『まんがタイムきららキャラット』2017年5月号、発売されました。表紙は『Aチャンネル』。蝶とたわむれるトオルでありますよ。青い蝶、これはモルフォ蝶でしょうか。白い服、首もとそして腕に赤いリボンも印象的な装いで、背景の花の色取り取り、そしてシンプルな額を思わせる矩形もあって、アーティスティックな印象を与える表紙であります。あしらわれた、A CHANNELの文字も、トオルの手前に、そして向こうにと、一文字一文字が浮遊するかのように、トオルの周囲に存在している。文字自体は面一に見えるのに前後しているという、まるで騙し絵のように感じさせられて、不思議な不思議なイラストなのですね。
『ブレンド・S』、ひでりにストーカーがついたらしい。帰り道、誰かにつけられている感じがする。本人は結構不安そうなんですが、なんせ見た目こそ女の子でも実態は男ですから、店長が冷たい、冷たい。ほんと、この人、極端というかわかりやすいというか。ええ、自分の店のスタッフなんだからいたわってあげて! しかしこのストーカーと思われた相手、なるほどひでりに恩を感じていた。昔のこと、ネットで誹謗されてた彼を助けたことがあった! いや、ひでり本人は助けたつもりはないのか。でも、これ、酷いコメントに我慢ならなかったとはいえ、自分も無傷じゃないよなあ。これ、男気なのかい? ともあれ、この彼、ひでりに感謝していた。男に迫られてえらいこと狼狽しとるひでりが面白いなあ。でもほんと、この人の右往左往、アップダウン、今回はなかなかに見せてくれましたよ。
『恋する小惑星』、連載になったのか。地質研究部と天文部が合併して、今年から地学部になりました。そうか、すずちゃんは地学部には入らないんだ。てっきり地質研、天文で人数同じにして、バランスとるものと思ってました。逆に、そうした展開のなかったことに新鮮さ感じます。これからどういう活動をしていくか。去年までの活動の棚卸して、それで地質研、天文の個性といいましょうか、差異が見えてくる。そうかあ。天文部は人目をひくのにコスプレだってやっちゃうよ。対して地質研は真面目に真面目を煮詰めたみたいなところがあって、いや、でも、地質研みたいなのも好きよ? 会誌を作ってみましょう。部の知名度をあげましょう。その過程でね、地質研の猪瀬がね、副部長に、集客は少なかったけどよい展示だったと思うんですよ、その言葉に添えられた絵もまたしみじみと、猪瀬が展示に魅力を感じていたということ感じさせて、とても素敵と思いました。会誌のタイトル決めで星と地質の綱引きやってみたり、そこで『マイカ・タイム雲母カラット』とかいう素敵タイトル提示してきたり、いいねえ、副部長さんのファンになっちゃいますね。当初は対立気味でもあった両派閥ですが、こうして活動通して近しくなっていく、相手のよさを互いに認めはじめてますよね。こうしたところもいいなって思いますよ。
『はやしたてまつり♪』、おお、続きましたよ。電車で寝過し、終点までいってしまったために、目当ての太鼓屋さんに到着した時にはすっかり夜。閉まってたね〜。すごい展開見せたもんだよ! けど、なんとかなるんですね。よかった! 太鼓屋、橋詰屋の店主、かもめ。酔っぱらって登場して、のっけからセクハラ。あの巌ちゃんが本気で怒るレベル。ともあれ、酔っぱらいでかつちょっと駄目な人ではあるけれど、かもめさんが店を開けてくれた。いろいろ太鼓も見せてくれて、軽く叩かせてもらって、そしてついにマイバチを入手するにいたる! ああ、名入れしてもらえたんだ。よかった。これ、今回はさなみがバチを手にいれる話ではあったけれど、同時に巌が仲間を得て、お囃子を続けられるようになったんだってことを確認する回でもあったんですね。なるほど、ここで寝過してしまうところが生きるんだ! ええ、まさかの伏線ってやつですね。
『ネコじまにゃんだフル』、新連載です。通称「猫島」にて教職につくことになった小嶋寧々子。なるほど小学生を教えるというのだけど、入学式に誰もこない! どういうことかと思ったら、この学校の生徒、いや児童ってなってる! そうだよ、小学校は児童。徹底してるなあ。ともあれ、猫なんだ。でも人の姿してるんだ。白猫のシローは学校を楽しみにしてたのだけど、他の子らはそうでもない。クロは人間出ていけ、島から出ていけ、そういうのだけど、なんだかんだで寧々子に馴染みそうな雰囲気あります。姿は人、行動は猫という彼女らと同居して、そして学校生活を送るというこの漫画。さらに新たな猫の仲間が出てきたりするのでしょうか。どういう広がりを見せるかが楽しみでありますね。
『小犬とお嬢様』。三番目のお姫様、エトリナトはぐーたらで出不精で怠け者。友達は飼い犬の大五郎だけでいい。わりとあかん感じのお嬢さんなんですが、この子について世話を見ているのがディベルグ。ええと、その仮面はなんですの? 街には犬耳の人もいますというので、ついに外出する気になったお嬢様。曲がりなりにも姫だから気をおつけあそばせというのだけれど、そういうディベルグの方がよっぽど目立ってる。出会った犬耳のお嬢さんたちは、喫茶店を営むニーナとメアリー。コーヒーをいただいて、さあ帰ろうと思ったらどちらもお金を持っていなかった。って、これディベルグの失態じゃん。普通、高貴な人は財布なんか持たん。ともあれかくして、ふたり、この喫茶店で働くことになったというのだけど、自分の身の上を隠すためにディベルグにいろいろ酷い設定を付与するエトリナトがおかしかったです。
- 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第5号(2017年5月号)
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