『まんがタイムきららMAX』2021年6月号、昨日の続きです。
『ぬるめた』
くるみ、ほんとに人間の発達をなぞるようにして成長していくのんか? というわけで、今回のくるみはうんこ期。突然うんこうんこ口走って面白がるようになっちゃったっていって、ちあきがえらいこと困惑しとるんですが、いったいなにがあったのか。とくになにもなかったのか?
いや、ちゃんと後ろの方でくるみに影響を与えたもの、しれっと語られてるのがですね、おかしくって、そうかあ唐突に見えたけれど理由はあったんだな。
今回、困惑する派とどうということもなく意にも介さない派にわかれて、ちあきが困惑派のトップリーダーで、さきなが気にしない派の最右翼。しゆきはその合間? ニュートラルな感じですね。
なんかさきなの反応が、子供の面倒見たこととかあるんかな? そういうこと思わせてくれるところあって、達観というか、そういうのに困惑する時期はすでに通過したというか、やたら頼もしく感じられて面白かったですよ。で、さきなに影響されたか、ちあきたちもくるみのうんこ期を面白がるようになって、これ、そんなもんだと思えば特に害があるわけでもないし、危険なんてのはさらさらないしで、いつもよりかは普通ですよね。
でも、今回ぶりぶりダンスを録画されちゃってたくるみですけど、この時期を通過した後に見せられたとき、どんな反応するんだろう。そっちの方がちょっと気になる。ええ、いずれくるみも大人びるんだと思うんですよ。いったいいつの日かはわかりませんけど!
『しょうこセンセイ!』
翔子が海外に異動するのではないか。やりとりの断片だけ聞いて誤解してしまった矢野がですよ、クラスの皆に働きかけて、なんとか異動を阻止しようと動くんです。いろいろ物騒な意見も出たけれど、やっぱりここは署名集めるとか、そういうマイルドなところに落ち着きますよね。
かくして開始された署名集め。生徒たちの熱意と、その熱意をきたる公開授業に対するものと勘違いする翔子。なかなかに思いは通じあわないものの、表面上はなんだか不思議とかみあっているように見えて……。けれど、この署名、いずれは翔子の異動はないとわかるわけで、その時には無駄になっちゃうわけで、これだけの盛り上がり、ムーブメントが空騒ぎに終わってしまっていいの……?
空騒ぎではなかったですね。署名の必要こそはなかったけれど、この活動が示したもの、皆が、生徒たちにとどまらず、教師や学外の人間までもが翔子のことを大好きで、別れたくないと思っていることが明確にかたちになって、ああ、この活動こそは勇み足だったかも知れないけれど、空騒ぎなどでは決してありませんでした。この活動を通じて、皆の熱意、翔子への信頼の厚さがサクラバにも伝わって、かくして迎えた公開授業。そこでの翔子の様子もまた、生徒たちに向き合い、そして信頼される教師の姿、胸を打つものであったのですね。
次回、グランドフィナーレ! マジかーっ! でも、最終回に向けての助走、クライマックスを生み出す力に溢れた今回。見事だったと思います。
『エンとゆかり』
封印された魔王。それってかつて人と魔族の戦いの果てに封印された、その封印を解けば魔王が復活してこの世界の大ピンチ! みたいな話かと思っていたら全然違ったんだね!? というか、そういうパターンから見事に外れてくるというか、そもそも前提が想像を大きく超えてきてるというか、いやあ、やられました。
魔王、自ら封印を申し出て、それを代償に人と魔族の共存、和平を提案していたっていうんだ!
この魔王の意図やいかなるものなのか。それも見事に予想を違えてきて、自己犠牲なのかい? とか思ったら、全然違うやんか! それこそ、ひとり引き込もり生活を満喫なさってる。ずっとクールに、ニヒルに笑っていた魔王がですよ、封印された世界に降り立ったら、なにそのキラキラな笑顔! びっくりした、これ、魔王、むしろ封印生活をエンジョイしてるんじゃん。
しかも、なになさってるの!? TSなの!? 美少女になりたかったの? 夢の美少女姿でまんがに映画、ほんと驚きの満喫具合。いやもう、こんな魔王様を夢の封印生活から引きずり出そうだなんて、よくないですよ。
今回は現状にいたるまでのいろいろが語られて、魔族サイドにも魔王そっとしとこう派と封印解こう派があることも語られて、人間側も同じよね。いろんな思惑いりまじってること、王子たかしがなぜ魔王の封印を解こうと思っているか、その意図もわかってきたところでトラブル発生。エン、剣の力使えなくなった!?
ほんと、予想しない展開見せてくれて、いやそれだけに楽しいんですね。いい感じに振り回して欲しい。時にハードなバトルもあるけど、人と魔族に対立がないっぽいというのもわかって、こりゃ実にいい感じであります。
- 『まんがタイムきららMAX』第18巻第6号(2021年6月号)
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