『まんがタイムきらら』2017年4月号、昨日の続きです。
『おとめサキュバス』は森林公園でピクニック。そうか、森にくると故郷を思い出しますか。細かな面白ポイントが多くてよかったですよ。みちるのサキュバスを観察する気満々なころとか、蛇が怖い王子ちゃんとか、そして穴に落ちるおにぎり! あれは見た目にも面白かった。お弁当を激辛にしてしまったルナのささやかな嫉妬心も。リフレッシュ目的のピクニック。いろいろトラブルあっても、それでも楽しいという様子は実に素敵で、読者にとってもよいリフレッシュになったのではないかと思います。
『泣きむしストラテジー』。皆でホラー映画を見ます。目的はもちろん牡丹を泣かせることなんだけど、牡丹の苦手という動物映画、牡丹は感動系のつもりで話していたのに、クレアは動物系ホラーと勘違いしてしまって、いや、さすがに間違いすぎじゃない!? と思ったものの、これ、クレアの中ではもうすっかりホラーで気持ちがかたまってしまってたんだろうなあ。ともあれ、ホラー鑑賞会。あのお菓子の袋、ハサミで切った、あれ面白かった。アメリアもいいキャラクターになってきてますね。そして鑑賞会。最初にクレアが沈没。アメリアは平気なのかと思ったら、ジャンル次第では駄目なのか。クレアが夜ひとりになりたくない。ほんと、あかんたれだなあ、そう思ってたら、アメリアもそうか! でもって最後につくしも駄目だったという、この徹底ぶり。君もか! 君もか! みんなか! といわんばかりの畳み込みにすっかりやられましたよ。
『オリーブ! — Believe, “Olive”?』、新たな展開、傾向なのですが、こういうのも面白いですね。魔法がらみのトラブル、それを解決しますよ。今回は弱ってるところを保護された魔法動物の介抱ですよ。なるほど、ツバサは魔法学術大全でもって種を同定し、スズは例の可愛いポーズで魔法の行使。で、妹に目撃されちゃって、あのえまの目、光失っちゃってるの、おかしかったです。守人のこと、えまには知らせてない。スズが将来守人の任を継ぐという。つまり宮司になるっていうんですが、スズは宮司に、つくしは魔法の世界に進学するという、日常に隣合うように存在する非日常、その不思議さ、実に魅力的であります。
『ひなまるすまいる』、最終回です。ひながおばさんと一緒に暮らすことになるという話。ああ、これでお別れ? ふたつの可能性を思ったんですよね。ひなが留まるパターンと、もうひとつはひなを見送るパターン。後者できましたよ。おお、そっちなのか、正直意外であったのですが、うらら様と別れがたく思っているひなと、ひなとの別れに気持ちの整理がつかず、折角このところ外にも出るようになっていたうらら様、また部屋に籠ってしまっているというのですね。ああ、いよいよひなが屋敷を去ろうというその日、その時に、うらら様、ドレス姿で現れて、ああ、うらら様、ひとつ自身の壁を越えましたね。ちょっと切ない別れに、ひとつの達成感を添えて、最後には明るく別れていく。この一連のシーン、素敵でありました。お先にと自走していくカートとかね、ほんと、おかしい。で、最後の落ちですよ。おおう。うん、こうであってこそですよ。そう思わせるラスト、なんだかほっとさせられるよさありました。
My Private D☆Vはうちのまいこ。『ななつ神オンリー!』の作者です。今回のD☆Vポイントは、セーラー服を着てる女の子。ブレザーもいいけどセーラーの方が好き。灰色も可愛いし、水色もいいけど、黒に白タイが一番好きという、その言をまさしくイラストにて実現して見せて、ええ、セーラー服の女の子。胸には花のブローチ。手には黒い丸筒。ああ、これは卒業式ですね。黒のセーラー服にカーディガンを羽織って、その小首をかしげてみせる様子は、ちんまりとして麗しく、多少の憂いも感じさせて複雑な心情を思わせるようなよさがありますよ。その子の座っている段、その隣が描かれたことで、誰かが隣にくること、それを待っている? 期待している? ちょっとのことで物語を感じさせて、ええ、とてもいいイラストでありました。
- 『まんがタイムきらら』第15巻第4号(2017年4月号)
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