『まんがタイム』2021年4月号、一昨日の続きです。
『テレパス皆葉と読めない彼女』
皆葉、能力を失ってしまった? いつもは聞こえる妹たちの心の声が突然聞こえなくなってしまった。それが本当か試す妹たちの行動が面白くて、この子たち、茶目っ気があるといいましょうか、こうしたノリのよさ、すごく可愛いんですよね。
皆葉、テレパシーを失うとほんといろいろ大変になってしまうんだな。困ってる人がいるのはわかる。けど、なにに困ってるのかわからない。手にしてるリードから、犬が逃げたと澄花は推測するわけだけど、皆葉、道に迷いましたか? 見当違いなこと聞いちゃって、これ、皆葉の察しの悪さがゆえなのか。でも、考えてみれば、テレパスであれば察する必要もなかったわけで、それゆえに育まれなかった領域なのかも知れませんね。
能力を失ったかも知れない。それで焦りを見せる皆葉だけど、取り柄がなくなってしまったなんて考えちゃうのか。友達が離れるのではなんて思ったりしてないよね? 基本朴念仁の皆葉。きちんといってくれないとわからない。いや、でも、こういうのやっぱりきちんと言葉で伝えてくれると安心ですよね。こればかりはテレパスであるなしに関わらず大切な姿勢だと思うんです。
この試練、はたして一過性のものなのかどうなのか、皆葉にとっては自分のまわりにいる皆のこと考えて理解する、いいチャンスなのだと思うんですね。澄花は皆葉が超能力持ってるから特別に思ってるんじゃないよ? そうしたこと、皆葉にも気づけるといいですね。自分の気持ちのさざなみ立つことについても、見通しつくといいですね。
『良倉先生の承認欲求』
文化祭の展示、星畑の提案で映えることすることになるんですが、おおっと、案の定良倉がめちゃくちゃ乗り気だ。しかも自分の望みを果さんと、星畑を誘導している!? かつて撤去されたラブリー映えルーム、限定復活させるんだ。しかも美術教師の肩書を盾に、自分好みの新たな映えルームを作ろうとえらいこと前のめりで、あまりの熱に古岩、水元から疑念の目で見られちゃうというのな。ほんと、この人、自分の好きを隠すのがどエライへたですよね。基本全開といっていいものか。ほんと、これでぶんちょー紳士が身バレしてないの、奇跡を感じてしまいますよ。
でも今回、自分の案が採用されて嬉しい良倉がね、めちゃくちゃ可愛いのよな。おっさんが可愛くていいのか、という気もしないではないですが、この漫画、一番めんどくさいのが先生で、一番可愛いのが先生で、なるほど上枝先生の妄想もはかどるわけです。今回なんか、星畑が手のかかる子供の面倒見るお姉さんみたいになってましたよ。
『ご主人様!確保します♡』
のっけから面白いな。メイドさんの手作りオムライス。実はレンジで温めてるだけ! 夜中に思い出したん? マミが跳ね起きて詐欺なのよッ!! って、ほんと、いったいなんでまたそんな夢見てしまったのか。お客さん、ご主人様に嘘ついてるのがつらかったんかな? 良心の呵責というやつかもですね。
それでお店で手作りを提案。そこまではいいんだけど、メイドの皆、調理スキル酷いな! 得意料理と聞かれて、レトルトカレー、カップ麺、たまごかけごはんって、それら料理というにはちと足りてないのでは? あっけにとられるマミの顔。でもマミも常識はずれの行動したりして、米の研ぎ汁にいきなり顔つっこむとかね、いやあ衝撃の描写。しかも、友達のママが実際やってましたって、サブタイトルに二度びっくりです。
今回面白かったの、ココが騙されてキャベツ入りシュークリーム食べていたこと発覚するとかね、禁断の3秒ルール、一瞬の間からさすがに止めにはいる皆の本気度がうかがえるところ、それからココの料理を見抜くキーポイントなどなど、いろいろ楽しく読んだわけですが、ここでふたたびの衝撃、全員ポットの使い方がわからない、って、ほんまに!? 実話とか、これ家事経験とかいうレベルじゃなくない!? 電気ポットとかじゃなく、素早く沸かしてくれる電気ケトルみたいなの使ってたのかな。いやもう、そ、そんな、まさか!? の世界でした。
こうした驚きの描写のいろいろ、基本作者の経験から発していたりするんでしょうけど、ポットに関してはさすがにないと思われそう、そんなおそれがあったからかキャプションがついてきた。それがまたおかしさに拍車かけていましたよ。
- 『まんがタイム』第41巻第4号(2021年4月号)
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