2018年9月7日金曜日

『まんがタイム』2018年10月号

 『まんがタイム』2018年10月号、発売されました。表紙は『おとぼけ部長代理』、大きなハンバーガーをいまにも食さんとしているところ、なるほど食欲の秋でありますね。『花丸町の花むすび』花子は、自分で握ったおむすびなのかな? 食べていい笑顔です。『銭湯の女神さま』恵は湯上りの牛乳。『茨城ってどこにあるんですか?』鈴子は納豆ごはん、ああこれもまた茨城ですね。

ラディカル・ホスピタル』。女性医師の問題、時事取り上げてきましたね。いろいろ諦めてる? そんな患者さんと赤坂先生のやり取り。女医なんて選ばれしエリートなんだろう、自分なんかとは住む世界からして違うんだろう。そうした思い込みが晴れていく過程。丁寧に、自分とは違う、そう思っていた人も自分と同じような経験をしているんだ。そうやって人を理解していくということ、説得ではなく共感でもって変わっていくというところ、大変よかったと思います。でもって、病院の環境、医師の労働環境についての話や、主治医離れについてなどね、この主治医のくだりで榊医師のこと、自分とは違うみたいにこの時点では思ってたのかな? その赤坂医師が最後には自分も同じかって気づくのね、面白かった。これ、人情ってやつなのかな。こうした助けたい、支えたいという気持ちや責任感、主治医がついてくれていて安心する気持ち、よくわかるからこそ、この医療の現場の問題、難しいのかも知れませんね。

『ハニトラなんか怖くない!』。どこか怪しい山田さん。この人、綾小路のことが好きで、なんとかしてお近づきになろうと思ってアプローチしてるのかと思っていたんだけど、なんか、なんか違ってきている!? 冒頭の紹介四コマでは、意外や、というか異様に素早い山田さん。その片鱗が描かれて、続いて始まる本編では、山田さんの興味をまたまた誤解している綾小路かな? そう思って読んでいたんだけど、いや、話が進んでいくと、やっぱり山田さん、怪しいよ!? 綾小路の監視、意中の相手をついつい追っちゃって、とかいうレベル超えてるものな! ストーカー? いや、監視だよね。でもってそしてあの体術! 山田さん、忍者なの!? 親族に派遣戦士とかいたりしない!? いや、ほんと、前回の立花さんといい、綾小路の心配、杞憂ではなかったりするのかも? 一筋縄ではいかない感じ、させてきてますよね。

『となりのレトロガール』。80年代からタイムスリップしてきた夏川椎子。この人のカルチャーギャップ、今回はスマートフォンを取り上げてるんですけど、あまりの変化についていけなくなった時の表現、あれがおかしくって、突然のファンシータッチ、でもってポエム。確かに、これ、80年代風なのかも知れない。やたらとおかしくってですね、そうしたらラストにとどめの一撃。ファンシータッチにローマ字コメント! ああー、80年代ってこんなだったー! 強烈に面白かったです。しかし、本線はやっぱり小坂俊史のテイストですよ。スマートフォンを持ち帰る気まんまんの夏川椎子。持ち帰って、しかるべきところに持ちこめば、きっと20年ほどその登場ははやまる! って、歴史改変だ! こうしたSF的要素も面白い。今井現の葛藤も、結構シリアスな感じに持っていくんですね。

『年上お姉さんと恋の壁』。ゲスト扱いなのかな? ちょっとこれまでの読者層とは違う層にも届けたい、そうした意欲が感じられるといいましょうか、なんと、ワイド四コマ。『大奥より愛をこめて』もそうですが、これまで芳文社ではあまり見ることのなかったワイド四コマをこうして立て続けに打ち出してくるところ見るに、ビジュアル重視で、今風の誌面に切り替え、新しい読者を掴んでいこうという模索が感じられるのですね。さて、恋愛ものですよ。昔好きだった近所のお姉さんが7年ぶりに帰ってきました。主人公、勇吉の初恋の相手だったのか。勇吉、高校2年生。ということは別れたのは小4の頃かな? 柔道に打ち込みながらも乙女系男子という勇吉、ぶりかえした初恋に戸惑いながらも、いまだ子供扱いされている自分、こいつはなかなか手の届くようなものではないぞ。これが恋の壁ってわけですね。さらに、このお姉さん、佐倉亜子、ここに戻ってきた理由がラストで判明。勇吉の通う学校に、新任教員として赴任してきたのか。かくして教師と生徒の間柄、さらに壁は高くなって……、という歳の差に加えて、立場の違いも超えないといけないってわけですね。

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