『まんがタウン』2018年10月号、発売されました。表紙は『新婚のいろはさん』、いろは、始のふたりがピクニックといった具合でありますね。ふたり、センドイッチを食べてるんですが、始がですよ、もう本当においしそうに食べてるの。ああ、これはいいですね。サンドイッチ、食べたくなりますね。他に秋の果物持ってる『新クレヨンしんちゃん』しんのすけのカット、そして新作4本のカットがございます。
『ビギンはもうすぐ閉店します』。そろそろ閉めようと思うんだよが口癖の理髪店店長。半分本気、半分は単なる習い性。閉店が差し迫ったリアルになってるわけじゃないけど、体がしんどいのも事実なんだよなあ。そんな感じなのではないのかな? そう思わせるところありましてね、でもって気心知れた常連客にボヤくんでしょう。それもまた定番のやり取りと化してるんでしょうな。そんなところに、クールフェイスの女の子がやってきて、やめるならこの店をくれという。この子と店主、その交流が主となるのでしょうが、第1回はまだどういう感じなのか、雰囲気つかむ程度にとどめられてる感じですね。
『荒澤さんのイマジナリーフレンド』。頭の中に親友ならぬ心友がいるという荒澤律さん。真面目、生真面目、クソ真面目。そんな印象の律なのに、頭の上には律にしか見えない空想上の友達、トモちゃんがいる。真面目にしてる律の、ちょっとハミ出したい、そんな気持ちの現れなのかな? そう思えるくらいに自由な発言するトモちゃん。このトモちゃんが律にとってのよき相談相手で、あるいは精神安定のためのカウンターウェイトになっているって感じなんですね。これ、トモちゃんも本当は自分であるということ。いずれかは律の多面性のひとつになったりするのかい!? みたいにも思われて、けれどそれはちょっと寂しいことであるかも知れませんね。ずっと一緒にいられる誰にも見えない友達。今後もずっと一緒? に、自由な発言くりひろげてくれるのでしょうね。
『うみゃーがね!名古屋大須のみそのさん』。名古屋出身の夫が作ってくれる料理は、名古屋のテイスト満載で、トーストにはあんこ。でもって、サラダには台湾ミンチ。註釈に決して台湾料理じゃないって書いてあるの、面白いですね。台湾ラーメンとかもそうなんですよね? 結婚2年目の御園夫妻。妻はさくら。夫は竜也。この夫が、名古屋めしについて書いたり教えたりしているというんですね。料理研究家。いろいろ考えて、試作して、妻に試食してもらって、という、お手軽でおいしい料理の数々、これからも紹介していきますよといった具合。今回はスナックサンドを揚げ焼きしてみましたというの、これ、ハイカロリーだな! 揚げるよりも手軽。パリッとサクッとして、ホットサンドみたいな食感になりそうですね。しかもこの料理、実際に作者が作って紹介して好評だったものだっていうのが売りになってるんですね。これ、漫画として読ませるだけでなく、さらに料理を紹介するという、一粒で二度おいしいタイプの漫画ですね。
『はつくい転校生』。こちらは料理を食べる女子高生もの。なかなかアクロバチックな前提用意してきましたよ。だって、数十年、外部との接触がまったくなかった、陸の孤島のような村で育った女の子、晴野初美が主人公。食に関する知識は、すべて祖父の蔵書から学んだ。なので、あらゆる食が彼女にとってのはじめての経験であるといってもいい。そんな初美が、今回はじめて食べるのがカレーだっていうんですね。カレーと聞いて興奮しだす初美。学食のありふれたメニューが初美にとっては話にこそ聞いたがいまだ知らざる食。どうやって食べるのか。そしてどういう味なのか。食べる、そしてその感想、理屈っぽいな! けれど、その興奮をともに食べる様子はまわりの子たちにも影響して、ああ、カレーを食べたくさせるというわけですね。これ、こうしていまだ知らぬ憧れの味に初美が出会っていく、ちょっと特殊な食事もの。彼女の感じる新鮮味、それがどのように表現されるか、その一味が独自性の鍵でありますね。
- 『まんがタウン』第19巻第10号(2018年10月号)
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