2020年4月4日土曜日

『まんがタウン』2020年5月号

 『まんがタウン』2020年5月号、発売されていました。表紙は『映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキキングダムとほぼ四人の勇者』。今号で漫画が最終回を迎えることもあって表紙でもメイン。クレヨン手に絵を描くしんのすけと、その様子を見守っている? ぶりぶりざえもん。そしてなんか冷や汗かいてるブリーフ。メインのキャラが勢揃い? ええ、ニセななこもいますよ。しかし、これ、いくらニセモノとはいえ、いわれないとななこおねえさんとは気づけないな。他に連載陣、主役もぞろりと描かれて、今月からの新連載『あさひ大家族』あさひも気張って出張っています。

『新婚のいろはさん』

はじめが漫画で描いているキツネどん。キャラクターとしての動物をさらっといくつか描いて見せてみて、先人が作ってくれていたらしさの記号、それがあるから楽に描けるという話。これ、逆にいえば見る側にとっても同様で、目のまわりが黒かったらタヌキみたいなね、その記号のおかげでそれがなんであるかわかる。この共通の了解ごとがあるというの、これはなかなかすごいことなんだと思ったりしましたよ。

そしてそこから動物園にいくことになるの。それも大きな動物園じゃなくて、手頃な自然動物公園。このこぢんまり感、いいですね。日本にもともといるような動物が展示されている。と思ったら、終盤フェネックとかミーアキャットとかカピバラ、ユーラシアカワウソ。ちょっと国内飛び出していますね。でも、こういう小動物いいですね。

リスを見にいったくだりでのいろいろ。埋めたクルミが速攻で横取りされたりしてるの、これ実体験だったりするんでしょうか。そう考えると、今回のもろもろ、それ自体が取材の結果なのかも知れないって思えてきて、そういう漫画内の漫画家と実際の漫画家のリンクしてるかも知れないという感覚。不思議と面白かったです。

『平日休みの堀出さん』

今月の堀出夫妻。ふたりで花見をしようっていうんですが、残念、桜はとうに散ってしまっていて、公園いってもすっかり葉桜。東北にはまだ残ってるみたい、つくしが提案するも夫、満吉、もう飲んでしまってたかあ! これ、うまいこと東北遠征の可能性潰して、近場で桜なしの花見を成立させるべく試行錯誤する流れに放り込みましたね。でもまさかこの流れの先に、花がない中、花が見たいつくしが自分だけ努力が要求されるって不満もらすなんて展開がくるとは予想外でした。

今回の面白さ、ラストに一番のピークがきて、そのまま終幕するの、それがすごかった。実はつくし、すでに花見してたって。しかもその時に夫の写真を飾ってたから勘違いされてたかもっていうの、ほんと、もしかしたら満吉が二度見されてたところ描かれたりしてたんじゃないかって最初まで戻って読みなおしましたよ。この、今まで見てきたものさえなにか変容させるような落ち、これはなかなかに効いていました。いい切れ味でした。

『私たち同じ人を好きになりました』

舞台を見にいったのをきっかけに仲良くなったあっちゃんとみっちゃん。これ、どうもみっちゃんはあっちゃんの働く会社の社長っぽいと匂わされているんですが、もちろんあっちゃん、敦子はその事実に気づいていない。実際今回、みっちゃんが自分が社長であること話しましてね、敦子に自分の会社にきてほしい。そういいながらも、これがまあうまいこと会社名とか出さない流れになってるの。みっちゃんが名刺忘れてたり、あと今の会社が気にいってるという敦子の言葉聞いて、あえて会社名を聞かないとみっちゃんにいわせるあたり。不自然さとか感じない。むしろ、芝居、役者のケンさんをつながりにした友達であることを大切にしようとしてる。そんな風にも思われて、むしろふたりの仲をより魅力的にさせるところあったと思ったりしたんです。

そしてみっちゃんの社長モード、描かれましたね。おおう、社長モードだと眼鏡なしで、結構険しい感じだ! 雰囲気、全然違うんですね。なるほど、敦子が気づかないわけだ! 納得させられて、ええ、このふたりが互いに相手の会社のこと知るの、きっとこりゃ最終回だな。それまでの、バレそうでバレない、距離はどんどん縮まるのに、それでもうまくバレ回避される!? そんなギリギリ感? 楽しんでいくことになりそうでわくわくさせられますね。

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