2021年3月28日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2021年5月号

 『まんがタイムきららキャラット』2021年5月号、発売されています。表紙は『NEW GAME!』。ついに決意を固めた青葉、その真っ直ぐに見つめる瞳が印象的な表紙に仕上がっています。白い背景に落ちた影。青葉を照らす斜光がその表情に陰影をつけて、それもまた印象を強くしているのでしょう。キャプションに「もう、迷わない。」の文字。キービジュアルのコンペに臨む、その気持ちを表して強い誌面となっています。そして本編を見ればこの表紙の意図がわかる! ええ、すごくうまいと思いましたよ。

今月は新作ゲストが3本です。

『ポンポコタヌキとへっぽこ王子』

扉絵が一枚絵! そのインパクトにまず驚いたのですが、なるほど、ワイド四コマなのですね。舞台上から観客を魅了する王子様。あまりに素敵、かっこいいと、失神する女生徒までいるというのですが、この王子様の正体は実は内気なお嬢さん。講堂裏口からうつむきがちに出てきたロングヘアの女生徒、亀梨玲音こそがさっきの王子様だというのですが、出待ちするファンにもまるで気づかれないという違いっぷり。いつも会えない、そのミステリアスさも人気を後押ししているっていうのですね。

そんな玲音こそが王子様であると見抜いたのが渡貫豆子。いや、見抜いたわけでなく匂いで判別したんだそうですよ。というのも豆子の正体は化け狸。見事に王子になっていた玲音のこと、自分と同じタヌキと思って接触してしまった。弟子にしてください! しかもタヌキであること信じさせるために玲音の目の前で変化を解いてしまって、ああ、人にタヌキとばらしてしまった!

豆子、ちょっとしたピンチですか? 人に正体ばれたら鍋にされて食べられると思ってる。でも玲音はそんなことしないよと、さらには演技を教えると約束するにいたって、かくしてふたりは師弟の関係に!?

見た目に可愛いタヌキと内気少女の交流もの。タヌキに振り回されながらもそれが玲音にいい影響及ぼしそうですね。

『うわさの妖怪ちゃん』

額に角を生やした酒井ちひろ。この子は鬼の子? と思いきや、鬼に見せるため作り物の角をくっつけてるっていうんですね。いわゆる中二病的なアレなのかな? と思ったら、妖怪アパートに入居することになったから鬼に擬態しているっていうんだ。しかもこの妖怪アパートっていうの、建物が古いとか薄暗くて気味悪いからそういうあだ名がついてる系ではないんだ。本当に入居者が妖怪だというのですね。

ちひろが最初にあったのが猫又の子、ゆづき。アパートの前で出会った猫ちゃんが、尻尾が2本、目の前で人に化けてみせたから驚きです。さらにもうひとりの入居者あやめは雪女で、白い着物が雪女っぽい! と思ったら、雪女ぽさ出すために着物着てるんだ。

ちひろの鬼設定、すぐさまバレてしまうんですが、それでも別にとって食われるとかそういうことはないんですね。またこの社会では妖怪がいるのも別に普通。その存在が公になって、市民権も獲得? 学校にも通えるようになっているっていうんですね。

そんなわけで、ゆづきもあやめも同じ高校に通う学友です。もうひとりいるという入居者、人間の女性だというのですが、この人が一番の曲者なのだそうですが、はたしてどんな人物なのか。それはまた次回の楽しみであります。

『シュガーインシュガー』

雇い主とメイドが近しくあれる時代にて、わがまま奔放なお嬢様と、そんな彼女のことを慕い、その世話に精を出すメイド3人との関係が描かれる、そんな漫画でありますよ。

しかしお嬢様、紅茶には山盛りの角砂糖、さらにミルクも投入と、なかなかに加減を知らないタイプであるようですよ。ピーマン苦手で牛乳で薄める、さらにはホワイトソースにも砂糖を大量投入。こうした狼藉働きつつも、メイドからは大切に思われている。でも、料理を手伝ってた、いや? 邪魔してた? 場面ではメイドのチリからつっこまれまくってましたけどね。こういうメイドが気安くあれる環境、それがこの漫画の舞台というわけですね。

優しくお嬢様、シュガのことを見守るバニラ。容赦なくつっこむチリ、そして怒ると怖いミント。3人それぞれにお嬢様への態度に違いがある。こうしたところにメイドたちの個性も見てとれます。

そんなメイドたちはシュガと同年代、お嬢様同様に学生で、家ではファミリー、学校では同級生? そんな関係も描かれそうですね。

0 件のコメント: