2018年4月30日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2018年6月号

『まんがタイムきららキャラット』2018年6月号、一昨日の続きです。

『ネコじまにゃんだフル』。猫島に住む全員を登校させないと解雇ですよとタイムリミットとともに示された寧々子。最後のひとりとなったチワに会いにきたのだけど、いや、これ、ハードすぎやしませんか? 立て籠っている神社、その領域に踏み込むと容赦なく矢を射掛けられるんだ。おもちゃのネズミを射貫く精度だっていうの、これ、ちょっと寧々子には無理ゲーですよ。シロが手助けしてくれたんですね。というか、この神社の周囲の罠、シロは知らされていたんだ。チワにとって、シロは理解ある仲間と思われてた。けれど、裏切り者の名を受けてでも、先生をチワのもとに届けたのは、きっと、学校に通うことがチワのためになる、そう信じたからでしょうね。そして先生の大失敗。チワの振り回した薙刀、刃を素手で握っちゃった! 血が出たっていって驚いてますけど、これ、下手したら指を落としてたよ!? 先生パニック、チワもパニック。うん、チワ、本当は人を傷つける気とかないんだなあ。寧々子の誤算。けれどこの失敗、チワの狼狽あって、あるいは次の展開に繋がるのかも知れませんね。

『恋する小惑星』。新学期になりました。そうか、みら、宿題、溜め込んじゃってたんだ。ともあれ、学校に来たら、なんか宙吊りになってる怪しい子がいる。イノ先輩いわく、新聞部の伊部ちゃん。同じクラスで仲良しらしいけど……。伊部ちゃん、自称イヴなんだ。新聞部後輩にしてあおのクラスメイト、宇佐美さんによればスパイごっこ。いやさ、地学部を偵察していたとのこと。宇佐美さん、イヴ先輩のやること、賛同はしてないけど、なんか面白いからってのっかってる感じですね。これは大物かも知れん。イヴ、地学部の会報が新聞部の新聞より人気あるのが面白くないんですね。桜先輩のイヴ評、みらよりアホの子っていうの、面白い。今回、イノの活躍、実によかったですね。過激に走ろうとするイヴとは違い、地味に小さなできごとを拾い上げていくイノの活動。観察眼。これ、いろんなことに興味をもって、よくよく見ているからこそだよなあ。そうしたイノの興味、これまでずっと抑えてきた学内地図活動、このリミッターがはずされたところとかね、ほんと、とてもいい。この漫画に出てくる子たちの、趣味に、興味に後押しされて気持ち高揚させてる様子とか、ほんとに魅力的だと思うんですよ。ほんと、イノさん、輝いてました。

『ふじょ子とユリ子』。今回は海にいきます。なぜか? かめかめ最新話で亀太郎とピエールが海にいったから。チョロい! チョロいマニアだ! 岡本さん、もう名前を訂正しようとするのも諦めた感がありますね。彼女の家のプライベートビーチにお招きされたわけですが、サプライズのために現地集合とか、ここにくるまでの間、ふじょ子とユリ子、ふたりきりでいられたでしょうとか、いろいろユリ子をもてなす工夫見せてくれて、でも、あんまり実ってないのがいい感じです。基本、この漫画、ユリ子の空回りを愛でるみたいな感じありますよね。三神の資料写真、ふじょ子やユリ子の写真の使われ先が、身の程をわきまえない女モブとか、こういう黒いところもおかしくて、このなんともいえないコミュニケーション、花がないというか、でもふじょ子は嬉しそうだからいいんでしょうね。ふじょ子作のピエール像。どこか禍々しいこれが、海辺に放置されて悲しそうな描写。なんだろう、このセンス。不思議なおかしさだと思います。なんだか不憫にも思えてくるのがおかしいんですよね。

まちカドまぞく』。ミカンの呪い問題、解決に向かいそうですね。ミカンの夢に入って、呪いのもととなっている存在の説得を試みる。そのため桃は、さっそく闇堕ち薬を服用するんですが、いや、待って、そのでかい瓶いっぱい全部飲み切らんといかんの? それ、ハードすぎん? ミカンについてる呪い、ウガルルという名前で呼ばれてたんですね。メソポタミアの怪物だそうで、けれどさすがに本物ではないだろう云々、ご先祖、役にたつなあ! 夢の中で見たミカン。その周囲に渦巻く黒い霧、それが呪いなんでしょうね。すでにかたちを失っていて、そのため言葉も通じない。はたしてこれをどうするかっていう時に、シャミ子! すごいな、ずるい武器、天沼矛を作りだして、って、かたちは泡立て器! なんでもいいのか。シャミ子が、それが棒状のものだ、これが天沼矛だって認識すれば、なんでもいけるのか。ほんと、ずるい武器だわ。ともあれこれでかたちをなしたウガルル。言葉は通じるようになったけど、魔力使いはたしてシャミ子がリタイア。交渉役は桃にスライドしたわけですが、はたしてこの子で大丈夫なんだろうか。とりあえず、お菓子でもって交渉の入り口を開くことには成功して、ここからどう粘るか。なんか一筋縄ではいかない予感がしますよね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第14巻第6号(2018年6月号)

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