスですね。そして、これ漫画家あるあるってやつなんでしょうか。漫画家だから器用かと思ってた。絵がうまいかと、デザインやら色のセンスやらと、ああ、そんなに落ち込んじゃって! おかしかった。結局なんのかんのでいちゃいちゃしちゃう若夫婦です。のしっ。世界から守ってくれる。などなど、ほんと、ちょっとふざけた? そんなやりとりに、けれどただふざけてるわけではない、そんな生活の質感が感じとれるのがこの漫画のいいところ。雨に降られてビショビショを移すとかね、ほんと、なんだよ、もう! ええ、ねえ、もう! ですよ。
『ちこはゲーセン一番星!』、こいつは面白い漫画だ! ゲーセンバイトのちこ。この子への指導を通して、このゲーセンでやってる接客用語の唱和、それを読者に伝えて、またこれがちゃんと本編の導入になっているという構成。スムーズで、わかりやすくて、ほんとにいいですよ。理屈の通じないクレーマーがいるとかさ、ほんと、これ、困るよねー。なんて思ったところで、どう見てもクレーマーじゃないお客さんにびびるちこ。あかん! それでチーフ、お手本見せてといわれて大失敗。うん、この漫画、チーフがいいですよ。強面、気にしてるっぽい。あの落ち込みよう! で、このチーフが次に大活躍! って、内心ハラハラだったのか! いいわ、チーフ、めちゃくちゃ親近感わいてくる。ゲーセンによくありそうなピンチを描いて、けれどそれをさっぱりと解決させて後に引かせず、ピンチ! 解決! 頼もしい! なにより面白いし登場人物への共感も生じて、ほんと、うまい。こいつはいい漫画ですよ! ええ、大変よい漫画。面白かったです。
- 『まんがタウン』第18巻第2号(2017年2月号)
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