2016年12月26日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年2月号

『まんがタイムきららMAX』2017年2月号、先日の続きです。

はんどすたんど!』、夏休みが明けて、いよいよ2学期。ななみがなんだかんだ無茶いって、学校いきたがらない。結界があって家から出られないみたいなこといってね、そこをゆかちーに拾われるんですけど、ななみのよくわからない話をわからないまま適当に受けてるゆかちーが面白かったです。ななみの姿、自分のそれとちょっと重なる。なかなか抜けないお休み脳。課題もいい加減にしかやってなくて、学力テストで痛い目見る。うん、我が身を振り返りじっと手を見る……。体操部の皆、それぞれに真面目で、そんな彼女らをななみがこれでもかとひっかきまわす。楽しい。そしてやっぱり真面目なあまね先生。ことねにいたずらされて、それが一瞬部員にバレるところとかも面白くって、ほんと、この漫画、こうした罪のないドタバタがおかしい。そんでもってななみ、33点。ええ、かつての自分を振り返る思いですよ。

『どうして私が美術科に!?』、これはいい展開です。桃音が黄奈子のうちにいきました。合同制作の絵を回収しにいったんですが、そこでの黄奈子とのやり取りが本当によくって、黄奈子、美術科に入ったこと、まだ納得できてないのか。それでもういっそ学校も辞めてしまおうか。そんなこといった時に桃音がですね、いうんですね。ああ、切実なその言葉ですよ。間違えて美術科に入ってしまったこの子にとって、黄奈子の言葉は支えであった。だから簡単にやめるなんていわないでください……。その桃音に答えた黄奈子の言葉、それがまたよくて、そして最後に黄奈子が今の鬱屈をそのまま表したかのような絵に桃音が加えた一筆。ほんの少しで大きく変えてしまった、その一筆。そのまま黄奈子に向けた桃音の思いに重なるものかも知れないって思いました。

『JKすぷらっしゅ!』、えらいことになってる! 水着着用が校則で義務づけられてる、とはいっても澪花みたく水着丸出しで登校するこたあないよね! と思ってたんですが、まさにその水着登校が仇となってしまいました。満員電車で、ビキニの下が失われてしまった! パレオがなければ即死だった! って、そのパレオ、ちょっと! 透ける素材じゃん! さすがに恥ずかしがる澪花。そのピンチに手を差し延べるかなた。でも、澪花、恥ずかしがるポイントおかしくて、いつもはビキニ with パレオ。それがスカートになると恥ずかしい。なんで!? おじさん、わかんない。おじさん、わかんないですよ! 運悪く服装検査があったりね、それで澪花、潔のチェックを受けて、水着着用でないことバレちゃったり、って、いや、むしろ今の方が普通なんやからね? 澪花の水着不着用問題は故意ではないとしてとがめられず、また先生が水着喪失に関わってた、すなわち問題無事解決となったわけですけど、はたしてこれでめでたしといっていいのかどうなのか。ええ、普通とはなにか、それを改めて問う問題作であったと思いました。しびれます。

『夢見るプリマガール!』、文化祭のステージ。本番直前の舞台袖にて脚も震えんばかりに緊張している面々。そんな彼女らに先生のいった言葉。ダンスから離れていた先生がまた踊りたくなるくらいのものを見せてくれるのでしょう? それで気持ちが切り替わる。いつも通り踊るだけ。観てもらって初めて完成する。その言葉とともにはじまるステージですよ。ああ、この躍動感。コマを贅沢に使って、大きく描いた人物の動き感じさせる描写。その流れも美しく、四コマ漫画の制約をむしろ逆に活用するかのように、引いた絵でステージの流れを描きつつ、ぐっと寄ってダンスのダイナミズムを表現する。ふたつの要素を併存させて豊かな誌面。全員が揃って決めたラストの決めも素晴しく、ああ、本当に魅力的な描写の連続。息をのんで引き込まれる、そんな力感たっぷりのエピソード —。素晴しかった。最高に素晴しかったです。

『ぱぺっとコール!』はクリスマス会。先生のお家に集まって、というんですが、先生、妙齢の女性なのにイブの夜、予定なしというんですね。素晴しい! 自宅での先生、着ぐるみ部屋着で超キュート。素晴しい。ほんと、先生の魅力が爆発してました。ケーキ6等分失敗とかも、ほんと、最高だったと思う。あと、プレゼント交換。栞のプレゼントが変な油染みって、すごいな、嫌な感じ、ものすごくする。でもって、先生酔っぱらう。手にちょっとついたワインでつるちゃんも酔っぱらう。お酌するのが気にいったほとりん。それを形容して、歯医者さんのコップみたいになってるよっていうの、この発想、ほんと、めちゃくちゃ面白かったです。酔っぱらいふたり。ソシャゲひとり。食い倒れひとり。放置されるサンタクロース。そう思ったら、千冬が絡みにいく絡みにいく。もう、たまらんおかしさでした。

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第2号(2017年2月号)

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