2017年1月21日土曜日

『まんがタイムスペシャル』2017年3月号

『まんがタイムスペシャル』2017年3月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』。おお、かっこいい、バリスタですね、マキがきりっと素敵な格好、手にはカフェラテ、ラテアートです。って、待って、待って、なんでダッキー。これはバレンタインデーテーマの表紙の模様。『難関女子の恋愛参考書』、オトメはエプロン姿で大きなハートのチョコレート胸にいだいて、そして『ローカル女子の遠吠え』りん子は、ご自由にお持ちください、紙袋いっぱいに用意した板チョコレートを投げ付けようとしているシーンですよ。ロマンチック! いや、それはなんか違うよね!

『ざしきわらしと僕』。裕貴、風邪ひいちゃいましたか。いろいろ予定があったのにどれもできない、そう思ってる裕貴の気持ち、よくわかるというか、なんで風邪ひくと、普段からちゃんとしてないことでも、風邪のせいでちゃんとできないーって焦る気持ちになるんでしょうなあ。いや、裕貴は違いますよ。彼はなんでもいつもちゃんとやってます。今回は裕貴の皆からの慕われっぷり、それがとてもよく伝わってくる。お婆ちゃんはよくしてくれる、妖怪の皆もお見舞いきてくれて、そして当然学校の友達もでしょう。ほんと、いい人たちに囲まれている、そう思えて暖かい気持ちになれます。そしてキボちゃん。なんという高性能! すごいな、本持っていくくらいならまあ理解できても、算数教えるとかノートばっちりとかさ、すごいよ! ほんと、木彫りにしておくのが惜しいくらいです!

『穂積くんは猫に勝てない』。穂積くん、いろいろ仕事頑張ってますね。しかも、これ、キャットウォークの修理なのか。猫が苦手といいながらもいろいろ働く穂積くん。そりゃあ綾千華の気をひくためならなんでもやりますわなあ、とか思ってたら、そういうわけではなかった模様。すまん、心が汚れてたのは私だった。今回は朝比奈芙未の御目見得といった感じですね。いたずらっぽいこの人。綾千華の妹だって嘘ついたりして穂積をからかって面白がってる。猫が苦手な穂積を猫の方にぐいぐい押してみたり、ほんとやりたい放題。でも、きっと、なにかあるな、この人、そう思ってたら、ああ、ありましたありました。なるほど、この人、男の人。お風呂、脱衣場で遭遇して、それを知って叫び声! いや、失礼ですよ、穂積さん! 仕事を労う綾千華さんの美しさとか、なんのかんのいって魅力的な芙未さんとか、穂積くんの毎日、なんだかんだで楽しそう。猫がクリアできたら、もう最高ですよね、彼。

光れ!メシスタント』、最終回でした。近藤プロが解散します。その最後の日のメニューとして選ばれたのが、光がはじめて作ったピカタ。ああ、先生のいい笑顔! 檜山、中辻ふたりもしっかり覚えていて、衝撃的だってことだけど、それだけ印象深かったんだろうなあ。皆の近藤プロでの思い出語り、なんだかしみじみと伝わるものがあり、ちょっと寂しくもあり、ですなあ。けれど、その最後の食事の場で、光が賞をとったとの連絡入って、ああ、彼の漫画家としてのスタートライン! 頑張りましょうお互い、中辻のあの笑顔。いい場所で働いて、皆、それぞれに支えあって、そして競いあう仲間でもある。そうしたことがよくよく描かれたいい漫画だったと思います。皆のその後も、最後の食事の情景も、時間がたって、状況が変わりつつも、基本のところは変わってない。そうしたことわかって嬉しかった。みんな進んでいっている。けど光の料理にわくわくするあの表情! ええ、なんだか嬉しくなるシーンでした。

『課長と私のおかず道』、蓮見さんがチャーシューを持ってきましたよ。それがとてもおいしくて、しかし、この台詞、巧妙だ。私が作ったとはいってない。家で作ったとしかいってない。まさか、それがああした意味だったなんて! なるほど、保志になにかいいかけて、いい淀んだ蓮見。なるほど。いまさらそうとはいいづらい。ずっと料理がうまいと保志に、課長に思われてきた蓮見、この人、どれほど苦しんだのでしょうね。いや、些細なことなのかも知れまんよ。でも、なかなか馬鹿にできないことだと思うんです。そんな蓮見の給湯室での告白。ああ、課長も保志もあっけにとられてるけど、でもこれで蓮見、負い目なくふたりと向き合えるようになったのではないでしょうか。よかった。本当によかった。そして課長、蓮見のあらわれたことで給湯室を出ていこうとした保志の手をとって、ああ、彼のその気持ちの動きよ。気になります。気になりますよね。

『私の装備はぬののふく』、ゲストです。なるほど、うまいタイトルだと思いましたよ。雑誌の編集している河内翔子。これまでゲームの部署にいたのに、ファッション編集部に異動することになっちゃって、オシャレになんて興味持ったことなかった彼女にとってはピンチ! いや、でも、彼女、大変だと思うよ。自分だってそうだもの。あのシャツ、シャツ、シャツのくだりね、いやいや、シャツだよ。それ以外にどういったらいいのーん!? 面白かった、あるいは同病相憐みました。その後の翔子のファッション戦略もおかしくて、なるほど、基本守りの姿勢だ。そんな彼女が、上司、明亮樹に背を押されて、攻めの姿勢に転じていく!? まだファッションレベル1の翔子。チャレンジしてもなかなかうまくいかないけれど、その姿勢やよし。この、ぬののふくの意味するところですよ。ラストの落ちでぐさっと刺さって、いいわ、すごくいいと思いました。

  • 『まんがタイムスペシャル』第26巻第3号(2017年3月号)

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