『まんがタイムきららキャラット』2018年6月号、発売されました。表紙は『アニマエール!』。初夏のさわやかさ感じさせるいい表紙ですね。こはね、ひづめ、宇希の三人が、青いチアユニフォームに青いポンポン持ちまして、えいと左手あげて応援しているその様子。とてもいい。こはねの笑顔が目をひきますよね。三人、右足の動き、ちょっとずつ違うの、蹴る動作をそれぞれわけて描かれてるようで、こうしたところにも動きの感じられる、いいイラストだと思います。背景の幾何学的な模様、これも三人の動き、勢いの向かう方向をすっきり見えるようにしてくれていて、印象を深めていいですよ。
『ゆず35歳@中学生やってます』。ゆず35歳の秘密がバレてしまう!? なずな絡みでゆずをうとましく思っている茉莉花よもぎが、不審なゆずの動きに気づいてしまった。夜な夜な出歩くゆず。その後をつけるのですが、まさかの援助交際!? と思ったら違った。警官に夜歩きを注意されるも、なぜか警官が謝りだすという、この不可解。はたしてなぜなのか!? って、まあ、成人してることがわかって、誤解したこと謝ってるだけなんですが、まあ、なずなには、ゆずは中学生という先入観がありますからね。そうか、先入観があると、ここまで真実に気づきにくくなるのだな……。R18なBL本も買えてしまうゆずです。さらには謎の集会において中心的人物となっていて、洩れ聞こえるのは、布教や神といった文言。ああー、教祖扱いされちゃったよ。と、その前に、これ、飲みの席じゃんか。危ないな。飲酒が見とがめられなくてよかったですよ。けれどこのゆず、夜道でちょっとした危機に遭遇して、ああ、なずな、助けてくれたんだ。でもってその後のゆずとのこと。ゆず、はたしてその行為の真意とは!? 誰と勘違いしたっていうのか。謎だけど、とりあえずなずなはゆずにとっての安全牌になったっぽいですね。
『mono』。今回は山梨の名産、ワインについて知ろうといった具合ですよ。例のバイクの走行動画公開してるカコがですよ、春乃を見事に焚き付けて、と、それはいいのだけど、車でいって大丈夫? 帰りの運転はどうするの? 疑問に思いながらも、まずはワイングラスについてです。入り口でビビる春乃に親近感ですよ。ええ、自分もガラス製品のお店、怖いんですよ。なんかのはずみで、ガシャーッ! ってやっちゃったらどうしよう、なんて不安があって、いやもう、これ、自分だけなのかなとか思ってたら、よかった、こうして同志に出会えました。安いものから高いものまで、グラスを見てまわったり、でもってコルク抜きも見てまわったり。あんまりそこまで突っ込んだ描写はないんですけどね、ちょっとずつ知って、興味の広がる、そうしたところなんかは、本当、面目躍如といった感じでありましたよ。
『アニマエール!』。大会を終えて翌日。今日は練習もお休みですよ、っていうんだけど、こはね、忘れていたね? 宇希の家に突撃しちゃって、というか、部屋にまで通っちゃうくらい親密なんですね、ふたりは。宇希の弟、暁音にサプライズでこはねをけしかける姉が凶悪でした。というか、弟はそれはそれで喜んでそうだよな。だって、サッカーの練習終わったら、こはねお姉ちゃんに会いたい一心で走って帰ってくるんだぜ? さて、夏休みの宿題をやろうということになったわけですが、優秀さきわだつひづめと花和ですよ。でも、花和は自分の優秀さを悔いるという……。いや、その前に、自分のこと優秀っていっちゃうんだ。うん、そういうところもチャーミングだと思います。今回は、こはねのチアをはじめることになったくだり、それが思い返されて、そのきっかけを作ったひづめや、背を押すこととなった宇希、皆への感謝語られるなど、いやはや、いい話でありましたよ。でもってその周辺に、重すぎる宇希のこはね愛とか、やっぱり重い花和のひづめ愛とかちりばめられて、実に面白かったです。
『RPG不動産』、ゲストです。連続ゲストの第1回目なのですが、主人公の紹介を後回しにして、まず街での物件探しを開始させるというところ、よかったと思います。RPG不動産。賃貸、計画、案内の頭文字とってRPGなんですね。ともあれ、主人公琴音がこの店を訪れた理由。この街で働くことになったから部屋を探すという、これね、最後にここでいっていたことが全部ひとつにまとまるの、ちょっとの工夫で意外な展開作って、印象的なスタートになったと思います。さて、今回のメインとなっていた部屋探し。家賃300G以下という琴音の希望、これ、予算不足で難有り物件ばっかりピックアップしちゃってるのか。その難有りをひとつひとつ明らかにしていく過程で、この漫画の舞台となる街や世界観がわかるようになってるのもいい感じ。タイトルにRPGとあるように、国産RPGの要素盛り込んだファンタジー世界であるわけですね。あの、冒険者に部屋を解放するのが入居の条件という部屋、あんまりに酷すぎて、ほんと、確かにあのゲームの冒険者、こんなだよなあ。見るだに酷い。家賃安くても住みたくない部屋筆頭って感じでしたよね。主題となる部屋探しを通して、主人公はじめ登場人物やこの世界のいろいろを伝えて、最後にきっちり状況を整理して落ち着かせるという構成。紹介、説明が作業っぽくならずにうまく展開したところなども大変よかったと思います。
- 『まんがタイムきららキャラット』第14巻第6号(2018年6月号)
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