2021年4月22日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2021年6月号

 『まんがタイムきららMAX』2021年6月号、昨日の続きです。

『桔香ちゃんは悪役令嬢になりたい!』

桔香ははたしてどこにいこうとしているのか。つなぎを馬にして令嬢気分を味わっているっていうんですが、こうして自分で動くのサボっていると太っちゃうんじゃないかっていわれて、それで実際太るんっていうんだから律儀ですよね、桔香ちゃん。

体重を落としたいなら運動だ。イトちゃんの正論、桔香には厳しいみたいですね。あれこれ理由をつけて運動を避けようとする桔香だけど、本格的にイトちゃんから見捨てられそうになったら必死になる。ほんと、あのやりとり、面白いんだけど桔香は切実だよなあ。そして海辺で運動するも、なかなか身体を動かすところまでいきつかない。そんな桔香をバット持って追い回すイトちゃんですよ。もう絵面から面白い。最高でした。

それで結局楽な方に逃げようということになるんですが、ウェイト落とすのに楽な道はないよ、桔香。ほんと、それできっちりみっちり太ってみせてね桔香、いやはややっぱり律儀な子だと思います。

『今日の授業は恋愛です!』

体育祭で、普通科女子と恋愛科でさがりの取り合いですか!? 勝った方がさがりをいただきます。これ、普通科に戻りたがってたさがりにはむしろ好都合では? 恋愛科をそれとなく負けさせればいいんでしょう? みたいなこと一瞬思ったんですが、いつしかさがり、身も心も恋愛科になっていたんですね。これまでそこまで交流できてなかったクラスの子たちとの距離も縮まって、ああ、さがり、いいですね。これもまた青春でありますね。

今回、りっかの見せた鬼気迫る様子、あれが気にいったんですけど、さらにいいって思ったのが続くりっかの言葉ですよ。さがりが有能だから手放したくないんじゃない。ただ好きだから、それだけが理由というところ、ぐっとくるものありましてね、ああ、この子の思慕は打算やなにかを超えた先にあるんですね。ほんと、いい子だと思いました。純粋ゆえの怖さはあるかも知れませんけど!

そして体育祭当日。こみね、お母さんが見にきてくれてよかったねえ! けれどここでアクシデント? ここにドラマ発生ですね! いやもう、どんな展開がくるのだろう。期待でありますよ。

『初恋*れ〜るとりっぷ』

お久しぶりのくるみとりんねでありますよ。くるみ部長が卒業します。なので皆で一緒におでかけしたい。いや、ちょっと違う? 鐘ノ台鉄道部の皆には、ふたりのデートを盛り上げてもらいたい? これ、りんねの照れ隠しなのか本音なのか、微妙に判別つかないのがおかしかった。

くるみ先輩は卒業したら東京の大学にいくんですね。なので先輩との残された日々を惜しむように過ごそうとするりんね。なるたけ先輩と一緒に、そしてより近しくありたいと願う、その気持ちがどんどん募っていくのがわかる。でも、そらにとわ、ふたりのサポートはどうにもうまくいかなくて、さらには先生がくるみと一緒に話をしたいといったものだから、ああ、りんね、なかなか先輩とは一緒にいられない。すっかり涙目になっちゃって、もうねえ、切ないですね。

でも、この賑やかな鉄道旅。そうか、先輩、楽しんでくれているんだ。あの先輩からりんねに向けられた感謝と笑顔、りんねこれでむくわれたのでしょうか。でもまだ寂しさはなくならない? 先輩との別れをこの子はどう受けとめていくのだろう。ちょっとした試練になるのかも知れませんね。

『のむラリアット!』

タッグを組んでもチームにはなれていない。桃と青井は論外だったのですが、今回描かれたみるくと星ペアにおいても大きくは違わなかったかも知れない。

リングの上で圧倒的な強さ、センスを見せつける星。早々にみるくと交代してからは、ふたりを相手に遅れをとることもなく、終始安定した試合運び。見事に勝ちを収めて、これでよかったのかといえばそうじゃない。ひとりリングサイドに取り残されたみるくの焦燥。自分はなんの役にも立てていない。自分の存在が否定されるかのような感覚。星はまるで気づいていないんですね。勝ててよかったといっている、みるくもそれを肯定したけれど、その内心はいかなるものであったろうか。

タッグを組んでもチームにはなれていない。試合前にずっとみるくが不安視していたことが、ここにこうしてあからさまとなって、これ後になにか事態を動かす、そんな試練でもないとずっとこのままなのかも知れない。希望といえるのは、星のディーバ、ありすがみるくのこと、気づいていくれているというところでしょうか。

今回、後半で描かれた、翼、恵ペアの試合がですね、これまた対照的に見事なチームプレイを見せてくれたのも手伝って、ほらこれこそがタッグマッチであると。チームとして成熟していない二組にとっての課題、いやおうなく浮き立たせてくれた。いやあこれはなかなかに厳しいメッセージであるなあと、痛烈なもの感じました。

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