2020年7月30日木曜日

『まんがタイムきららキャラット』2020年9月号

 『まんがタイムきららキャラット』2020年9月号、一昨日の続きです。

『アニマエール!』

いよいよクライマックス。あこちゃんの手術を応援しにいくかチアの大会に出るべきか。両方を選ぶことはできない。択一を迫られて揺れる子たちのその気持ち。なぜチアをはじめたのか、初心に立ち返って決意をかためるものがあれば、助けを求める気持ちを無下にはできない、そうした気持ちもあって、ああ、大会派の花和、この子ひとりでは旗色悪かろう。

そう思ったのだけど、なぜ大会出場を選んだのか、その理由に見える仲間への思いがね、すごく切実で、ああみんな自分のことではなく誰かのためを思って答を出そうと頑張ったんですね。それがこんなにもはっきりとしたからこそ、こはねもひづめも、こうして花和の気持ちに寄り添って、その思いを大切に受けとめることができた。ええ、皆それぞれに仲間の気持ちを大切にして、だからこそこうして気持をひとつにして、あこの手術の応援に向かうことができたのでしょうね。

『恋する小惑星』

今回は石の整理ですね。みらとあおが石垣島で拾ってきた石。今はまだただの石であるそれらを、きちんと整理して標本にしていく過程が描かれるのが面白く、実に魅力的でありました。

みらとあおの性格の違いなんかも面白いですよね。いつどこで採集したか、それをきちんと記録しているあおに対し、みらはすべて記憶頼み! というか、めちゃくちゃ克明に覚えてるね! チャート6号とか礫岩4号とか、その名付けも面白い。なんかみらは思いもかけないことして驚かせてくれる。今回のこの記憶力も、それだけみらが石への興味を持って楽しんでるってことの証拠と思わされるところあって、ええ、見ているこちらも引き込まれるのです。

途中で石の見分けについて説明されたところ、先生が差し入れてくれたクッキーの特徴でもって石の個性を表現するっていうのね、これわかりやすくて面白かった。ええ実にためになりました。

こうした石の知識、情報を得られる面白さあり、石に対する愛着しめすみらと共感する面々、そうした行動の面白さあり。魅力的な回だったと思います。すっかりやわらかくなった悠の様子もいいですね。いい感じにツッコミ? 常識枠として頑張ってくれていましたよ。

『RPG不動産』

彼女らにとっての新天地。新しい家ではじめての夕食をいただきます。その時、窓を叩いたのは見知らぬ女の子。迷子? かと思ったら、RPG不動産の新メンバー! 住み込みで働くことになるというこの子、いや子供扱いされると怒る、自称大人の女、アリス。琴音を英雄と仰ぐ、そんな子で、職業はまもの使い。何頭もの魔物を使役して、しかし魔物たちは見た目にもごつくて怖い。めちゃくちゃ懐いているけど、ルフリアは心配が拭えないようですね。ええ、わかります。そうそう安心はできない情景ですよね。

アリスの仕事風景。一人前に働けると張り切るものの、頑張りすぎて失敗するアリスに、さらに事態をややこしくする琴音。表情が死んでいくルフリアがすごい。口元がHになってるの、あれは可愛いよね。というかしまいには、感情まで死んでしまっちゃう? 仕事全般うまくできないって自信たっぷりにいっちゃう琴音にあきれちゃってるんですなあ。ルフリア、苦労人。みんなをたばねて、時に頼られて、見るからに大変そうです。

新しい職場は、周囲の物件もほぼ空家、ご近所さんもほとんどいないみたいですね。はたして仕事はあるのかと琴音が心配していますけど、なるほど、ここでRPG不動産が頑張れば、人気の少ないこの土地にも住人が増え、活気もわいてこようというものですね。

アリスの失敗とファーのフォロー、落ち込むアリスへの琴音のはげまし。こうした先輩後輩のつながりができて、仲が深まっていく様子は見ていてとても心動かされて、いいですね。元気になったアリス。和気あいあいとした食卓の風景が、これからの彼女らの活躍を期待させてくれます。

『しずねちゃんは今日も眠れない』

ねねがショック受けてるのがもうはなっから面白い。うさ耳の女の子に抱きしめられながら眠るしずね。あまりの状況に、なにがおこってるのか掴めずとまどうねね。そしてしずねはというと、マシュマロの海に溺れる夢を見ていてというの。えらいことちぐはぐなことになってます。

しずねに悪夢を見せてしまったマシュマロおばけさん、うさぎの抱き枕が人の姿になってというのですが、ねねと同じようなこといいだすのがおかしくって、あのお店の抱き枕、というかぬいぐるみは自我を持って人に化けるのがデフォルトなのでしょうか? ねねだけが特別ではなかったのですね。

自分はあかりに捨てられたのか? 不安に涙こぼしたり、自分の正体がバレたらあかりに気味悪がられるのではないか、嫌われたらどうしようと、なるほどこの子はずいぶんネガティブ傾向なんですね。なにやってもポジティブ、むしろ悩みなどないのではないか、そう思えるくらいのねねとは正反対。ああ、だからこそあかりに自分のこと秘密にして、それでも隠しきれない行動が怪奇現象と思われて……。なかなか因果なものでありますね。

とりあえず、しずねがあかりにコンタクトして、いろいろ事態を解決に向かわせようとするのだけど、なかなか簡単にはいかないみたい。しずね、こういうの苦手そうだもんなあ。けどこの頑張りの先に、友達ができたり、理解者ができたりしたらしずねのためにもなりそう。さらにはマシュマロおばけさんの問題も解決するわけで、ええ、ここは俄然しずねを応援したくなりますね。

0 件のコメント: