『まんがタイムきららキャラット』2020年6月号、一昨日の続きです。
『恋する小惑星』
イノ、イヴコンビ、ふたり受験勉強しつつも、受験一色ではない生活送っているんですね。イノは避暑地マップ作ったりイヴは学校新聞の記事を書いたりと、こうしたのびのびしたところ、この子たちらしくていいですよね。と思っていたら、まさに今回はそういう話でありましたか。イノの幼馴染みの女の子、和泉京子。生活を受験一色にしちゃってる!? イノともなんだか距離とっちゃってて、このふたり、いったいなにがあったのだろう。なんて思わされたのでした。
イヴがふたりを復縁させるべく策を講じてくれるっていうんですね。しかし、京子を呼び出すの、まさかの脅迫! 君、まだそんなことやってなさるのか! でも、実にイヴらしいと思います。そしてイノ、京子を伴って、ふたりの思い出の場所、三県境! こういうのあるんだ! そこでイノが楽しそうにしている様子。イヴが、こうしたイノの様子に加えて、部に趣味に受験にと、多面的に頑張っているということ伝えてくれているのがね、よかったと思ったんですね。イヴ、イノのことをよく見てくれている。もしかしたら今回の計画も、イノがただ子供っぽく好きなことばかりやってるみたいに思われるのが面白くなかったからなんじゃないかって思えたりもしてね、そしてこの策が京子のかたくなさ、少しやわらげていたというところもまたよかった。あのままじゃ京子、なんかつぶれちゃいそうなあやうさありましたものね。イヴ、いいことしたんだと思いますよ。
『ブレンドS』
ひでり、イメチェンするんだ。のっけからなんか不遜なこといってるわけですが、ただ可愛いだけじゃない、プラスアルファが欲しいというの。農業でいいじゃないかって美雨にすごい表情して返すひでりがすごかったです。君、可愛いがアイデンティティじゃなかったのか。
男の娘ではなく男の子として活動してみたら? その案をとりあえず採用してみたひでりですが、うーん、正直あんまり変わってない? ショートパンツもエプロンで隠れてる部分多いから、そんなにスカートと違わん感じがする。でも、読み進めてみれば、ああ、この子、ちゃんと表情いろいろ違えてるんだ。なんかいつもよりゴリッとした感じになってる。
とか思ってたら、本当にゴリッて感じにするのズルい。
ともあれ、なんか迷走とかいわれちゃってたひでり。結局迷走は続くみたいですけど、このいろいろ試してみるというの、それこそ周囲が許してくれるならなおさら、いいことなんじゃないかなって思ったのでした。なんなら、ひでり以外のキャストも新たな可能性にまたあらためてチャレンジしてみてもよいのでは? なんて思ったりなんかして。ええ、ホールスタッフとして演じているキャラクターと、本人の素のキャラクター。その違い、多面性は間違いなくこの漫画の魅力になってますからね。その多様性の幅をまたちょっと広げてみせたらどんな感じになるのかな? そんなこと思ったりしたんですね。
『紡ぐ乙女と大正の月』
先月いってました心配、当たってましたね。唯月に届いた父からの手紙。いかにもやばいのではないか。下手したら唯月の嫁入り話まで視野に入ってくる……。そう思っていたら、本当にそんなことになってしまって、ああ、紡がきてから唯月が変わったこと、父の耳にもはいっていたんだ。素性もわからぬ人間にたぶらかされた。唯月の自由に振る舞うことが家名に傷をつける。それで紡はこの家から追い出され、唯月の縁談も卒業まで待つ約束だったのが反故にされてしまって……。ああ、えらいことになった。でも、これ、どこに打開の目があるというんだろう。紡の未来人であるということが生きてくるのか。時は大正十年、大震災は2年後に迫るもまだまだ先のこと。震災が打開のきっかけとはなり得ない! ええ、この状況、絶望的でさえありますよね。
末延の屋敷から追い出されて、銀座をうろついている紡を助けてくれたのは旭でした。唯月が旭に連絡してくれてたのか。ここでね、あれだけ紡のことを煙たがっていた旭が、紡にエールを送ってくれたの、それがよかったなって思われて、紡、唯月のことを変えたわけだけれど、旭にも影響を与えて、皆をそれぞれに変化させていたのですね。唯月の父からしたら悪い変化であろうけれど、今の時を生きる彼女らには悪いなんてあろうはずがなかった。それがはっきりとさせられたの、感動的であるとさえ思いました。
そして紡、末延家に帰宅、というか侵入? 唯月の前に現れて、さあどうなるのでしょう。どう切り出すのでしょう。これ、紡にも唯月にも、そして旭や初野にも、いい結果となればいいですね。
『アニマエール!』
こはねのチア友達、小学生のありすちゃんから頼まれて、入院中のお友達にあいにいくことになりました。最初はこはねだけのつもりだったんだろうけど、皆に話したらチア部の全員でいくことになるというの。ああ、実にこの子たちらしいって思われたのですね。
しかし、こはね、ありすの友達、あこのお母さんから大きめの小学生? とか思われてたのおかしくって、でも花和を見てすぐさま認識改める、その切り替わりも実に面白かったです。
あことお菓子を食べたり皆で遊んだりして、この子を元気づけるというミッション、達成かな? と思ったけど、やっぱりチアは見せるんですね。ええ、こうでなければ、そう思わせる見せ場になっていたと思います。ちょっとひづめが躊躇見せてたりするのも面白い。躊躇せず思いっきりやってるこはねのくったくなさ、のびやかさがより一層にひきたてられていたと思います。
しかし、あこの追加のお願い。手術の日についていてほしい。これが大会の日とバッティングするというのですね。はたしてどう折り合いつけるのだろう。ベーブルースの逸話、伝説みたいになるんかな?
- 『まんがタイムきららキャラット』第16巻第6号(2020年6月号)
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