『まんがタイムきららフォワード』2018年11月号、一昨日の続きです。
『がっこうぐらし!』。もう本当につらい。シャベルを手にくるみのもとへやってきた椎子。まさかくるみを? そう思ったんですが、違うのか。その意図、まるで正反対で、その覚悟を理解して、なお無理だというくるみ。くるみが告げる言葉も、ふたりの対話も、そして月を見上げる椎子の様子も、もう本当に見ていて苦しくなるものありました。そして話はさらに動いて、ああ、追跡者から逃げる皆。退避した先でゆきに知らされる真実。椎子のこと、ランダル評議会のこと、そしてボーモン君のこと。ああ、ほんと、つらい。向かう先が見えなくなったことも、またつらさに拍車かけますね。
『ちょっといっぱい!』。いいですね。凪、成長中。簡単なものなら厨房の手伝いもできるようになって、ほめられるのも嬉しいのでしょう、無理することなく頑張っていこうとするその様子、姿、表情。見ていてとても気持ちいいものありますよ。でも、これ、ゴボウの下ごしらえに効いてくるとか思いもしませんでした。もみじが忘れてたゴボウの下ごしらえ。皮をこそげ落とすというのを凪が引き受けるんですが、店長から渡されたピーラー使って、いやあ、まさかこんなことになるって、本当の本当に予想外! そうか、どこまでが皮かわからなかったんだ! すごいな、ちょっとワンダーだ。芯の部分残して、全部ピーラーでうすーくむいちゃった。これ、刻んだらささがきごぼうが作れちゃうな。なんて思ってたら、店長、天ぷらにしましたよ。ああ、これ、おいしそうやんか。このね、失敗を活かすこと、また新メニューの功績、それを店長、自分のものにするんじゃなく、もみじと凪のものにしてくれるってね、ああ、いい店ですなあ。あの大量にむかれたゴボウ。ほんと、楽しく仕事してるふたりの様子、ほのぼのと楽しくて実によかったです。
『球詠』。ヨミ、いいじゃないか。満塁と追い込まれた局面で、タマから提案された強直球。この一球が見事に流れを変えた、雰囲気を違えるきっかけとなって、いや、本当に鮮やかでした。未完成のストレート。けれど明らかにこれまでの直球とは違う球で、そしてこれがヨミ本来のストレートだっていうんですね。ヨミ、真価が発揮されようとしていますね! そしてここからのヨミの様子がいい。いきいきと、伸びやかに試合に向かうその姿。表情もリラックスして、ほんっとうに楽しそう! これ、なにかある。なにかくる。なにかを引き込もうとする、そんな気運がある! 詰まったフライを取り落として、ツーアウト、一・三塁の局面においても焦りを見せないヨミ。タマも気持ち緩めて、こんなふたりの様子見せられたら、期待させられないではいられない。きっと、なにかやってくれる。そんな予感がしますよね。
- 『まんがタイムきららフォワード』第12巻第11号(2018年11月号)
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