2021年3月27日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2021年5月号

 『まんがタイムオリジナル』2021年5月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』がメイン。山下さんに関口さんが肩組みましてね、頼もしげなるその姿。ああ、今月の表紙は今我々の置かれている状況下、最前線にて戦っているドクター、ナースに対する感謝であるのですか? 『らいか・デイズ』らいかがありがとうの手紙、『小森さんは断れない!』しゅりはしめやかに黙礼。榊医師と影山医師はこつんと肘と肘をあわせて、最新の挨拶のスタイルでありますね。

『となりのフィギュア原型師』

びっくりの代表可愛い回でした。とはいえ、代表首を患って、結構なピンチ回でもあるんですけれども。

首が回らなくなった。借金!? いやいや、痛くてというんですが、もしかして寝違えた? とか思っていたら状況はもっと悪くて、頚椎ヘルニア一歩手前! やべえ。これ本当に洒落にならん事態でした。

頚椎ヘルニア未遂と判明するまでのやり取り。原型師の職業病なんですかね、作業に集中しすぎて前のめり、猫背になって首肩に過負荷とか、それから椅子にだらーっと寝そべるやつ、あれは腰椎ヘルニア一直線らしいですね。猫背に関しては、自分の経験からも、運動だな、背筋僧帽筋三角筋を鍛えるといいよ代表! とか思ってたら、まさに半藤が代弁してくれた。そうか、筋肉信仰か。でも、いきすぎた信仰は駄目だけど、ある程度は鍛えとかないといかんと思っとるんですよ、自分の経験からも。

翌日動けなくなった代表。いやもう、うら若き乙女の危機なのでは!? でもこれをチャンスと半藤に甘えまくる。いや、はぐの入れ知恵なんですけど、最初は躊躇していた代表が、どんどん調子に乗っていくのが面白くって、半藤に甘やかされて嬉しい恋心とかじゃなくて、なにもせんでも家事がクリアされていく、食事も出てくるって楽さに病みつきになっとるな!? とか思ってたけど、しばらくたってからの起こしてほしい発言、この時はちょっと楽だからとかじゃない、そんな感情がほのかに香りましたね!

ともあれ、これを機に半藤との距離を縮めたり!? とはならないのがこの漫画。ええ、半藤、見事に世話に徹しましたね。さすがの半藤、安心安全、安定の半藤です。

『Dr. こよりの美味カルテ』

学生時分、こよりと同期だったという新里優樹奈。臨床よりも研究優先、こよりとはまったく違う考えを持ったドクターなんですが、それゆえに対立、しわよせが生じたりもする。

でも、ユキナの考えは、それはそれで正論だったりするようにも感じられて、自分の住んでいる地域でも、総合病院はクリニックを経てからじゃないと初診料がめちゃ高とか、そんな風になってるんじゃなかったかな。これ、ユキナもいってる医療法でのレベル分けってやつですかね? 家から一番近いのがその総合病院だから、昔は風邪でもなんでもそこにいってたんですが、もうずいぶんいってない。でも、ユキナの説明するような地域での医療の分担? なかなかそううまくいかないみたいな、こよりがしわよせ受けてるみたいなね、そんなこともあるのかななんて思ったエピソードでした。

ユキナは正論でゴリゴリ押してくるタイプなのかな。正論ゆえに自分に理ありと、自信満々? それがこよりとの関係に波を立てて!? 叩かれた肩をはらったその手をこれでもかと洗うあの姿、鬼気迫るものありましたよ。

同期というなら、こよりも自分の考えてること、しっかり主張していったらいいのに。そう思っていたら、ああ、ちゃんとそうなりましたね。食事に出た先で、はっと思わされたことがあった。それをきっかけにして、自分の中で思ってること、それがしっかりと足場を固めた、確かなものになったわけですね。ユキナに自分の考えをしっかり伝えるこよりの屈託ない表情が、ああ気持ちが固まったんだなってばっちり伝えてきましたよ。それと同時に、ちょっと憎まれ役っぽいユキナ先生? この人、こよりのこと好きやな? 結構、その能力? もろもろ? 買ってるんやなってのがわかったようにも感じられて、そういうところもよかったです。

『カントリー少女は都会をめざす!?』

八重が皆を花見に誘うのだけど、ええっと、実際に咲いてる花を見にいくんじゃなく、旅行誌? 桜特集をさかなに仮想の花見紀行でありますか!? と思ったら、私と同じ感想持ってたはずの大河が見事に陥落させられて、まあ確かに名所の桜をプロカメラマンが撮った渾身の見開きとか、見るだけでもっていかれますわな。うん、八重の楽しみ、馬鹿にしたもんじゃないと思いますよ。

でも、八重、やっぱりちょっと偏ってるよな! そうか、知識披露したかったか! この特集誌をどれだけ読み込んだのか、ここという名所、東京限定ですけど、その説明がすらすら出てくる。それ聞かされて感心してるみなちゃんは素直ないい子やね! 八重の嬉しい気持ちを隠せないところ、そのわかりやすさ? はこの子のチャームポイントかと思います。実際、自分で読んだ方がはやいねと、ちょっと落ち込んでみせたところとかね、ああー、そんな顔せんといて! って思いましたもの。八重は知識情報にまみれたり、憧れの都会に振り回されたりしている時のテンション高めのその様子こそに魅力があると思わないではおられませんでした。

そしてラストに付箋をやぶいて花吹雪気分? あれもまた可愛かった。その後の、すぐさま現実に引き戻されて風情もなにもあったもんじゃない、そういう落差に渋い顔するのも、なんか珍しい感じがしてよかったです。

『敷金礼金ヤンキー付き』

大家、エナドリにハマったっていうんですが、その量はヤバい! 大量に飲むと身体に悪いよそれ! ああ、今回は飲み過ぎて大変なことになるのかな?

なんてこと思ってたら、まったくもって予想だにしない展開が待っていました。発想が尋常じゃないな。エナドリ大量買いするも冷蔵庫が故障。速攻購入するも、アパート前の道路工事がはじまって車両通行禁止! いや、さすがに全面禁止は無茶ですよ! と思ったけど、その後の大家の無茶の前にはなにもかも霞んだなあ。店子を集めて工事を終わらせるべく介入させるとかね、いやいや、いやいや、警備の人の代わりをやっても警備の人が工事に参加できるってもんじゃないから! とか思ったら、仲間集めて率先して他の場所の工事やっちゃう!?

と思ったら違うんか。アパートに続く道、増設しちゃった! 無茶すぎる! しかも配達のドライバーさん、よくこの無茶につきあおうと思ったな! ダートより酷い! とか思ってたら渡りきったよ! ほんと、なんだこのミラクル。たえ渾身のつっこみ、「正気じゃないでしょ!」にはうんうんうなづく思いでしたけど、この勢いの前には笑わんではおられんかった。絵面が悪いよ。こんなん、笑わないのは無理ですよ。

しかし、大家、策略こそはうまくいったけど、目論見は外れちゃいましたね。ええ、作戦成功にいい気分になっちゃって大盤振る舞いしちゃいすぎましたね。でも、こういう気っ風のよさがあるから、こうして仲間も集まってくるんだろうなあ。間違いなく親分肌ってやつですね。

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