『まんがタイムオリジナル』2021年10月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』、テーマはお家で運動? ヨガ、ストレッチをしている山下さん、見た目にもしっかり凛々しく素敵です。『らいか・デイズ』らいかは、マットの上でブリッジしてますね。あの表情! なんか嬉しそうで、髪が全部逆立っちゃってね、その様子に小学生らしさ感じさせてくれていい感じ。『小森さんは断れない!』しゅりもなにやら難しそうなポーズを決めていて、ああ、ヨガも本格派!? しかしすごい腹筋ですな。どんなトレーニングなさってるのだろう。
今月は新規ゲストが1本です。
『夏っちゃんはととのわせたい』
なんか冒頭から不穏な雰囲気! この男の人も…この男の人も…今から裸になるんだあ…。って、つまるところ銭湯よね? サウナよね?
ええ、そのとおりでした。
夏々の家は銭湯兎見湯。人手が足りないと番台を手伝うことになって、でも夏々は人付き合いが苦手なタイプ。見知らぬお客さんといろいろやりとりするなんて無理と尻込みしてるんですが、この銭湯で働いている熱波師の泉さん、この人との交流でいろいろ開かれていくんですね。
熱波師ってなんだろう。いわゆるロウリュってやつかい? ああ、やっぱりそうなんですね。サウナで発生させた蒸気をタオルであおいで、利用者に熱波を送る。自分は利用したことないんですが、好きな人にはたまらないものがあるみたいですね。そして水風呂にはいって、気持ちをしゃきっとさせる。これをととのうとか最近ではいってちょっとしたブームになってるみたいですが、実際自律神経系が刺激されてぴしっと「ととのう」のかも知れませんね。
そして、夏々、ただサウナでととのっただけでなく、番台の仕事、銭湯の仕事にも前向きになれたみたいで、ええ、しっかり刺激受けたみたいですね。これからは夏々が熱波師としてお客さんをととのえていく、そんな風になっていくわけですね。
『おしかけツインテール』
俊郎さんはいったいなにをなさってるんだろう。「?」と書かれた布をかぶって、いったいなんの儀式? と思ったら、占いなんだ! 秘密結社かなんかかと思った。
花梨がなにか悩んでいたというんですね。そんな花梨を元気づけようと、手持ちのアイテム、タロットカードで占ってあげようという俊郎の親心。でもその見た目はヤバい。というか、ちゃんと前見えてるんですかい?
で、このタロットがめちゃおかしい。のっけから宇宙飛行士の逆位置ときた。見たことないぞ、こんなの! でもカードの図案こそは独特でも、しっかり花梨の悩みに踏み込んでいってるようで、結構当たるのか? 信じていいのかこれ? だって、宇宙飛行士の次はお茶と羊羹やぞ?
でもほんと、占いといっても胡散臭いオカルトというより、カードにしたがって、花梨の悩みに触れ、その内心を整理しつつ、前向きな気持ちを引き出そう、そうしたカウンセリング的なニュアンスの強いやりとり。これ、俊郎との信頼関係も手伝ってるのかもなあ。いやほんと、素敵な話だったと思います。
『おだまき君の道草ごはん』
テストで満点とれた! と思いきや、名前を書き忘れて10点減点。おー、減点ですんでよかった。学校によっては0点にされるところもあるとかないとか。とはいえ、本来学力や理解度をはかるためのテストで、名前欄という本質に関わらないところでのミスで減点されるの、理不尽といえば理不尽だよなあ。
ともあれ、自分のミス、うっかりがもとで、苧環に勝てたかも知れないチャンスをふいにしてしまった穂高。まあショックだよね。わかるわ。自分だったらきっと後々ずっと引き摺ってしまうと思う。と、そこに加えてボールぶつかったり水びたしになったりと、ふんだりけったり、かわいそう。そんな穂高のこと、ちょっとでも思いやってくれる苧環が読者である自分にも救いと感じられます。
しかし、この穂高がやたら可愛いのどうしたものでしょう。テストの結果に期待してにこにこしてるの可愛い。減点に呆然とするところも、申し訳ないけど、可愛い。落ち込みジャージ姿、可愛い。苧環に話を聞いてもらってちょっと嬉しいところも可愛い。でもって白詰草の草冠のシーン! うわあ、これ、爆発的に可愛い!
いろいろ思い悩んで、フラストレーション溜めがちな穂高ですけど、こうして苧環と話すことで、悩みが相対化される? ちょっとでも気持ちが落ち着いて、そして悩みや不安や落ち込みから脱することができるの、よかったなあってほっとした気持ちになるんですね。自分自身こうして落ち込んだり悩んだり迷ったり弱ったりするものだから、ほっと救われる穂高の姿を見て、同じように安らぐのだと思う。いろいろじたばたしがちな穂高に自分を重ねあわせて、感情移入してるのかも知れませんね。
だから、穂高が嬉しそうにしてると自分も嬉しい。草冠で穂高をドキドキさせてくれた、苧環のその行為が嬉しい。紆余曲折、一進一退ながらも、苧環に心を開いていく穂高の様子が嬉しいのですね。
『となりのフィギュア原形師』
今回はお祭りにいきますよ。仕事の締め切り間際だというのに代表はやる気ですよ! 仕事ばっちりなのかといえばさにあらず。工房のスタッフ、皆は結構ちゃんとしているのに、代表ひとりがピンチで、いや、まだピンチになると決まったわけではない。ピンチになりそうな気がしますけど……。
お祭りと聞いてじっとしてられないのはせっちゃんも同じ。浴衣着て登場! さらに代表の髪もやってくれて、あ、それ、ただのおしゃれでなくコスプレ要素だったりするんだ。
半藤はいつもどおり、代表も髪以外はいつもどおり。対してせっちゃんは浴衣フル装備、はぐはちょっとおしゃれにキメて、斉藤もうさんくさいけどいい感じじゃないですか。こういうそれぞれのちょっとおしゃれな姿。なんだか珍しい、でもって嬉しい。気持ちの浮き立つような思いがしますよね。
今回もなんだかわいわいやって楽しくやって終わりなのかな? そう思ったら違いました! うおー、代表、踏み込みましたよ! 半藤とふたりきりの時間、今日は仕事じゃないし滝舘おこめじゃなくて桐山こるりの話しない…?
やばい、これは大威力だ! 半藤に直撃! いやもういい雰囲気になっちゃって、これ、進展する? 関係も変化していく? いやあ、こいつはわくわくってやつですよ。
続くんだろうか? ドキドキですね。
- 『まんがタイムオリジナル』第40巻第10号(2021年10月号)
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