2017年3月5日日曜日

『まんがホーム』2017年4月号

『まんがホーム』2017年4月号、先日の続きです。

『マツ係長は女ヲタ』。いいですね。マツ係長の妹さん登場。なんと、結構さばさばした人で、今は結婚して南佐和子。この人の部屋がね、マツ係長、いやさ今回は由美子と呼ぶべきか、そのコレクション置き場になってるっていうんですね。うん、よくわかる。世の中ったらこういうもんだよね。家中に溢れかえるしろたんグッズ。昔の姉を思えば、なぜこうなってしまったのか、そう思わざるを得ない。いや、でも、好きなことに迷いなく打ち込んでる姉ちゃん、素敵よね。将来が大事なこともわかってる。けどそれと同じくらい今が大事。しろたんの今を応援したいという姉ちゃんの情熱、わかります。そしてその姉の情熱に感化されてる家族ですよ。母親もしろたんに詳しくなってるし、しろたんに駄目出し。それを父親が擁護するという美しい流れができあがっている。姉には姉の生き方がある、それをちゃんと理解しようとする佐和子はいい子ですね。いや、もう子って感じじゃありませんが。そして由美子、もう結婚とか諦めてるんだなあ。でも、なんかわかる。結婚かカラワンか、どちらかしか選べない選択肢用意されたら、カラワンとるでしょ、この人。ええ、すごくわかるんですよ。

『うちの秘書さま』、今回はうちのメイドさまですね。冒頭、のっけからヌードですよ。全裸。はじめ様のね。風呂が沸いてなかった。それでメイド連が責任感じちゃって、ああ! メイド長、責任とってやめちゃうの!? そんな、そんな殺生な! って、それで七瀬ににらまれて、とんだとばっちりですよね、はじめ様。この失敗をなんとか挽回したいメイドたち。いろいろ暴走して、お着替えまで手を出そうとする。でも、こんだけメイドのいる生活だと、それもまた普通だったりはしないの? メイドと目があっても不審に思うだけのはじめが七瀬相手だと態度が違う。それでジェラシー? 思うところあるメイドたちも素敵でした。しかしこのメイドたち、本当にはじめのことが好きで、これ、はじめがいいやつってのもあるんだろうなあ。最後のホワイトデーのお返しですよ。もう、メイドたち、感涙。ほんと、でも、そこまでなのか。毎度ながらすごいですよね。

『歌詠みもみじ』はゲームセンターでのできごとです。原形とどめないプリントシールにはじまり、巡回のはずが率先して遊んでしまってる先生。いや、先生いいですよ。エグいハメ技をとかね、そしてプリントシール撮るときのポーズ。なんと、世代で違うのか。ともあれ、あの時の先生、ちょっと可愛かったですよね。これ、作者のゲーセン体験が反映されてるんでしょうが、音楽ゲームのガチさとかね、あれ、おかしかった。確かなリアリティ感じる描写ですよ。メダルゲームで遊ぶもみじたちの危うさもいい。クレーンゲームでもその危うさ見事に発揮されて、というか、先生もか。ほんと、熱くなる。まわりが見えなくなる。それで先生は巡回中の先生に捕まっちゃうし、まりなは手段選ばなくなるし。欲しいものが出ない。お金つぎ込んでしまったせいで後にひけない。そうした一種極限状態においてあらわにされる人間性。それが彼女らのキャラクターを魅力的にしていましたよ。

『マチ姉さんの妄想アワー』、めちゃくちゃ面白かったです。桃太郎の最初に声をかけた動物達。やっぱり強いやつがいいってのがね、でも、そいつら全員断わったんだ。成功した後から、あの時断わって悪かったと謝ってる彼らにしても気まずかったりしたんじゃないかな。ええ、お供の3匹は誇ればいいんですよ! 今回の面白かったの、脅迫するカニ。おそろしいおチュン様。つづらのくだり、あれはほんとそのとおりですよ。物語では教訓云々になってますけど、最初からこういう仕掛けにしときゃいいんだよなあ。ほんと、さすがです。ツルの恩返し数本も面白かった。雪女の妻、これもめちゃくちゃ面白かった。そして極めつけは「ころりん伝説」。ほんと、この発想よ! 穴からゾロゾロ出てきたネズミたちが起業することをすすめるのね、ほんと、これ、すごいよ。絵がすでにおかしくて、ちょっと可愛い。しびれましたね。

  • 『まんがホーム』第31巻第4号(2017年4月号)

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