2020年7月25日土曜日

『まんがタイムきららフォワード』2020年9月号

 『まんがタイムきららフォワード』2020年9月号、昨日の続きです。

『観音寺睡蓮の苦悩』

今回の睡蓮、やたら可愛いな。放課後、降り出した雨に傘がないと困っている紫陽花、椿に自分の傘を差し出した睡蓮。自分は迎えを呼ぶからと、常識的なこといってたのに、なぜ雨の中立ち尽くしてしまったのか。というか、傘渡した時は屋根のあるとこにいたよね? ふたりを見送りながら雨の中に歩み出てしまったの!? まあ、それはいいとして、冒頭の紫陽花、椿。お互いに相手の傘を当てにしてたよね? 目論見はずれた果てに謎のドヤ顔見せた椿の心情思うと、なんだか笑えてきます。

とまあ、それはいいんですよ。これ、まだ導入なんですよ。本題はここから。翌日、発熱してきた睡蓮がおかしい。というか、普段ひた隠しにしている、紫陽花、椿のふたりを見守る時のハート目睡蓮、こっちがこの人の本質なのか! ダダ漏れになっとる。ふらふらなんだけど、なんだかウキウキにも感じられる挨拶シーン、あそこからもう可愛かった。どこか退行してる感もあって、この人、完璧な私を演じるために随分無理してるんじゃないか? と、それはいいんだけど、情念がドライブするハート目睡蓮と、完璧を装う外面睡蓮。脳内会議でやりあってるけど、表現手法が違ってるだけで基本なんら変わってないじゃん!

睡蓮がひた隠しにしている自分をあらわにすると、紫陽花、椿が泣くはわめくは喧嘩するはで大騒ぎ。これってコミカルで、睡蓮の奇行も可愛くて実によかったんだけど、ここまで周囲が困惑してしまうというの、それだけこの人が完璧に本来の自分らしさを隠蔽してきたからに他ならんのだよなあ。睡蓮は自分らしくいられる場所を持てているんだろうか。自分らしく振る舞った睡蓮をただただ認めて受け入れてくれる誰かはいるのだろうか。みたいなことも思ってしまって、ええ、睡蓮、想像以上に苦労してるのかもなあなんて思ったりもしたのでした。

そして最後にボーナス。威嚇する牡丹! 最高やん。これ、アクキーかなんかにしたらいけますよ。

『あいらいく俳句』

えらいもの見せられてますよ、これ。父と離れて暮らしているあい。ああ、父は今も旅の空の下。俳句に生き、人に句の心を伝えている。あいの心の中に、別れてなお残る父の面影。つのる父への思慕の思いも切なくて、おお、あいよ。なのにこの漫画は、見開き右にあいのいじらしさを描いて、そして左には父の駄目さをこれでもかと詰め込んでいくというのだからすさまじい。右で上げ、左でこれでもかと落としていくスタイル。というか、たとえ落差を利用しなかったとしても、あいの父、相当だよ。

基本、うさこの趣味とかぶってるんですな、あいの父。文化祭エピソードで登場したセクシー女優の麻倉なまのイベントに、うさこもあい父も参加してるというの、うさこの言動もたいがいなのに、それを軽く上回って、むしろ迷惑行為だよ、父! このヤバさ、よくぞ出禁にならずこれまでこれたものだ。というか、うさことのツーショットは絵面からしてヤバい。警察沙汰になりかねん雰囲気をかもしだしていますよ。ヤバい。

と、この状況であいの父、娘と遭遇するんですかい? ヤバい! 親父はもうしゃあないけど、娘がかわいそう! ほんと、どんなことになるのか。しあわせな決着が見えないんですけど、これ!

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