『まんがタイムきららミラク』2017年3月号、発売されました。表紙は『うらら迷路帖』。千矢が着物姿で雪の中、たたずんでいるのですが、手には雪うさぎ、肩には本当のうさぎがいて、うさぎ同士で見つめあってるのがなんかおかしいです。着物のちょっとレトロっぽい柄の風合い、細やかさ、それはこの作者の面目躍如だと思います。そして千矢の表情のすっと自然で美しい様。ええ、これも作者の持ち味、ばっちり出ていますよね。
『しましまライオン』、扉の千鳥、すごくいいですね。かたわらにワニのぬいぐるみ。千鳥はというと、袖余りのセーター、その下には襟つきのブラウス。かっちりとした格好、ちょっと制服っぽいね? こういうの大好きなのですよ。ええ、千鳥さん、素晴しいです。さて今回は寒い冬のお話。ベランダからまこを見つめるいおんもモコモコ防寒仕様です。あ、もしかして、いおん、おはようからおやすみまでまこを見つめる!? 寒さをどうしてしのぐか。冬の課題に、えりなはこたつを導入。猫がしあわせそう! こたつといったら鍋なのです!! 千鳥の発言にまこの想像したこたつ鍋がすごかった。いや、食べるの? ほんと、あの見開かれたまこの目が忘れられない。そしてその夜、皆で鍋を囲むんだけど、なぜ、なぜ、そんな危ないのをチョイスしたの……。肉食の連中の発想に怖れおののいていたら、その肉食連中がきりんにまるごとやられてるの、ほんとおかしかった。なかなか見つからないハイエナ柄の話もよかった。きりん in こたつの絵、あれもすごかった。いや、そんなに関節ないから。そして、眠っているいおんに抱きつかれてなにか思い出しそうになるまこ。ええ、昔のつながり、思い出、ちょっとずつ浮かびあがってきてるみたいですね。
『ビビッド・モンスターズ・クロニクル』は、皆で雪合戦してますよ。あー、寒いよねー、雪とか降るよねー、と思ってたら、劇中では夏か! ゲームの中だけでも涼を得ようと雪原ツアーに繰り出したのか。なるほどなあ、イベントの報酬で。そして飛空挺。ほんと、リアルはジリジリ肌を焼く日射しを受けながら、タンクトップ姿で汗を流して、でもゲームでは雪原。すごいギャップです。飛行艇バルケットに乗ったボンとキャロがいい。目がキラキラしてますよ! すごく興奮して、船内を探検しよう! でもあんこは酔っちゃうのか。3D酔いみたいなのかな? 船内でごっこ遊びしちゃうボンとキャロが可愛い。そして突然はじまるクエスト。NPCに冷静につっこみ入れてるキャロが素敵です。というか、ボンちゃん、怒ってもしかたないから! クエスト、今回はふたりでクリアしてみよう。そういうボンが、その思惑は別としても、自立心が見えて頼もしかったです。でも、キャロ頼みじゃん! キャロが要求されるアイテムどんどん出してくれて、え? このゲーム、持ち運べるアイテム、無限なの? というか、キャロちゃん、気にいったものは持ち歩いてるっていうけど、なんかもったいなくて手放せないんだろうなあ。ひととおり、ひとつずつとか持っときたいたちなんだろうなあ。わかるわあ。でもって重要アイテム。たいまつ。これ、ほんとに重要? 来月、次回、これが大活躍したりする? しない? ほんと、これ、なにやらされるか、なにがどう重要になるか、予断を許さないですよね。といいながら、今回ばかりはハズレを掴んだんじゃないかなとか思ってます。
『くらげマーメイド』、ゲスト? です。高校生になって、部活動を頑張ろう、そんなこと思ってる海月さん。でも入りたい部活があるわけでなく、いろいろ試してみたりもしたけれど、あちこちで破壊活動繰り広げたものだから出入り禁止扱いになっていて……。そんな彼女、縁があったといえばいいのでしょうか。不注意で落ちてしまった海。どんどん沈んでいく、意識も遠のいていく彼女の目に、こちらに向かってくる髪の長い女性の姿が……。助けてくれたのがダイビング部の八百椿だったんですね。人魚といわれて嬉しそうなのがおかしい。水没しながらも見上げた海面のキラキラとした光に魅せられて、ダイビング部に入ると決めた海月。でも、椿にも海月が破壊魔というの伝わってるんですね。うん、潜ってる途中で機材壊したら大変ですよ!
『解決!おばけカプリチオ!!』、幽霊が見えてしまう葉月空さん。見た目に凛々しい素敵な子ですね。朝はリリアンなる幽霊に脅かされて目覚める。そんな空の事情を知ってるのは幼なじみの御影彩。なるほど、彩は巫女で幽霊も見えて除霊なんかもできるのか。リリアンのことも問題なく見えるようで、その容姿格好から痴女と呼んでる。さて、空の靴箱に入っていた手紙です。第二美術室にきてほしいというその内容。ラブレターか? 女子校やのに!? 空ちゃんならあり得ると思う。これ、彩がその方面、意識しているってことなのかな? 美術室で待っていたのは幽霊で、というんですが、この少年がが、いや違う、ボーイッシュなだけで女の子か! あれスカートか! ボクっ娘なだけか! この子と出会って、なにか空に関係してくるのかな、そう思ったら、違ったんですね。成仏してしまう。その際にリリアンに告げる、ボクのこと覚えてないよね? この漫画、続くのかどうかわからないけれど、リリアンの記憶、そこが物語の肝になっているみたいですね。
『地球滅亡。マンガ家志望。』、ゲストです。この設定というか前提というか、すごいよ。地球? 人類? が滅亡。出版関係とマンガ家だけ生き残った。って、え? 読者は? そして主役はマンガ家志望の女の子で、この荒廃した世界、場所もさだかでなくなった出版社に持ち込みにいくという。なんというナンセンスな話であろうか。旅の途中、焚き火の跡を見つけて、打ち合わせの跡だ!! って、そうなの!? 持ち込んで、あわよくば賞も狙って、野望はあるものの賞金の使い道はない! だって店が滅亡しとるからな! えらいもの打ち出してきましたな。なんというか、つかみどころがない、どこか噛み合わない、そんな感触に戸惑いながらも、力一杯投げ込まれる危険寄りの球にのけぞりながらもおかしくなってくる。そんなところがありましたよ。
- 『まんがタイムきららミラク』第6巻第3号(2017年3月号)
0 件のコメント:
コメントを投稿