『まんがタウン』2017年2月号、昨日の続きです。
『かりあげクン』。コンスタントに面白く、そうしたところ、さすがだと思うわけなんですが、ボールペンを暖めるとかね、ほんとにそんなことしていいかどうかはわからんのだけど、店員がスマートフォンで確認してる、このコミュニケーションになってるみたいなところが妙に好きなんです。他にも盗撮風自撮り写真みたいな、絵だけですでに面白いのもあって、すごいことだと思います。今回とりわけすごいと思ったの、「気候談義」、かりあげが小ネタを披露したついでに、そこから課長におごらせるという荒技を成功させるって落ちなんですけど、これ、ほんにゃら社員かりあげ正太がなんだかんだと生き残っている、その理由がわかろうもので、ものすごい交渉力、営業力持ってるんだろうなこいつって、ええ、おかしいだけでなくキャラクターの奥を見せる、感じさせる、そうした要素もあるなって思わされて、ええ、ほんとよいエピソードでしたよ。
『2年2組のスタジアムガール』は復刻ユニフォームを起点に、名前のスペルミスネタに流していくのが面白い。ええ、これ、最後の大オチにからんでくるとは予想外でありましたよ。見事です。スズならぬシュズの、野球にからめばなんでもOKという性格。さらに未体験思い出。小ネタをポンポン提示する中にキャラクターの魅力配置して、とてもいい感じ。今回のヒットは、くやしがるスズですよ。おお、こんな顔するんだ! というか、野球のことならなんでも知ってないと気がすまないんだな。他にも赤面するスズとかね、この子の多様な魅力、てんこ盛りにされてきたという印象。ダンスタイムでのスズ、ヘッドスライディング! ほらね。ほらね。ほらねじゃないから! いや、この子、とてもいいよ。シンプルな構成が功を奏して、キャラが立って面白い。ええ、スズもいい。スズの周囲をかためるメンバーもとてもよかったです。そうか、要さん、いろいろお悩みでしたか。
『ほぼほぼ商店』、ついに根本的な問題に辿り着きましたよ。お客が少ない。なぜか? 店頭で呼び込みするも効果がない。なぜか? 商店街がさびれてるから! 人通りのない商店街で、ひとりSALEの看板構えている太郎さんが切なくて悲しい。ええ、だって、奥さんも商店街じゃなくて、駅裏のイーオンに買い物にいっちゃうんだもの。ああー、そりゃ商店街さびれるわけです。太郎の思い出の店、さかえストアはコーポさかえになってしまった。他の店もあちらこちらシャッターを閉めたままで、なんとかできないものか。それでとりあえずシャッターアートで対応しようとするも、ああ、これ、駄目っぽいねえ。商店街の有志、これはいいと思うんよ。けど、なんで思い思いに描いたの。おいしくサメが女の子をいただきます、みたいな絵になっちゃってる。しかし、これ、結構根本的な問題で、重要な課題であるわけですけど、なんらかの解決みたりするのかな。それとも今のままでいくのかな。ああ、おそろしい話でありますよ。
『あいたま』は晶子の占いが不調。その理由もこれとわからず、スランプ? なにか悩み? とリサ、清が相談に乗ろうとするも、そこにあいがしゃしゃり出てくる。いや、ほんと、これ、あいの扱いの酷さ、これがすごかったですよ。悪霊扱い。盗人扱い。盗んだことないよ!! まだ。うん、信用置けない人物であることはわかった。ともあれ、占いという技能にきちんと対価を支払おうとするあいは立派な人物だと思います。けど、信頼はされてないっぽいな……。今回の話、あいの晶子に対する思いが彼女を救った、という話ではなかったわけですけど、少なくとも晶子を元気づけたことに関しては間違いなく、ああ、アイドルはファンの応援を受けてなお輝きを増す、って話かも知れないなんて思ったのでした。
- 『まんがタウン』第18巻第2号(2017年2月号)
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