『まんがタイムきららMAX』2020年9月号、昨日の続きです。
『私を球場に連れてって!』
進路の話ですよ。第3希望まで答えるんですけど、タマの第3希望がおかしい! フードファイターって! 第2希望まではわりかしまともだっただけに、フードファイターの異色さが際立っています。そしてレオナはというと、ああー、諦めたらそこで試合終了ですよ……。大きくキャッツ優勝と書かれた調査票。これ、いろいろ駄目な感じですよ。普通に大学進学とかいったら、タマからファル子から先生にいたるまでネガティブな反応で、これにはさすがのレオナもこたえたみたいですね。
しかし、レオナはお家が病院。かつてはレオナも医者になる、スポーツドクターになるなんていってたけれど、今では父も諦めてるみたいですね。いやそれよりも、キャッツファンに育ったことが大切というこの父は、親バカなのか何バカなのか……。ともあれ、できの悪さで娘を見限るみたいな父上でなかったのはなによりよかった。というか、ほんと、娘大好きですよね。娘にデレデレの父と、弱りながらもそれを受け入れてるレオナの様子、あれ、よかったなあ。
今回はなんだかんだでレオナ可愛い回だったと思います。あと、くれあ、この子も有望! そして猫子、ほんとこの子、美少女っぷりがものすごいと思います。
『ぼっち・ざ・ろっく!』
デモテープも送って審査待ちの間、路上ライブをすることになりました、というんですが、やっぱりいろいろ危ういよね、この子たち! 投げ銭に物販、こういうことには準備万端で、さらには憐れみをさそうマスコットキャラまで! 肝心の演奏はどうなのか、不安になるところに泥酔廣井が投入されて、いや、これはあかんかも知れん……。そう思わせた序盤ながら、中盤からの伸び。ああ、喜多のその表情! 前回、この子の見せた模索、それがこの子に強さを、気持ちを下支えする力を与えたのですね。
こういうの見せてくれるのが、ほんと、この漫画のよさってやつと思いましたよ。
とはいえ、いろいろあかんところも多い。放置される泥酔廣井にエネルギー切れるぼっち! いや、これもまだまだ成長過程ならではですよね。あ、ぼっちのことね? 廣井さんは、うーん、もういろいろ手遅れだと思います。
『ぬるめた』
これはなんだろう、いつも以上に可愛さに寄せてきているぞ! しゆきと一緒に留守番してるくるみが見せてきた、ギャブソン隊長なる抱き枕。いつもどおり支離滅裂なくるみなんだけど、これ、しゆきが生真面目に受け取りすぎてるだけのような。なんだかよくわからない軽口、なんでもない面白トークとして普通に受けて流して、面白がっておけばただただ楽しいだけの話じゃないですか。そうですよ、幼稚園児とか小学校低学年の子と話してるんだと思おう! でも、それができないのがしゆきなんでしょうなあ。
今回はお隣のさきなの家に潜入して、あーちゃん、さきなの母ですね、いろいろお話したりするのだけど、緊張してるしゆきとか、ずっとだっこされてるくるみとか、そしてさきなの家の猫たち! なんだろう、ずっと和気あいあい! ちあきの改造の話も出るには出るんだけど、披露するまでにはいたらなくて、なるほど、今、ちあきが積極的にいろいろ改造しているの、しゆきの反応があるからなのか! そのへんをすっかり俯瞰するみたいに見ているあーちゃんがよかったですね。うん、ちあきの年相応な感じとか、それがよく出ていたように思います。なんかやって、なんか反応してもらえるのが嬉しいんだなって。それを見守るみたいなあーちゃんは、さすがの大人って感じがしました。
『エンとゆかり』
エンが家出! それでロッソが探しにきたんですが、しれっとゆかりは嘘ついちゃって、なるほど家出と。家出のプロのゆかりさんに任せなさい! って、ここからのボロ出しそうになりながらのいろいろ、面白かったなあ。
今回わかったこと。以前出てきたロッソの姉、この人がめちゃくちゃ強いっぽいこと。エンの剣技あっても容易に勝てなかった、それこそ戦力総動員でぎりぎり勝てた鍵の魔物を、ロッソの姉は倒しとるのか。すげーな。今後、その姉とやりあうことにもなる。エンの力は必須。姉以前に、鍵の魔物、残り1体との交戦もありうるというの、いろいろ情報が揃ってきましたよ。
そして、この世界のスマホ的なもの、リングについてもいろいろ見ることができて、お会計もできますよ! それでゆかりが買ってきた大きなハンバーガー! かぶりつくエンがめちゃくちゃ可愛いな! エンがかつて欲しがったけど買ってもらえなかった。それをゆかりがエンに贈ると。リングがあれば離れていても交流ができる。だからロッソとともにいきなよというその心意気。ああ、ここでいったんの別れとなるのかな、なんて思っていたら、ロッソも同じことを考えていたのか!
リング屋さんで出会ったゆかりとロッソ、そこでの対話。これが本当に名場面。ロッソはエンのこと、今のしあわせから今後のことまで考えてくれてるし、エンもロッソたちとのかかわりを大切に思っていることをその感情とともに吐露するし、互いに向けられた情と情の交錯するこの情景、こういうのもう大好きなんですよ。そして最後にゆかりの情の溢れる様よ! ヤバい、この子、ヤバい……。
しかし、ふたりの同居生活がはじまりますね。どんなことになりますことやら。いや、すごく楽しみであります。
- 『まんがタイムきららMAX』第17巻第9号(2020年9月号)
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