なんか君、ミリタリー関連のばっかり見とるなっていわれそうですが、いやいや誤解です。たまたまですよ、たまたま。Huluで見ていて面白いのがヒストリーチャンネルのドキュメンタリーです。面白いものはないかなと、適当に映画やらドキュメンタリーやらを眺めていて、これちょっと面白そうじゃないかなと立ち止まってみれば、決まってといっていいくらいヒストリーチャンネル。今日とりあげる『ガニー軍曹のミリタリー大百科』もヒストリーチャンネルのプログラムなんですが、様々な兵器を取り上げて、その進化の様を順にたどって見せてくれるのが面白くって、本当にいいプログラムでした。このプログラムの案内人は、ガニー軍曹ことR・リー・アーメイ。ええ、『フルメタル・ジャケット』でハートマン軍曹を演じてみせた、あのR・リー・アーメイであります。
ハートマン軍曹というと、いかにも気難しそうで、なにかと怒鳴りちらして横暴、理不尽なおっさん、罵詈雑言のボキャブラリーがやたらと豊富でものすごい。そんな印象であったわけですが、ではそれを演じていたR・リー・アーメイとはどんな人なのか垣間見ることのできるようなシリーズでもありました。
いかにもアメリカの保守派といった感じのおっさんですよね。国に誇りを持っていて忠誠を尽くしている、そんなおっさん。兵器の威力に酔いしれ、これこそがアメリカだ! アメリカを守る威力、これこそが兵器だ! と極めてあっけらかんと国への愛を謳い上げる。武器、兵器を手にすれば試さずにはおられないトリガーハッピーぶりが豪快にして爽快で、大量のスイカをぶっとばしてみたり、車を破壊、建物も爆破といった具合に、そこまで、そこまでやっちゃうんだ! と、見てればだんだんおかしくなって笑えてくるんですね。底抜けに明るく、実に楽しそうなR・リー・アーメイ。見てるこちらもどんどん巻き込まれていって、もっと、もっとやってくれ! 過激にやってくれ! エスカレートしちゃうんですね。
このプログラムを見ていると、アメリカのすごさというのを実感させられます。国家としてのすごさというより、個人のすごさといってもいいのかも知れません。番組内で紹介される武器、兵器の数々は、軍が所有しているものもありますが、古いものとなるとたいていが愛好家によって保存、メンテナンスを受けているものとなり、しかもそれらが動態保存されてるものだから、撃てる! 走る! って、ちょっと待って!? 個人で戦車所有してるの!? それが許されてるの!? わけがわからないよ、アメリカ!
こういう番組は、日本じゃきっと作れないなあ。だからちょっとアメリカの豪快さがうらやましくなったりします。兵器を紹介するということは、実際に使ってみるということだ。ターゲットに向けて照準定めたら、後は撃つだけ! その武器というのが、個人所有品から軍のものまで多岐にわたって、って、ちょっと待って!? 軍の備品をテレビプログラムのために動かして、どかんどかん撃っちゃうんだ! 最新鋭中の最新鋭、機密に触れちゃうみたいなものはさすがに登場しないのでしょうが、結構新しいシステムまで紹介してくれて、コンピューター制御の砲撃とかね、ばんばんその威力を見せつけてくれて、これを見たかったんだ! ガニーが本当に楽しそう。しかも、ガニーに兵器のレクチャーする兵士たちも生き生きしてまして、こういう様子も日本のテレビじゃきっと描けないよね。
なににつけてもアメリカ最高! とはいきませんけど、この番組には、アメリカの自由とでもいえばいいのでしょうか、ざっくばらんとして陽気で快活、楽しそう。そういうものが見てとれて、実に面白く兵器の歴史、来し方を知ることができるのですね。素朴なものから精巧精緻な最新鋭までを、ちょっと駆け足でたどっていく。兵器の進化する、その様子に、なるほど、いろいろ感じるものあってよい番組です。
0 件のコメント:
コメントを投稿