2020年4月9日木曜日

『まんがタイムきらら』2020年5月号

 『まんがタイムきらら』2020年5月号、発売されました。表紙は『一畳間まんきつ暮らし!』。単行本第1巻発売を受けての表紙登場かと思いきや、なんと重版御礼! さらに巻頭カラー、扉ページを見れば、再重版って! すごいな、売れてるのか。素晴しい! 表紙のイラストは、メインの4人が揃いましてね、仕事中? 雑誌を抱えた芽衣子に業務用みそ汁の箱持った梨絵。と思ったら、手前でゲームしている音緒に、奥では動画撮ってる万里花。ええ、これ仕事中の情景というより、いつもの皆って感じなんでしょうね。皆の様子に表情、これがそれぞれの個性表現して、いろどり華やか、いい表紙です。

今月は新連載が1本、新規ゲストが1本です。

『ぎんしお少女』

これ、面白いですね。冒頭、唐突に写真撮っていいですかといわれて戸惑う主人公。満開の桜を撮るのに邪魔なのだろう、どこうとしたら、目当てが自分だったっていうね。ああー、こりゃ確かに勘違いするな。カメラ少女も口下手というか、人付き合いが苦手なようで、話す言葉が微妙にあやしくなってる。勇気振り絞って声をかけたんだろうな。そうは思うんだけど、被写体になってほしいという説明が不足してて、意思疎通に多大な問題が生じてるよ! ほんと、この冒頭の見せ方、そして終盤の再会。面白かった。またその途中のいろいろも面白かったです。

このカメラ少女、使ってるカメラはなんだろう、オリンパスペンみたいな昔のカメラですよね。いや、ホルガみたいトイカメラ系っぽい感じがするな。最近のデジタルとは違い、フィルムを入れて、撮影して、都度巻き上げて、現像して焼き付けて、やっと写真になるやつですね。でもこれ、巻き上げなくてもシャッター切れるって、結構ちゃんとしてないカメラやぞ? だいぶ昔のカメラでも、巻き上げないとシャッター切れないようになってたものなあ。と、まあ、そんな話はどうでもいいねん。

カメラ初心者の女の子が、写真をきっかけに出会い、交流を深めていこうという話。ふたりの主人公、双方が遠くに離れた大切な誰かのことを気にかけているというのがちょっと一味添えていていいですね。今はまだ主人公ふたり、意思の疎通もうまくいかずにいますけれど、これからどんな風に知り合っていこうというのか、それを思うとちょっとわくわくします。被写体になった子の、ちょっとカメラに興味を持ちかけてたところなど、その関心の芽生えるところにも興味かきたてられるんですね。

『ふれんどシープ!』

これも面白かったですよ。学生アパートに住む主人公の部屋にたびたび訪ねてくるお隣さん。そのやってくる用事というのがいかにも微妙に独特で、料理作りすぎちゃったか? と思ったら、そうじゃないんだ! わけてもらいにきてるんだ! で違う日には、カレー持ってきて、今度こそわけてくれるのかな? と思ったら、福神漬けわけてもらいにきたんだ! この独特さ。主人公、一宮ひとよにいわせれば、大分イカれてる内容だそうです。

このお隣さん、日辻楓の奇行。これはいったいなんなのか。ただただおかしな人なのか? と思ったら、実はそうではなく、友達になりたい一心での行動なんだ。ただ、あまりの人見知り。どう声をかければいいかわからず、雑誌で得た知識を頼りに慣れないコミュニケーションに挑戦している。そんな彼女の友達づくりチャレンジ。妙に空回って、けど自室でのひとりごと、ひとよに漏れ聞こえてるとか、ちょっと手の内バレかけてるのがいい感じ。ひとよも楓のこと、つかみどころはないけれど、結構嫌いではない? この距離感が面白い。悪くないと思いました。

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