2021年8月8日日曜日

『まんがタウン』2021年9月号

 『まんがタウン』2021年9月号、先日の続きです。

『相方が俺を好きすぎる』

コンビの名前、お色気爆発ズに決まったんだ。ライブにも出ることが決まり、泰斗、相当にやる気ですよ。全勝するつもりで取り組む。対照的に昇はテンション低めなんだけど、やる気出させようと泰斗の提案が、それそんな無表情でクールにいうことなの!? めちゃくちゃ面白いんだけど、いや、ほんとならこれが実現するともっと嬉しい。

泰斗には頑張って欲しいと思うんだ。漫才でも私生活の面でも!

今回、泰斗の昔の話がちょろっと出てきましたね。めちゃくちゃ尖ってた。相方とも話さなかった。今とは随分違った印象。昇にはいろいろ話してますもんね。でもそれ、昇だからこそなのか。それだけに泰斗の意気込み、過去最高に本気なんでしょうね。

そんな昇と泰斗の漫才。がっつり本気出したというの、いいじゃん、よかったじゃん、そう思ったんだけど、他の出場者は結構きわもの系なんだ! 泰斗からして、普通に漫才したのが恥ずかしくなったっていうくらいだからよっぽどなんだろうなあ。

今回はふたりの実力、コンビとしての能力、相性なんかも含めて、確かなものがあるんだって示されましたね。それだけに今後が楽しみになる。まだまだピラミッドの最下位クラスだけど、一気に駆け上がっていくのかな? その躍進を見てみたいですよ。

『立ち呑み布袋でもう一杯』

最終話! マジかー。いやもう、びっくりしてたら作中でも白瀬が驚いていて、こちらは布袋閉店のお知らせを見て。営業不振? このところの感染症事情を受けて!? と思ったら、違うのか。賃貸の契約が満了しちゃったのか。

白瀬ひとりが驚いて、落ち込んでいるんですかい? 龍泉寺も店長も、わりとさらっと普通に会話してる。そのことにやたら引っ掛かり覚える白瀬なんですけど、これ、最後まで読んだら白瀬がひとり空回りしてたってわかるようになってる!

ええ、面白かった。店長に思いを寄せながらも、それを言葉にして伝えることのできない腰の引けた男、白瀬! それは最終回においても同様で、閉店、もう店長には会えないかも知れない、そんな局面でも思い切ることのできないその様に、白瀬という男の本質が出とるのでしょうなあ! ええ、これはこれでよかったんだって思うんですね。

というわけで、布袋は新店舗に移って営業継続です。前の布袋の雰囲気とはまた違った、新布袋でのこれからは残念ながら読むことはできないけれど、店長含め皆の輝くようなその表情に将来の期待、希望、展望なんてもの感じてしまうわけですよ。ええ、皆のこれからに幸あれと、そう思わずにおられない、広がりのある幕引きでありました。

『君と銀木犀に』

一緒に学習委員をやってる愛子の言葉を受けて、急に泉のこと好きなのかと意識しはじめた葉介。さあそれでどうする。ふたりの通学時、なにかアプローチしてみせるのかな? とか思ってたけど、そうはならんかったですね。

葉介自身がいうでしょう。なんか思うようにいかん、簡単にできそうと思ってたことができん、そういうもどかしさに揺れて、でもそのフラストレーションを愛子にぶつけちゃあいかんよ! あのちょっとむくれてた愛子、可愛かったです。

ここからの愛子、圧巻ですよね。恋の話なのに例えはトイレでいいんですか!? そんなすごくいい表情で、もれる! って思った時には手遅れとか、そんなでいいんですか!? みたいなことも思ったけど、満ちて溢れる心情、思いの奔流について語る愛子の気持ちが高ぶるその様にもう見事にやられて、ああ、葉介もやられてるじゃん! ほんと、この愛子という子も、クールに見えるけど、なんかいろいろつまらなそうにしてるみたいに見えるけど、そうじゃないんだって、その胸のうちにはわくわくできるものを求める気持ちや、ふとしたことに反応してふくらみ、穏やかではいられなくなる、そんな高ぶる思いを隠しているんだな。なんてこと思わされるのですね。

そして葉介。自分の気持ちに揺れ動き、時に不安になってみたりもするみたいだけど、大切に大切にいつくしむようにその思いを抱き抱えて、そして育んでいこうとするところ。これ、仮に将来恋とは違う気持ちだったとなったとしても、この自分を大切にしてきた時間、そこから育って実るものは、きっと葉介にとっての宝物のように確かに残っていくように思われるんですね。

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